レプリケーションの手引きおよび解説書

表の構造

この章では、複製に使用されるリレーショナル・データベース表について説明します。

表 34表 35、および 表 36 では、この章にリストされている表の要旨を示しています。 それらの表に精通するため、 図 23 および 図 24 を、 ソースおよび制御サーバー表、表キー、およびそのパラメーターのクィック・リファレンスとして使用することができます。

重要: 一部の制御表については、 更新するときに SQL を使用しないでください (詳細については、 個々の表の説明を参照してください)。 制御表の更新の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、 データが失われたり、複製のパフォーマンスが低下したりします。


表の概観

図 23 および 図 24 は、 ソース・サーバーと制御サーバーの表、表キー、およびそれらのパラメーターを示しています。

図 23. ソース・サーバーで使用される表. ソース・サーバーの収集プログラム、変更適用プログラム、および収集トリガーで使用される表。


ソース・サーバー表

図 24. 制御サーバーで使用される表. 制御サーバーの変更適用プログラムで使用される表。


制御サーバー表


ソース・サーバーで使用される表のリスト

次の表では、DB2 複製中にソース・サーバーで使用される表をリストします。

表 34. ソース・サーバーで使用される表のクィック・リファレンス
表名 内部名および説明 参照トピック
変更適用修飾子相互参照表 (AS/400 固有) ASN.IBMSNAP_AUTHTKN

随時更新をサポートするための情報が入っています。

"変更適用修飾子相互参照表 (AS/400 固有)"
収集待機表

(VM および VSE 固有)

ASN.IBMSNAP_CCPENQ

それぞれのデータベースにつき 1 つの収集プログラムのみが実行されるようにするために使用されます。

"収集待機表 (VM および VSE 固有)"
変更データ表 CD

変更データ情報が入る表。 複製ソースの定義時に作成されます。

"変更データ表"
整合した変更データ表 userid.target_table

トランザクションを識別するための追加の列が含まれます。 この表には、個々の操作、トランザクション、 およびそれらのトランザクションのおおよその時間が示されています。

"整合した変更データ表"
クリティカル・セクション表 ASN.IBMSNAP_CRITSEC

随時更新複製で循環複製を回避するために使用します。

"クリティカル・セクション表"
枝取り制御表 ASN.IBMSNAP_PRUNCNTL

変更適用プログラムが収集プログラムと通信するのを許可することにより同期点更新を調整します。また表の枝取りを調整します。 それぞれのソース・サーバーには 1 つの枝取り制御表があり、ソースからターゲットへのコピーごとに 1 つの行が入ります。

"枝取り制御表"
枝取りロック表 ASN.IBMSNAP_PRUNE_LOCK

コールド・スタートまたは保存期間枝取りで、ステージング表へのアクセスを直列化するために使用します。

"枝取りロック表"
登録表 ASN.IBMSNAP_REGISTER

複製ソース表の名前、その属性、および対応する CD および CCD 表の名前など、複製ソースに関する情報が入ります。

"登録表"
登録拡張表 (AS/400 固有) ASN.IBMSNAP_REG_EXT

登録表を拡張したものです。 ジャーナル名やリモート・ソース表のデータベース項目名など、 複製ソースに関する追加情報が含まれます。

"登録拡張表 (AS/400 用)"
登録同期表 ASN.IBMSNAP_REG_SYNCH

IBM 以外のデータ・ソースから複製する場合、この表に対する更新トリガーは、変更適用プログラムが登録表から情報を読み取る前に、登録表の全行に対する SYNCHPOINT 値の更新を開始します。

"登録同期表"
トレース表 ASN.IBMSNAP_TRACE

収集プログラムの監査証跡情報が入ります。

"トレース表"
チューニング・パラメーター表 ASN.IBMSNAP_CCPPARMS

収集プログラムのパフォーマンスを制御するために変更できるパラメーターが入ります。

"チューニング・パラメーター表"
作業単位表 ASN.IBMSNAP_UOW

コミット済みトランザクションに関する情報が入れられます。 トランザクションの整合性を保つために使用されます。

"作業単位表"
ウォーム・スタート表 ASN.IBMSNAP_WARM_START

収集プログラムが、ログまたはジャーナル内で最後に停止した場所から収集を再開するために必要な情報が入っています。 AS/400 プラットフォームの場合、この表は RCVJRNE (ジャーナル項目の受け取り) コマンドの開始時刻を判別するために使用します。

"ウォーム・スタート表"


制御サーバーで使用される表のリスト

次の表では、DB2 複製中に制御サーバーで使用される表をリストします。

表 35. 制御サーバーで使用される表のクィック・リファレンス
表名 内部名および説明 参照トピック
適用追跡表 ASN.IBMSNAP_APPLYTRAIL

変更適用プログラムの監査証跡および問題の診断情報が入れられます。

"適用追跡表"
サブスクリプション列表 ASN.IBMSNAP_SUBS_COLS

ターゲット表または視点の列を、対応するソース表または視点の列、またはユーザー定義の式にマッピングします。

"サブスクリプション列表"
サブスクリプション・イベント表 ASN.IBMSNAP_SUBS_EVENT

サブスクリプション・セットの実行を制御するユーザー定義のイベント名が入っています。 この表を変更するには、SQL を使用します。

"サブスクリプション・イベント表"
サブスクリプション・セット表 ASN.IBMSNAP_SUBS_SET

変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理される、サブスクリプション・セット・メンバーの集合に関する処理情報が入っています。

"サブスクリプション・セット表"
サブスクリプション・ステートメント表 ASN.IBMSNAP_SUBS_STMTS

サブスクリプション・セットに定義される SQL ステートメントまたはストアード・プロシージャー呼び出しが入っています。

"サブスクリプション・ステートメント表"
サブスクリプション・ターゲット・メンバー表 ASN.IBMSNAP_SUBS_MEMBR

ソースとターゲット表 (または視点) の対を識別し、その対の処理情報を指定します。

"サブスクリプション・ターゲット・メンバー表"
行レプリカ・ターゲット・リスト表

(Microsoft Jet 固有)

ASN.IBMSNAP_SUBS_TGTS

行レプリカ表の名前を保持します。 行レプリカ表は、特に Microsoft Jet データベースで使用されるターゲット表のタイプです。

"行レプリカ・ターゲット・リスト表 (Microsoft Jet 固有)"
サブスクリプション・スキーマ変更表

(Microsoft Jet 固有)

ASN.IBMSNAP_SCHEMA_CHG

追加または削除変更をサブスクリプションに通知するために使用します。

"サブスクリプション・スキーマ変更表 (Microsoft Jet 固有)"


ターゲット・サーバーで使用される表のリスト

次の表では、ターゲット・サーバーで使用される表をリストします。

表 36. ターゲット表のクィック・リファレンス
表名 内部名および説明 参照トピック
基礎集約表 userid.target_table.target_table

ソース表から集約されたデータが入ります。

"基礎集約表"
変更集約表 userid.target_table

ソース表からの変更に基づいたデータ集約が入ります。

"変更集約表"
整合した変更データ表 userid.target_table

トランザクションを識別するための追加の列が含まれます。 この表には、個々の操作、トランザクション、 およびそれらのトランザクションのおおよその時間が示されています。

"整合した変更データ表"
時刻表 userid.target_table

ユーザー・コピー表と類似していますが、ソース・サーバーからの特定のコミット時刻を記録するために IBMSNAP_LOGMARKER 列が含まれている点が異なります。

"時刻表"
レプリカ表 userid.target_table

随時更新複製で使用されるターゲット表のタイプ。

"レプリカ表"
行レプリカ表

(Microsoft Jet 固有)

userid.target_table

更新可能なタイプの Microsoft Jet ターゲット表。

"行レプリカ表 (Microsoft Jet 固有)"
ユーザー・コピー表 userid.target_table

ユーザー表のコピー。

"ユーザー・コピー表"
対立表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_target_name_CONFLICT

DataPropagator for Microsoft Jet 検出の対立敗者に関するデータが入ります。

"対立表 (Microsoft Jet 固有)"
エラー情報表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_ERROR_INFO

エラーの原因となった行レプリカ表と行を識別するための追加情報が入ります。

"エラー情報表 (Microsoft Jet 固有)"
エラー・メッセージ表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_ERROR_MESSAGE

エラー・コードとエラー・メッセージが入ります。 この表には、複数の行が入ることがあります。 エラー・コードによっては、エラー情報表、エラー・サイド情報表、および対立表の中で追加情報が入手できます。

"エラー・メッセージ表 (Microsoft Jet 固有)"
エラー・サイド情報表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_SIDE_INFO

対立表の名前が入ります。

"エラー・サイド情報表 (Microsoft Jet 固有)"
キー・ストリング表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_GUID_KEY

以下のアクションが発生した場合に、Microsoft Jet の表識別子および行識別子を基本キー値にマップします。

  • Microsoft Jet データベース表から行が削除されます。
  • 削除は、s_Generation、TableGUID、および s_GUID (行) 識別子を使用して MSysTombstone に記録されますが、基本キーの詳細は付けられません。
  • Microsoft Jet データベースの削除を RDBMS に伝搬するために、基本キー値が必要になります。
"キー・ストリング表 (Microsoft Jet 固有)"
同期世代表

(Microsoft Jet 固有)

IBMSNAP_S_GENERATION

サイクルの更新が Microsoft Jet データベースから RDBMS に戻って伝搬しないようにします。

"同期世代表 (Microsoft Jet 固有)"


ソース・サーバーで使用される表

この項では、ソース・サーバーで使用される表および各表の列について説明します。 これらの表は、コントロール・センターの使用時にソース・サーバーに存在していないなら、複製ソースを最初に定義するときに自動的に作成されます。 AS/400 プラットフォームの場合は、 これらの表がソース・サーバーに存在していないなら、 以下の事柄を行う時に自動的に作成されます。

管理ツールは、登録表、登録拡張表、および枝取り制御表の情報を使って、複製用のソース表およびターゲット表を定義します。 複製ソースを定義したなら、収集プログラムはチューニング・パラメーター表、収集待機表、ウォーム・スタート表、クリティカル・セクション表、 トレース表、および変更適用修飾子相互参照表を使ってデータの制御と監査を行います。 上に挙げた収集プログラム制御表および監査表に加えて、収集トリガーはデータ制御のために登録同期化表も使用します。 UOW および CD 表は、まだ複製されていないデータをトラックします。

登録表

この表の情報は、SQL を使って更新できます。

ASN.IBMSNAP_REGISTER

複製ソース表の名前、その属性、およびそのステージング表の名前など、複製ソースに関する情報が入ります。 このサーバーで新しい複製ソースを定義するたびに、この表に行が自動的に追加されます。 外部 CCD 表を保守するには、この表を更新する必要があります。

複製ソースの定義を調べる必要があるときは、登録表を使います。

表 37 では、登録表の列の要旨を示します。

表 37. 登録表の列
列名 説明
SOURCE_OWNER ソース表または視点の所有者。
SOURCE_TABLE データが収集されるソース表。
SOURCE_VIEW_QUAL この値は、ソースとして定義されている物理表の場合は 0 に、ソースとして定義されている視点の場合は 0 より大きい値に設定されます。 同じ SOURCE_OWNER および SOURCE_TABLE 列値を持つ別々のソース視点について複数のサブスクリプションをサポートするためにこの列を使用します。
GLOBAL_RECORD この行がグローバル・レコードかどうかを示すフラグ。 グローバル・レコードでは、収集プログラムは進行状況を示すために SYNCHPOINT および SYNCHTIME 列だけを使用します。 収集プログラムを実行していないなら、グローバル・レコードはありません。

Y
この行はグローバル・レコードです。

N
この行はグローバル・レコードではありません。
SOURCE_STRUCTURE ソース表または視点の構造を示す値

1
ユーザー表

3
CCD 表

4
時刻表

5
基礎集約表

6
変更集約表

7
レプリカ表

8
ユーザー・コピー表

9
行レプリカ表
SOURCE_CONDENSED 以下のことを示すフラグ。

Y
任意の特定基本キー、CCD 表、レプリカ表、およびユーザー表について 1 つの行しか許されません。

N
完全な更新活動記録を保持して、すべての変更を残す必要があります。

A
基礎集約表または変更集約表についてのみ有効です。
SOURCE_COMPLETE

以下のことを示すフラグ。

Y
ソース表は、関係するそれぞれの基本キー値につき 1 つの行を含みます。

N
ソース表は、基本キー値の行のサブセットを含みます。

CD_OWNER 変更データ表または視点の所有者。
CD_TABLE ソース表について収集された更新用の変更データ表または視点の名前 (複製ソースの定義時に設定される)。 この値は、変更適用プログラムによって使用され、表または視点の名前になります。 収集プログラムは、この複製ソースに対するコミット済み変更および未コミット変更ごとに 1 つの行を CD 表に挿入します。 その後で変更適用プログラムはこの表を UOW 表と結合し、コミット済みの変更だけが複製されるようにします。
PHYS_CHANGE_OWNER PHYS_CHANGE_TABLE の所有者。 視点複製ソースの場合、この値は、変更データ視点定義で参照されている CD 表または CCD 表の値と等しくなります。 非視点複製ソースの場合、この値は CD_OWNER または CCD_OWNER 列の値と等しくなります。 収集プログラムは、視点複製ソースの CD_OLD_SYNCHPOINT および CD_NEW_SYNCHPOINT を適切に保守するために、この値を使用します。 変更適用プログラムは、変更適用プログラムが保守する CCD 表に基づいて視点複製ソースの CCD_OLD_SYNCHPOINT および SYNCHPOINT を適切に保守するために、この値を使用します。
PHYS_CHANGE_TABLE 物理 CD または CCD 表の名前。 視点複製ソースの場合、この値は、変更データ視点定義で参照されている CD 表または CCD 表の複製ソース定義の値と等しくなります。 非視点複製ソースの場合、この値は CD_TABLE または CCD_TABLE 列の値と等しくなります。 収集プログラムは、視点複製ソースの CD_OLD_SYNCHPOINT および CD_NEW_SYNCHPOINT を適切に保守するために、この値を使用します。 変更適用プログラムは、変更適用プログラムが保守する CCD 表に基づいて視点複製ソースの CCD_OLD_SYNCHPOINT および SYNCHPOINT を適切に保守するために、この値を使用します。
CD_OLD_SYNCHPOINT 収集プログラムがソース表からの変更の収集を開始するときのおおよその SYNCHPOINT 値。 収集プログラムは、コールド・スタートのときにこの値を NULL に設定します。 変更適用プログラムは、ギャップ条件のカスケード時に、ターゲット・レプリカについてこの値を NULL に設定します。 枝取り制御表の SYNCHPOINT 列が xX'00000000000000000000X' に設定されるときにこの値が NULL である場合、収集プログラムは初期値を設定し、同じ順序番号が枝取り制御表の SYNCHPOINT 列に反映されます。 これは、枝取り制御表の更新に関連する順序番号です。それ以降の値は、古い行が表から枝取りされるときに、収集プログラムによって設定されます。
CD_NEW_SYNCHPOINT 収集プログラムが CD 表に新しい行を挿入するにつれて、この列は進行します。 収集プログラムが変更データ表に最近挿入を行っていない場合、この値は進行しません。 変更適用プログラムは、この列を使って、複製する新しい変更があるかどうかを判別します。
DISABLE_REFRESH この列の作成時には、0 フラグが入っています。フラグを 1 に設定すると、変更適用プログラムは、フラグが 0 に戻されるまで ソース・サーバーの全最新表示を実行できなくなります。この列は、サブスクリプションのための全最新表示を (除去するためではなく) 遅らせるために使用します。 たとえば、収集プログラムがコールド・スタートを実行するときや、ログ内にギャップが検出されたときに、全最新表示を遅らせることがあります。 制御表の値が更新されるまで、変更適用プログラムはこの複製ソースに対するサブスクリプションを処理しません。 このフラグは、ピーク時に全最新表示活動によるソース・データベースの過負荷を防ぎます。 この列は 0 に初期設定されます。ソース・データベース・サイトのプログラムを使ってこのフラグを設定することができます。

0
全最新表示を許可します。

1
全最新表示を回避します。
CCD_OWNER ローカル CCD 表の所有者。
CCD_TABLE 収集された更新 (コミット済みのみ) を含むステージング表の名前。
CCD_OLD_SYNCHPOINT

この値は、CCD 表が初期設定されるときに、 次のいずれかの方法で設定されます。

  • 管理ツールによる設定。これは、CCD が自動的にソースとして定義された場合です。 CCD_OLD_SYNCHPOINT は NULL に設定されます。
  • コントロール・センターによる設定。これは、 CCD 表が外部複製ソース表として定義された場合 (表が IMS DataPropagator によって保守される場合など) です。 CCD_OLD_SYNCHPOINT は、CCD 表の MIN(IBMSNAP_COMMITSEQ) に設定されます。

この列は、CCD の全最新表示処理に関連しています。 この列の値を変更する必要があるのは、CCD 表が再初期設定される時と、 関係するすべてのサブスクリプションによる処理のまだ済んでいない変更データの枝取りが CCD 表で行われる時 (保存期間枝取りで生じる) だけです。 この値は、CCD 表に残されている他の行と比べてかなり古いかもしれません。 これは、次のいずれかの方法で保守されます。

  • 変更適用プログラムまたは CCD 表を保守する別の外部アプリケーションによる自動保守。
  • 変更適用プログラムにより作成また保守されない CCD 複製ソースの場合は、手動による保守。 IMS DataPropagator によって生成された変更を含む CCD 表がこれに該当します。

この列が保守されないと、 CCD 表を複製ソースとして使用する変更適用プログラムは、 CCD 表が再初期設定されたかどうかが分からないので、 CCD ソースの完全なコピーを再初期設定できません。

SYNCHPOINT GLOBAL_RECORD 列が Y に設定されているグローバル行の場合、これは収集プログラムにより最後に処理されたログまたはジャーナル・レコードのログ識別子またはジャーナル識別子 (synchpoint) です。 変更適用プログラムは、最後に処理された synchpoint とこの値を比較し、複製の対象となる新しい変更があるかどうかを判別します。

CCD ソース定義の場合、この列は CD_NEW_SYNCHPOINT と同等で、CCD 表を保守する変更適用プログラムにより更新されます。 変更適用プログラムにより作成また保守されない CCD 複製ソースについては、この列を明示的に設定する必要があります。 例として、IMS DataPropagator が生成する IMS 変更の CCD 表が挙げられます。

SYNCHTIME ソース・サーバーのタイム・スタンプ。 処理しなければならない変更の有無にかかわらず、このタイム・スタンプは収集プログラムまたは外部プログラム (IMS DataPropagator) によって更新されます。

随時更新複製で拡張対立検出が選択された場合、変更適用プログラムはこの値を使って、1 つの複製ソース表に対するすべての未解決の変更が収集プログラムによって収集されるようにします。

CCD_CONDENSED 以下のことを示すフラグ。

Y
この CCD 複製ソースには、1 つのソース表行につき最後に収集された変更だけが入っています。

N
この CCD 複製ソースには、ソース表行への各変更ごとに 1 つの行が入っています。
CCD_COMPLETE

以下のことを示すフラグ。

Y
CCD 表は、関係するそれぞれの基本キー値につき 1 つの行を含みます。

N
CCD 表は最初は空で、変更が適用されるたびに中身が増えていきます。

ARCH_LEVEL 行での定義の構造レベル。 このレベルは、IBM で定義されていて、バージョン 7 では 0201 です。
DESCRIPTION 複製ソースの定義時に入力するコメント用のフィールド。
BEFORE_IMG_PREFIX CD 表の変更前イメージ列を識別するデフォルト文字を表します。 この値は NULL にすることができますが、CD 表の中で変更後イメージ・ユーザー・データ列名を識別する先行文字と一致してはなりません。 BEFORE_IMG_PREFIX の長さは、次のとおりです。

1
ASCII または EBCDIC の 1 バイトの接頭文字の場合。

2
ASCII の 2 バイトの接頭文字の場合。

4
EBCDIC DBCS 接頭文字の場合。 この長さは、シフトインおよびシフトアウト文字を見込んでいます。
CONFLICT_LEVEL 以下のことを示すフラグ。

0
変更適用プログラムは対立を検査しません。 更新の対立を避けるために、アプリケーション設計内でデータの整合性を保証しなければなりません。

1
カスケード・トランザクション拒否の標準検出。 変更適用プログラムは、これまでに収集された変更を基に対立を検査します。 変更適用プログラムは、レプリカに対立トランザクションがあればそれをロールバックし、それら対立トランザクションと従属関係にあるトランザクションもロールバックします。 変更適用プログラムが対立検出を開始した後で収集された変更は、今回の変更適用サイクルでは検査されません。

2
カスケード・トランザクション拒否の拡張検出。 変更適用プログラムは、収集プログラムがログまたはジャーナルからすべての変更を収集するまで待機し (SYNCHTIME 列の記述を参照)、それから標準の対立検索 (CONFLICT_LEVEL = 1) を実行します。 待機中、変更適用プログラムは、対立検出プロセスの間に変更が加えられないようソース表に対して LOCK を保持します。
PARTITION_KEYS_CHG この値は、ユーザー表のすべての従属レプリカについて同じであるとみなされます。 以下のことを示すフラグ。

N
ソース表に対する更新は、 1 つの更新操作として 収集プログラムによりステージ化され、 ターゲット表への 1 つの UPDATE ステートメントとして変更適用プログラムにより処理されます。

Y
ソース表に対する更新は、削除と挿入の対として収集プログラムによりステージ化されます。 変更適用プログラムはまず削除、次の挿入を処理します。 このフラグを設定すると、複製ソースに対するすべての更新は、2 つの行 (つまり削除行と挿入行) として CD 表に格納されます。 このフラグにより、キー列または区分列に対する更新が常に正しく処理されるようにすることができます。 このフラグは、次のような場合に使用します。
  • ターゲット表基本キーのソース列が、ソース表から更新可能な場合。
  • ターゲット表区分列のソース列が、述部で定義されていた場合。
  • ターゲット表が、複製区画のノード・グループに格納された DB2 ユニバーサル・データベース エンタープライズ拡張エディション表である場合。

NULL
これがグローバル制御行の場合。

登録拡張表 (AS/400 用)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_REG_EXT

この表は、登録表 ASN.IBMSNAP_REGISTER の補足情報を提供する AS/400 固有の表です。 登録表のどの行に対しても、それに対応した AS/400 固有の追加列を含んだ行が、 登録拡張表にあります。

この表は登録表 (ASN.IBMSNAP_REGISTER) のトリガー・プログラム (ライブラリー QDPR のプログラム QZSNJRNL) によって保守されます。 トリガーは、登録表が作成されるときに定義されます。

この表は、AS/400 サーバー上で複製ソースをどこでまたどのように定義したかを追跡することにより、登録表の情報を完全なものにするために使用します。

表 38 では、登録拡張表の列の要旨を示します。

表 38. 登録拡張表の列
列名 説明
SOURCE_OWNER ソース表または視点の所有者。
SOURCE_TABLE データが収集されるソース表。
SOURCE_NAME コマンドを発行するときに使う、ソース表 (または視点) の 10 文字のシステム名。
SOURCE_MBR 収集するソース表メンバーの名前。 ジャーナル項目受信 (RCVJRNE) コマンドおよび ALIAS サポートを発行するときに使用します。
SOURCE_TABLE_RDB リモート・ジャーナルを使用する場合、 この列には、ソース表が実際に存在しているシステムのデータベース名が入っています。 非リモート・ジャーナルの場合、この列は NULL です。
JRN_LIB ソース表が使用するジャーナルのライブラリー名。
JRN_NAME ソース表が使用するジャーナルの名前。 この列で 9 つのブランクの前にあるアスタリスクは、 ソース表が現在ジャーナルに入っていないことを意味します。 つまり、そのソース表に対するデータを収集することはできません。
FR_START_TIME 全最新表示の開始時刻。 この列は、操作中に管理ツールではなく収集プログラム (AS/400 版) により更新されます。
SOURCE_VIEW_QUAL 登録表内の類似した列を突き合わせることによって、サブスクリプションの視点をサポートします。 この値は、ソースとして定義されている物理表の場合は 0 に、ソースとして定義されている視点の場合は 0 より大きい値に設定されます。 同じ SOURCE_OWNER、SOURCE_TABLE 列値を持つ別々のソース視点について複数のサブスクリプションをサポートするには、この列がなければなりません。

枝取り制御表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_PRUNCNTL

枝取り制御表は、無限に成長する可能性のある変更データ (CD) 表の枝取りを調整します。 新しいサブスクリプション・セットごとに、変更適用プログラムはまず枝取り制御表を更新し、 それから新しいサブスクリプション・セットのすべてのメンバーの全最新表示を開始します。 全最新表示が終わったら、収集プログラムは複製ソースからの変更の収集を開始します。 データの収集を開始するときに、収集プログラムはそのことを変更適用プログラムに通知する目的で枝取り制御表を更新します。 各変更適用サイクルで、変更適用プログラムは最後に適用された変更を示すために枝取り制御表を更新します。 収集プログラムは、その情報を使って CD 表および UOW 表を枝取りします。

枝取り制御表内の行は、収集プログラムのコールド・スタート時に削除されることはありません。 管理ツールは、枝取り制御表からの値を基に、ソース表また視点として定義されているコピーのリストを提供します。

それぞれのソース・サーバーには 1 つの枝取り制御表があり、サブスクリプション・セット・メンバーごとに 1 つの行が入ります。

表の枝取りは、prune コマンドを使って手動で行うこともできますし、 チューニング・パラメーター表の PRUNE_INTERVAL 列を更新することにより自動的に行うこともできます。 チューニング・パラメーター表の使用の詳細については、チューニング・パラメーター表を参照してください。

この表は、CD および UOW 表の枝取り状況をモニターするために使用します。

表 39 では、枝取り制御表のそれぞれの列の要旨を示します。

表 39. 枝取り制御表の列
列名 説明
TARGET_SERVER ターゲットの表または視点が保管されているサーバーのデータベース名。
TARGET_OWNER ターゲットの表または視点の修飾子。
TARGET_TABLE データを適用するターゲット表。
SYNCHTIME ソース・サーバーのタイム・スタンプ。 SYNCHTIME 値は、サブスクリプション・セット表の SYNCHTIME フィールド値と等しくなります。 処理しなければならない変更の有無にかかわらず、このタイム・スタンプは収集プログラムまたは外部プログラム (IMS DataPropagator) によって更新されます。

随時更新複製で拡張対立検出が選択された場合、変更適用プログラムはこの値を使って、1 つの複製ソース表に対するすべての未解決の変更が収集プログラムによって収集されるようにします。

SYNCHPOINT SYNCHPOINT は、サブスクリプション・セット表内の SYNCHPOINT フィールド値と等しくなります。 この値は、CD 表の枝取りを調整するために使われます。 変更適用プログラムは、この初期値を 16 進数 0 (最新表示を表す) に設定します。変更適用プログラムが非ゼロ値を設定すると、CD 表は枝取り可能になります。
SOURCE_OWNER ソース表または視点の所有者。
SOURCE_TABLE データが収集されるソース表。
SOURCE_VIEW_QUAL 登録表内の類似した例を突き合わせることによって、物理表の視点をサポートします。 この値は、ソースとして定義されている物理表の場合は 0 に、ソースとして定義されている視点の場合は 0 より大きい値に設定されます。 同じ SOURCE_OWNER および SOURCE_TABLE 列値を持つ別々のソース視点について複数のサブスクリプションをサポートするためにこの列を使用します。
APPLY_QUAL サブスクリプション・セットのグループの固有識別子。 大文字小文字が区別されるこの値は、サブスクリプション・セットの定義時にユーザーによって指定されます。 この列は、サブスクリプション・セット表からの外部キーの一部です。 詳細については、サブスクリプション・セット表を参照してください。
SET_NAME サブスクリプション・セット・メンバーのグループの識別子。 この値は、サブスクリプション・セットの定義時に指定されます。 この列は、サブスクリプション・セット表からの外部キーの一部です。 詳細については、サブスクリプション・セット表を参照してください。
CNTL_SERVER この行を更新している変更適用プログラムの制御サーバーのデータベース名。
TARGET_STRUCTURE ターゲット表または視点のタイプを示す値。

1
ソース表

2
利用不可

3
CCD 表

4
時刻表

5
基礎集約表

6
変更集約表

7
レプリカ表

8
ユーザー・コピー表

9
行レプリカ表
CNTL_ALIAS CNTL_SERVER 列で指定される制御サーバーの DB2 ユニバーサル・データベース別名。

チューニング・パラメーター表

この表の情報は、SQL を使って更新できます。

ASN.IBMSNAP_CCPPARMS

この表には、収集プログラムのパフォーマンスを制御するために変更できるパラメーターが入ります。 これらのパラメーターを設定すると、CD 表にデータを保存する時間、ログ・レコードの処理で収集プログラムが遅延できる時間、 データをコミットする頻度、および CD および UOW 表を枝取りする頻度を変更することができます。 この表の作成後にこの表を更新する DB2 DataPropagator プロセスはないため、それらの変更は手動で行う必要があります。 収集プログラムは開始処理でしか変更を読み取らないため、変更を有効にするには、収集プログラムを一度停止して、再始動する必要があります。

表 40 では、チューニング・パラメーター表の列の要旨を示します。

表 40. チューニング・パラメーター表の列
列名 説明
RETENTION_LIMIT CD 表の行を保管する経過時間の限度 (分単位)。 この値は、枝取りの限度を判別するために、枝取り制御表の SYNCHPOINT 列と一緒に使用されます。 この値よりも古い変更データ行は、すべてのターゲットにコピーされていなくても、枝取りされます。 更新の対立検出後に拒否されたトランザクションは、通常の枝取りではなく、RETENTION_LIMIT の経過時間によって変更が枝取りされます。 デフォルト値は、10 080 分 (7 日に相当) です。
LAG_LIMIT 収集プログラムが遮断するまでにログ・レコードの処理を遅らせることができる時間 (分単位)。 更新頻度の高い期間は、更新よりも全最新表示の方が経済的です。 デフォルト値は、10 080 (7 日に相当) です。
COMMIT_INTERVAL グローバル UOW 表および任意の枝取り制御表に対する挿入、更新、または削除についての収集プログラムのコミットしきい値 (秒単位)。 デフォルト値は 30 です。

ISOLATION (UR) をサポートしないシステムでは、変更適用プログラム・インスタンスが収集プログラムとの対立のためにタイムアウトになるのを防ぐために、 この値は DB2 のロック・タイムアウト値よりも小さくしなければなりません。

PRUNE_INTERVAL 必要のなくなった CD および UOW 行の自動または手動枝取りについての収集プログラムのコミットしきい値 (秒単位)。 デフォルト値は 300 です。 より小さい値を設定すると、スペースの節約になりますが、処理コストは上がります。 より大きい値を設定すると、より多くの CD および UOW 表スペースが必要とされますが、処理コストは下がります。 NOPRUNE オプションを選択した場合、表スペースや処理コストには何の影響もありません。

収集待機表 (VM および VSE 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_CCPENQ

収集待機表は、VM および VSE 環境でのみ使用されます。 この表は、データベースあたり 1 つの収集プログラムしか実行中でないことを保証します。

表 41 では、収集待機表の列をリストし、その要旨を示します。

表 41. 収集待機表の例
列名 説明
LOCKNAME このデータベース用のリソースの固有名。

ウォーム・スタート表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。 この表からすべての行を削除すると、収集プログラムは CD 表、UOW 表、 および制御表の内容に基づいて再始動位置を計算しなければならないため、 収集プログラムの開始に時間がかかります。

ASN.IBMSNAP_WARM_START

この表は、登録表と同じデータベースに作成されます。 この表には、収集プログラムが最後のログまたはジャーナル・レコードの読み取りから再始動するのに必要な情報が入っています。 システムの全最新表示を回避するときに、この情報を使います。

この表が損傷を受けても、回復する必要はありません。 収集プログラムをウォーム・スタートする前に、空の表だけ作成してください。

以下の 3 つの表は、ウォーム・スタート表のプラットフォーム固有レイアウトを示しています。


表 42. ウォーム・スタート表の列
列名 説明
SEQ ログまたはジャーナル・レコードから最後に収集された順序番号。 遮断または障害の後に迅速に再始動するのに使用されます。
AUTHTKN SEQ ログまたはジャーナル・レコードに関連した作業単位の DB2 トークン。 AUTHTKN の長さは 12 文字です。 それを超えると切り捨てられます。
AUTHID SEQ ログまたはジャーナル・レコードに関連した作業単位の DB2 許可 ID。 AUTHID の長さは 18 文字です。 それを超えると切り捨てられます。
CAPTURED この作業単位が収集されたかどうかを示すフラグ。

Y
この作業単位は収集されました。

N
この作業単位は収集されていません。
UOWTIME SEQ 位置に関連する作業単位が収集された時点を示す MVS クロック、 または Windows NT、 HP-UX、 Sun Solaris、 OS/2、および AIX 協定世界時 (UTC) クロック (ソース・サーバーのタイム・スタンプ)。

表 43. ウォーム・スタート表の列 (VM および VSE プラットフォーム用)
列名 説明
SEQ ログまたはジャーナル・レコードから最後に収集された順序番号。 遮断または障害の後に迅速に再始動するのに使用されます。
UOWID この作業単位についての、ログ・レコード・ヘッダーからの回復単位 ID。
AUTHID SEQ ログまたはジャーナル・レコードに関連した作業単位の DB2 許可 ID。
CAPTURED この作業単位が収集されたかどうかを示すフラグ。

Y
この作業単位は収集されました。

N
この作業単位は収集されていません。
UOWTIME SEQ ログまたはジャーナル・レコードに関連する作業単位が収集された時点を示す VSE または VM 時刻 (TOD) クロック (ソース・サーバーのタイム・スタンプ)。

AS/400 の場合、 ウォーム・スタート表は RCVJRNE (ジャーナル項目の受け取り) コマンドの開始時刻を判別するために使用します。 1 つの複製ソースまたは複製ソースのグループで使用されるジャーナルごとに、1 つの行がウォーム・スタート表に挿入されます。

表 44 では、AS/400 プラットフォーム用のウォーム・スタート表の列の要旨を示します。

表 44. ウォーム・スタート表の列 (AS/400 プラットフォーム用)
列名 説明
JRN_LIB ジャーナルのライブラリー名。
JRN_NAME ソース表が使用するジャーナルの名前。 この列で 9 つのブランクの前にあるアスタリスクは、ソース表が現在ジャーナルにないことを意味します。つまり、そのソース表に対するデータを収集することはできません。
JRN_JOB_NUMBER 特定のジャーナルに対する現行ジョブのジョブ番号。 ジャーナルが活動状態でないなら、この列には、最後に処理されたジョブのジョブ番号が入っています。
LOGMARKER 最後に処理されたジャーナル項目のタイム・スタンプ。
UID UOW 表の IBMSNAP_UOWID 列の内容で接頭部として使用される固有番号。
SEQNBR 最後に処理されたジャーナル項目の順序番号。

クリティカル・セクション表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_CRITSEC

この表は、随時更新シナリオで循環複製を回避するために使用します。

この表が損傷を受けても、回復する必要はありません。 空の表だけ作成してください。

表 45 では、クリティカル・セクション表の列の要旨を示します。

表 45. クリティカル・セクション表の列
列名 説明
APPLY_QUAL サブスクリプション・セットのグループの固有識別子。 この値は、サブスクリプション・セットの定義時にユーザーによって指定されます。 各変更適用プロセスは、APPLY_QUAL 値によって開始されます。 この値は、随時更新複製で、変更適用プログラムによる変更の循環伝搬を避けるために使用されます。 詳細については、サブスクリプション・セット表を参照してください。

枝取りロック表

ASN.IBMSNAP_PRUNE_LOCK

枝取りロック表は、コールド・スタートまたは保存期間枝取りで、ステージング表へのアクセスを直列化するために使用します。 (保存期間 枝取りとは、 保存限度を過ぎた後の枝取りのことです。 保存限度のデフォルトは 10 080 です。これは 7 日に相当します。) この表には行がありません。 収集プログラムと変更適用プログラムはこの表を論理ロックとして使い、それら重大な段階で操作を直列化します。 DB2 UDB バージョン 5 サーバーのように枝取りロック表が存在しない場合は、 代わりにクリティカル・セクション (ASN.IBMSNAP_CRITSEC) 表がロックされます。 枝取りロック表が存在しない場合は、 これを作成して、随時更新サブスクリプションの並行性を高めることができます。

この表が損傷を受けても、回復する必要はありません。 空の表だけ作成してください。

トレース表

ASN.IBMSNAP_TRACE

この表には、収集プログラムの監査証跡情報が入れられます。 収集プログラムの処理はすべてこの表に記録されるため、収集プログラムで問題が生じたときにこの表を参照するのは非常に効果的です。 収集プログラムのコールド・スタート時にはトレース表の項目はすべて削除されますので、コールド・スタート・コマンドの前にこの表のコピーを保管しておくようお勧めします。

以下の 2 つの表は、トレース表のプラットフォーム固有レイアウトを示しています。 表 46 は AS/400 以外のプラットフォーム用のレイアウトを、表 47 は AS/400 用のレイアウトを示しています。

表 46. トレース表の列
列名 説明
OPERATION 収集プログラムの操作のタイプ (たとえば、初期設定、収集、またはエラー条件)。
TRACE_TIME トレース表に行が挿入された時刻。
DESCRIPTION メッセージ ID とメッセージ・テキスト。 メッセージは、通知またはエラー・メッセージです。 この列に入れられるテキストは英語のみです。 DESCRIPTION 列の相関メッセージ ID の詳細については、収集プログラムと変更適用プログラムのメッセージを参照してください。

表 47. トレース表の列 (AS/400 用)
列名 説明
OPERATION 収集プログラムの操作のタイプ (たとえば、初期設定、収集、またはエラー条件)。
TRACE_TIME トレース表に行が挿入された時刻。
JOB_NAME このトレース項目を書いたジョブの完全修飾名。

位置
説明

1-10
QDPRCTL5 またはジャーナル・ジョブ名

11-20
収集プログラムを開始したユーザーの ID

21-26
ジョブ番号
JOB_STR_TIME JOB_NAME 列で指定されたジョブの開始時刻。
DESCRIPTION メッセージ ID とメッセージ・テキスト。 メッセージ ID は DESCRIPTION 列の最初の 7 文字です。 メッセージ・テキストは、DESCRIPTION 列の位置 9 から始まります。 メッセージについては、 AS/400 の場合の複製のメッセージを参照してください。

変更適用修飾子相互参照表 (AS/400 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_AUTHTKN

変更適用修飾子相互参照表は、AS/400 環境でのみ使用します。 この表は、随時更新複製で、特定の変更適用修飾子により実行されたジョブの記録をとるために使用します。 これは、保存限度に基づいて収集プログラムによって枝取りされます。 保存限度のデフォルトは 10 080 です。これは 7 日に相当します。

表 48 では、変更適用修飾子相互参照表の列の要旨を示します。

表 48. 変更適用修飾子相互参照表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 変更適用修飾子。これは、 サブスクリプション・セットのグループの固有識別子である変更適用修飾子です。 この値は、サブスクリプション・セットを定義するときに指定します。 各変更適用プロセスは、変更適用修飾子によって開始されます。 この値は、随時更新複製で、変更適用プログラムによる変更の循環伝搬を避けるために使用されます。 詳細については、サブスクリプション・セット表を参照してください。
IBMSNAP_AUTHTKN トランザクションに関連付けられたジョブ名。 AUTHTKN の長さは 12 文字です。 それを超えると切り捨てられます。 収集プログラム (AS/400 版) は、この列と、トランザクションを発行したジョブの名前を突き合わせ、トランザクションが変更適用プログラムにより発行されたか、 ユーザー・アプリケーションにより発行されたかを判別します。 それらの名前が一致しているなら、 収集プログラム (AS/400 版) は値を APPLY_QUAL 列から UOW 行にコピーします。 一致していないなら、収集プログラム (AS/400 版) は UOW 行の APPLY_QUAL 列をブランクのまま残します。 この列は自動的には他の表にコピーされません。 ユーザー・データ列として選択してコピーする必要があります。
IBMSNAP_LOGMARKER ソース・サーバーでのおおよそのコミット時刻。

登録同期表

重要: この表を更新すると、 不必要な枝取り処理が行われることがあります。

ASN.IBMSNAP_REG_SYNCH

この表には、変更適用プログラムが IBM 以外のデータ・ソースからデータを取り出したときに、登録表の全行の SYNCHPOINT 値に対して更新を開始する更新トリガーがあります。

表 49 では、登録同期表の列の要旨を示します。

表 49. 登録同期表の列
列名 説明
TRIGGER_ME

Y
登録表のすべての行の SYNCHPOINT 値を更新するためにトリガーが開始されました。

作業単位表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_UOW

作業単位 (UOW) 表は、ソース・サーバーでコミットされたトランザクションを記録することによって、データ保全性を保証します。 変更適用プログラムは、IBMSNAP_UOWID 値の突き合わせを基に UOW と CD 表を結合し、それによりコミット済みの変更だけがコピーされるようにします。 その結果は、コミットされた作業単位内の CD 表における変更の、ログまたはジャーナル・レコード順序番号によって配列されます。 収集プログラムをコールド・スタートすると、この表の項目はすべて削除されます。
AS/400 の場合:収集プログラム (AS/400 版) は、複製ソースのサブセットのデータ収集を開始することしかできません。 したがって、部分的なコールド・スタートを行っても、 収集プログラム (AS/400 版) が UOW 表のすべての行を削除することはありません。

収集プログラムは、ソース・サーバーごとに 1 つの UOW 表を必要としています。 収集プログラムは、複製ソースに変更をコミットするログまたはジャーナル・レコードごとに 1 つの新しい行をこの表に挿入します。
AS/400 の場合:一部のユーザー・プログラムはコミットメント制御を使用しません。 そのような場合、CD 表に複数の行が書き込まれた後、 収集プログラムは任意に新しい UOW 行を挿入します。 このように見せかけのコミットメント境界を設けることにより、 UOW 表のサイズを削減できます。

収集プログラムは、変更適用プログラムにより枝取り制御表に挿入された情報に基づいて、UOW 表を枝取りします。
AS/400 の場合:UOW 表は枝取り制御表の情報によってではなく、保存期間に従って枝取りされます。

表 50 では、UOW 表の列の要旨を示します。

表 50. UOW 表の列
列名 説明
IBMSNAP_UOWID この作業単位についての、ログ・レコード・ヘッダーからの作業単位 ID。
IBMSNAP_COMMITSEQ 収集されたコミット・ステートメントのログ・レコード順序番号。
IBMSNAP_LOGMARKER ソース・サーバーでのおおよそのコミット時刻。
IBMSNAP_AUTHTKN このトランザクションに関連する許可トークン。 この ID は、データベースの監査に役立ちます。 DB2 ユニバーサル・データベース (OS/390 版) の場合、この列は相関 ID です。 DB2 ユニバーサル・データベース (AS/400 版)の場合、この列はトランザクションを開始したジョブのジョブ名です。 この列は自動的には他の表にコピーされません。 ユーザー・データ列として選択してコピーする必要があります。 この列は、 不完全 CCD ターゲット表のユーザー・データ列として選択できます。
IBMSNAP_AUTHID このトランザクションに関連する許可 ID。 これはデータベースの監査に役立ちます。 AUTHID の長さは 18 文字です。 それを超えると切り捨てられます。 DB2 ユニバーサル・データベース (OS/390 版) の場合、この列は 1 次許可 ID です。 DB2 ユニバーサル・データベース (AS/400 版)の場合、この列には、トランザクションを呼び出したアプリケーションが実行しているユーザー・プロファイル ID の名前が入っています。 この列は、10 文字の ID (にブランクを埋め込んだもの) を保持します。 この列は自動的には他の表にコピーされません。 ユーザー・データ列として選択してコピーする必要があります。 この列は、 不完全 CCD ターゲット表のユーザー・データ列として選択できます。
IBMSNAP_REJ_CODE 複製ソースの定義時に対立検出が標準または拡張と指定されている場合、この値は随時更新複製でのみ設定されます。

0
認識された対立のないトランザクション。

1
ソース表とレプリカ表の同じ行に、 複製されなかった変更による対立があるトランザクション。 対立が生じると、トランザクションはレプリカ表でロールバックされます。

2
最低でも 1 つの同一行対立がある、以前のトランザクションに従属するトランザクションのカスケード拒否。 対立が生じると、トランザクションはレプリカ表でロールバックされます。

3
最低でも 1 つの参照保全制約違反があるトランザクション。 このトランザクションは、ソース表で定義された参照制約に違反しているため、変更適用プログラムはこのサブスクリプション・セットを失敗とマークします。 参照保全定義が訂正されるまで、更新はコピーできません。

4
最低でも 1 つの制約対立がある、以前のトランザクションに従属するトランザクションのカスケード拒否。
IBMSNAP_APPLY_QUAL この列は、随時更新処理での循環複製を阻止します。 この列は、ローカル更新についてはブランクですが、随時更新サブスクリプション・セットに対して変更適用プログラムが加えた更新については関連変更適用プログラムの名前が入れられます。 収集プログラムは、この値をクリティカル・セクション表から取り出します。

変更データ表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

CD

変更データ (CD) 表は、複製ソースに対するすべての変更を記録します。 CD 表には、コミット済み変更、未コミット変更、および不完全な変更が行として挿入されます。 CD 表は UOW 表と連携してコミット情報を提供します。 (詳細については、データのステージングを参照。) CD 表行の枝取りは、枝取り制御表によって調整されます。 (詳細については、枝取り制御表を参照。)

CD 表は、複製ソースの定義時に自動的に作成されます。 データ収集で使用可能な複製ソースごとに、1 つの CD 表があります。 収集プログラムをコールド・スタートすると、 CD 表の項目はすべて削除されます。

CD 表の手動変更は勧められていません。 CD 表はむしろ問題判別のリソースとして貴重な存在です。 どの変更がコミットされたか、またはコミットされなかったかを正確に判別できれば、収集プログラムがどこで失敗したかを突き止めることができます。

推奨: IBMSNAP_UOWID および IBMSNAP_INTENTSEQ 列には固有の昇順索引が必要です。

表 51 では、CD 表の列をリストし、その要旨を示します。

表 51. CD 表の列
列名 説明
IBMSNAP_UOWID 更新の作業単位 ID。 変更適用プログラムは CD 表を UOW 表と結合し、コミット済みの変更だけが複製されるようにします。
IBMSNAP_INTENTSEQ 1 つの変更を固有に識別するログまたはジャーナル・レコード順序番号。 この値はグローバルに増加します。
IBMSNAP_OPERATION レコードの挿入、更新、または削除を示す I、U、または D の文字値。
DATA1 複製ソースの定義時に指定された、ソース表からのユーザー列。
AFTER-IMAGE 複製ソースの定義時に指定された、ソース表からのユーザー列。 この列には、ソース列と同じ名前、データ・タイプ、およびヌル属性が与えられます。 変更後イメージ列には、変更が加えられた後と同等のソース表列値が入れられます。
BEFORE-IMAGE 複製ソースの定義時に指定された、ソース表からのユーザー列。 この列には、ソース列と同じ名前、データ・タイプ、およびヌル属性が与えられます。 ソース列名の前に、登録表からの BEFORE_IMG_PREFIX 値が付いた名前が与えられます。 この列には、変更が加えられる前と同等のソース表列値が入れられます。


制御サーバーで使用される表

制御サーバーとは、サブスクリプション定義を保持するために選択した DB2 システムのことです。 以下の項では、制御サーバーで使用される表および各表の列の要旨を示します。 コントロール・センターを使用している場合、サブスクリプション定義に関する情報が入っているこれらの表は、サブスクリプション・セットの定義時に自動的に作成されます (すでに存在していない場合)。

サブスクリプションに関する情報は、サブスクリプション・セット、サブスクリプション・ターゲット・メンバー、サブスクリプション列、サブスクリプション・ステートメント、 行レプリカ、およびサブスクリプション・スキーマ変更表に含まれます。新しいサブスクリプション・セットの定義時に、管理ツールも同時にサブスクリプション・セット、サブスクリプション列、 サブスクリプション・ターゲット・メンバー、およびサブスクリプション・ステートメント表の行を更新します。

サブスクリプション・イベント表および適用追跡表は、変更適用プログラムでデータを制御および監査するために使用されます。

サブスクリプション・セット表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_SUBS_SET

サブスクリプション・セット表は、制御サーバーに定義されているすべてのサブスクリプションをリストし、 1 つのグループとして処理されるソース・サーバーとターゲット・サーバーの対を識別します。 行は、サブスクリプション・セット定義を作成したときに自動的にこの表に挿入されます。

この表には、すでに定義済みのサブスクリプション・セットを識別します。

表 52 では、サブスクリプション・セット表の列の要旨を示します。

表 52. サブスクリプション・セット表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。 詳細については、複製サブスクリプション・セットの定義を参照してください。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理されるソースおよびターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。 セット中のサブスクリプション・メンバーに対する変更は、変更適用の処理サイクルに含まれる 1 つのトランザクションで処理されます。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
ACTIVATE 以下の値は、管理ツール (0 および 1) または変更適用プログラム (2) のいずれかによって設定されるフラグを表しています。

0
サブスクリプション・セットは非活動化されています。

1
サブスクリプション・セットは無期限に活動状態です。

2
サブスクリプション・セットは、1 回のみのサブスクリプション実行で使用します。
SOURCE_SERVER ソース表および視点が定義されているソース・サーバーのデータベース名。
SOURCE_ALIAS SOURCE_SERVER 列で指定されているソース・サーバーの DB2 ユニバーサル・データベース別名。
TARGET_SERVER ターゲット表および視点が定義されているサーバーのデータベース名。
TARGET_ALIAS TARGET_SERVER 列で指定されているターゲット・サーバーの DB2 ユニバーサル・データベース別名。
STATUS 変更適用プログラムの進行中および完了の作業状況を示す値。

-1
実行失敗。

0
サブスクリプション定義の正常終了。

1
保留または進行中の実行。 この定義、または他の制御表でこのサブスクリプション・セットに関連している行を変更してはなりません。

2
MAX_SYNCH_MINUTES 制御列に従って分割され、複数のサブスクリプション・サイクルによって処理されている 1 つの論理サブスクリプション・セットの連続実行。 この行、または他の制御表でこのサブスクリプション・セットに関連している行を変更してはなりません。
LASTRUN サブスクリプション・セットが最後に開始された概算の時刻。 変更適用プログラムは、サブスクリプション・セットを処理するたびに LASTRUN 値を設定します。 この値は、変更適用プログラムがサブスクリプション・セットの処理を開始したときの、制御サーバーにおけるおおよその時刻です。
REFRESH_TIMING ステートメント実行の間のタイミングを設定します。

R
変更適用プログラムは、SLEEP_MINUTES の値を使用して複製タイミングを判別します。

E
変更適用プログラムは、サブスクリプション・イベント表の時刻値をチェックして複製タイミングを判別します。 イベントが生じないと、複製 (変更の収集または全最新表示) を何も開始できません。

B
相対タイミングとイベント・タイミングの両方の指定を持つサブスクリプション・セットを示します。 そのため、このサブスクリプション・セットは、タイマーまたはイベント・タイミング基準のいずれかに基づいた最新表示にも適格です。
SLEEP_MINUTES REFRESH_TIMING が R または B の場合、サブスクリプション・セット処理の間の非活動時間 (分単位) を指定します。
EVENT_NAME イベントを表す固有の文字ストリング。 この識別子は、サブスクリプション・セットに対して複製を起動したい場合にサブスクリプション・イベント表を更新するのに使用します。
LASTSUCCESS 正常に処理された最後のサブスクリプション・セットの開始を表す制御サーバー・タイム・スタンプ。
SYNCHPOINT GLOBAL_RECORD が Y と指定されている場合、変更適用プログラムは、ソース・サーバー上の登録表のグローバル行から SYNCHPOINT 値を使用します。 サブスクリプション・セット定義にデータ・ブロックが指定されているなら、SYNCHPOINT 値は、変更適用プロセスで適用された最後の変更のログまたはジャーナル・レコード順序番号を表します。
SYNCHTIME 処理しなければならない変更の有無にかかわらず、このタイム・スタンプは収集プログラムまたは外部プログラム (IMS DataPropagator) によって更新されます。

随時更新複製で拡張対立検出が選択された場合、変更適用プログラムはこの値を使って、1 つの複製ソース表に対するすべての未解決の変更が収集プログラムによって収集されるようにします。

MAX_SYNCH_MINUTES サブスクリプション・サイクルで取り出しおよび適用する変更データの量を規制するための時間しきい値限度。 変更適用プログラムは、ソース・サーバー上の UOW または CCD 表の IBMSNAP_LOGMARKER 列を基に、サブスクリプション・セット処理をミニサイクルに分割し、 各ミニサイクルが正常に完了するたびにターゲット・サーバーで COMMIT を発行します。 設定された限度が不適切になるようなリソース制約を変更適用プログラムが検出した場合、この限度は自動的に再計算されます。 1 より小さい MAX_SYNCH_MINUTES 値は、NULL の MAX_SYNCH_MINUTES 値と同等として扱われます。
AUX_STMTS サブスクリプション・ステートメント表で定義する SQL ステートメントの数。これらのステートメントは、 変更適用プログラムがサブスクリプション・セットを処理する前または後に実行可能です。
ARCH_LEVEL 行に含まれる定義の構造レベル。 このフィールドは、行を作成する基礎となった規則を識別します。 このレベルは、IBM で定義されていて、バージョン 7 では 0201 です。

サブスクリプション・ターゲット・メンバー表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_SUBS_MEMBR

この表または視点には、サブスクリプション・セット用に定義された個々のソースとターゲット表の対に関する情報が入ります。 行は、サブスクリプション・セット・メンバーを作成したときに自動的にこの表に挿入されます。

この表または視点は、サブスクリプション・セット内で特定のソース表とターゲット表の対を指定するために使用します。

表 53 では、サブスクリプション・ターゲット・メンバー表の列の要旨を示します。

表 53. サブスクリプション・ターゲット・メンバー表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理されるソースまたはターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。 セット中のサブスクリプション・メンバーに対する変更は、変更適用の処理サイクルに含まれる 1 つのトランザクションで処理されます。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
SOURCE_OWNER ソース表または視点の所有者。
SOURCE_TABLE データが収集されるソース表。
SOURCE_VIEW_QUAL 登録表内の類似した例を突き合わせることによって、物理表の視点をサポートします。 この値は、ソースとして定義されている物理表の場合は 0 に、ソースとして定義されている視点の場合は 0 より大きい値に設定されます。 同じ SOURCE_OWNER および SOURCE_TABLE 列値を持つ別々のソース視点について複数のサブスクリプションをサポートするためにこの列を使用します。
TARGET_OWNER ターゲットの表または視点の修飾子。
TARGET_TABLE データを適用するターゲット表。
TARGET_CONDENSED 以下のことを示すフラグ。

Y
任意の特定基本キーについて、ターゲット表は 1 つの行だけを含みます。

N
完全な更新活動記録を保持して、すべての変更を残す必要があります。

A
ターゲット表は、基礎集約表または変更集約表です。
TARGET_COMPLETE

以下のことを示すフラグ。

Y
ターゲット表は、関係するそれぞれの基本キー値につき 1 つの行を含みます。

N
ターゲット表は、基本キー値の行のサブセットを含みます。

TARGET_STRUCTURE ターゲット表の構造。

1
ユーザー表

3
CCD 表

4
時刻表

5
基礎集約表

6
変更集約表

7
レプリカ

8
ユーザー・コピー

9
行レプリカ (Microsoft Jet 固有)
PREDICATES TARGET_TABLE 列内の表用の WHERE 文節に入れられる述部をリストします。 この WHERE 文節は、ソース表の行サブセットを作成します。 述部は、WHOS_ON_FIRST が S に設定されているときのみ認識されます。 文字 A は、相関副照会で使用される物理ソース表を表す事前定義の相関名です。 変更適用プログラムは ORDER BY 文節を生成することができないため、ORDER BY 文節を含めることはできません。 集約表は、述部として、ダミー述部とその後に続く GROUP BY 文節を必要としています。

サブスクリプション列表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_SUBS_COLS

この表には、サブスクリプション・セットでコピーしているサブスクリプション・セット・メンバーの列に関する情報が入ります。 サブスクリプション列表の情報は、サブスクリプション・ターゲット・メンバー表を補足するものです。

一対のソース表とターゲット表の、1 つまたは複数の列の情報が変更されると、 この表には自動的に行が挿入または削除されます。

この表は、サブスクリプション・セット・メンバーの特定の列に関する情報が必要な場合に使用してください。

表 54 では、サブスクリプション列表の列の要旨を示します。

表 54. サブスクリプション列表の列
列名 説明
APPLY_QUAL このサブスクリプション・セットを実行するプラットフォーム・インスタンス用の変更適用プログラムを識別します。 この値は、ユーザー表または親レプリカの従属レプリカを保守するすべての変更適用プロセスの間で固有でなければならず、 また、制御表の共通セットを共用するすべての変更適用プロセスの間で固有でなければなりません。 この値は大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME サブスクリプション・セットを指定します。 この値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有です。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
TARGET_OWNER ターゲットの表または視点の修飾子。
TARGET_TABLE データを適用するターゲット表。
COL_TYPE

以下のことを示すフラグ。

A
変更後イメージ列。

B
変更前イメージ列。

C
SQL-column-function 列関数参照のない算出列。

D
DATALINK 値または DATALINK 標識列。

F
SQL-column-function 列関数参照のある算出列。

L
ラージ・オブジェクト (LOB) 列。

R
システムによって提供され、基本キー列として使用される相対レコード番号列。 DB2 DataPropagator (AS/400 版) でのみ使用されます。

TARGET_NAME ターゲット表または視点の列の名前。 ソース列名と一致する必要はありません。

内部の CCD 列名は変更できません。 それらの名前は CD 表の列名と一致している必要があります。

IS_KEY

Y
列は、ターゲットの基本キーの一部または全部です (すべての圧縮コピーには基本キーがなければなりません)。

N
列は、ターゲットのキーの一部ではありません。

COLNO オリジナル・ソースにおける列の数値ロケーション。これは、表示およびサブスクリプションで他のユーザー列に対して相対的に保たれます。
EXPRESSION ソース列名、またはターゲット列を表す SQL 式。

サブスクリプション・ステートメント表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。 サブスクリプションの項目数は、 ASN.IBMSNAP_SUBS_SET.AUX_STMTS に反映されていなければなりません。 あるサブスクリプション・セットの AUX_STMTS がゼロの場合、 変更適用プログラムはサブスクリプション・ステートメント表の対応する項目を無視します。

ASN.IBMSNAP_SUBS_STMTS

この表には、各サブスクリプション・セット処理サイクルの前または後に実行される、ユーザー定義の SQL ステートメントまたはストアード・プロシージャー呼び出しが入っています。 即時実行 (EI) ステートメントまたはストアード・プロシージャーは、ソースまたはターゲット・サーバーでのみ実行できます。 この表には、SQL ステートメントまたはストアード・プロシージャー呼び出しを使うサブスクリプション・セットを定義するときに、値が挿入されます。

表 55 では、サブスクリプション・ステートメント表の列の要旨を示します。

表 55. サブスクリプション・ステートメント表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理される一対のソース表とターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。 セット中のサブスクリプション・セット・メンバーに対する変更は、変更適用の処理サイクルに含まれる 1 つのトランザクションで処理されます。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
BEFORE_OR_AFTER 以下のことを示すフラグ。

A
ステートメントは、すべての応答セット行が適用された後、ターゲット・サーバーで実行されます。

B
ステートメントは、応答セット行が適用される前に、ターゲット・サーバーで実行されます。

S
ステートメントは、応答セット・カーソルのオープン前に、ソース・サーバーで実行されます。

G
ステートメントは、応答セット行を取り出すため、または複製ソースの詳細を取り出すため、 任意のカーソルのオープン前にソース・サーバーで実行されます。
STMT_NUMBER BEFORE_OR_AFTER の範囲内での実行の相対順序を定義します。
EI_OR_CALL 以下のことを示すフラグ。

E
SQL ステートメントは、EXEC SQL EXECUTE IMMEDIATE として実行されます。

C
SQL ステートメントには、EXEC SQL CALL として実行されるストアード・プロシージャー名が入っています。
SQL_STMT 以下のいずれかの値が入ります。

ステートメント
EI_OR_CALL = E の場合に EXEC SQL EXECUTE IMMEDIATE ステートメントとして実行される SQL ステートメント。

プロシージャー
EI_OR_CALL = C の場合に EXEC SQL CALL ステートメントとして実行される、パラメーターまたは CALL キーワードなしの SQL ストアード・プロシージャーの 8 バイト名。
ACCEPT_SQLSTATES サブスクリプション・セットの定義時に指定した 1〜10 個の 5 バイト SQLSTATE 値。 これらの非ゼロ値は、正常実行として変更適用プログラムで受け入れられます。 それ以外の値は実行が失敗する原因となります。

行レプリカ・ターゲット・リスト表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_SUBS_TGTS

この表は、Microsoft Jet データベース・ターゲット用のサブスクリプション・セットからあるメンバーが削除されているので、 Microsoft Jet データベースから行レプリカ表が削除できる時を識別するために必要です。 これによって、DataPropagator for Microsoft Jet は、安定した DB2 または DataJoiner データベース内に、既知の行レプリカ表のリストを保守できるようになります。 DataPropagator for Microsoft Jet は、スキーマ分析時にこの情報を使用して、最後の同期以後に対応するサブスクリプション・セットのメンバーが除去されているために削除しなければならない行レプリカ表がないか判別します。

表 56 では、行レプリカ・ターゲット・リスト表の列の要旨を示します。

表 56. 行レプリカ・ターゲット・リスト表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理される一対のソース表とターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
TARGET_OWNER ターゲットの表または視点の修飾子。
TARGET_TABLE データを適用するターゲット表。
LAST_POSTED この列は、この行が表に挿入されたときのタイム・スタンプです。 この列は、参照用にのみ存在します。

サブスクリプション・スキーマ変更表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

ASN.IBMSNAP_SCHEMA_CHG

この表により、DataPropagator for Microsoft Jet は、最後の同期以後に関係のあるスキーマ変更が行われたことを判別することができます。 変更が行われると、DataPropagator for Microsoft Jet は複製制御情報の徹底的な分析を開始します。 DataPropagator for Microsoft Jet は、さらに、行レプリカ表、または行レプリカ表の列を作成または除去して、Microsoft Jet データベース・スキーマを、複製制御情報によって記述されているスキーマと自動的に収束します。 このスキーマの収束は、新しい列または新しい表がコピーされるように、データの同期の前に行われます。

表 57 では、サブスクリプション・スキーマ変更表の列の要旨を示します。

表 57. サブスクリプション・スキーマ変更表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理される一対のソース表とターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。 セット中のサブスクリプション・メンバーに対する変更は、変更適用の処理サイクルに含まれる 1 つのトランザクションで、ターゲット・サイトにて処理されます。
LAST_CHANGED この列は、この行がこの表の中で最後に変更されたときのタイム・スタンプです。 この列は、参照用にのみ存在します。

サブスクリプション・イベント表

この表の情報は、SQL を使って更新できます。

ASN.IBMSNAP_SUBS_EVENT

この表には、サブスクリプション・セットでコピーされたイベント・トリガーに関する情報が入ります。 サブスクリプション・イベント表には、イベント名と、イベント名に関連するタイム・スタンプが入ります。 変更適用プロセスを開始する新しいイベントを作成したときに、 この表に行を挿入してください。 イベント・タイミングを参照してください。

表 58 では、サブスクリプション・イベント表の列の要旨を示します。

表 58. サブスクリプション・イベント表の列
列名 説明
EVENT_NAME システム間でイベントを複製する場合、この列には、グローバル・ネーム・スペース構成の中でグローバルに固有な文字ストリングが入っています。 それ以外の場合、この列には、制御サーバー固有の文字ストリングが入っています。
EVENT_TIME 現在または将来の通知時刻の制御サーバーにおけるタイム・スタンプ。 複製イベントを通知するユーザー・アプリケーションが、この列に値を提供します。
END_OF_PERIOD 上限としての役割を果たすソース・サーバー・タイム・スタンプ値。 この期間の後にコミットされたトランザクションは、後でイベントが追加されるまで複製されません。

サブスクリプション・サイクルで適格な変更データが複製されないようにする唯一の方法は、この列の値をソース・サーバーにおける CURRENT TIMESTAMP 値よりも小さくすることです。

EVENT_NAME および EVENT_TIME の固有索引は、管理ツールまたは DPCNTL ファイルによって自動的に作成されます。

適用追跡表

ASN.IBMSNAP_APPLYTRAIL

適用追跡表には、変更適用プログラムに関する監査証跡情報が入れられます。 適用追跡表には、サブスクリプションに対して実行された更新の活動記録が入ります。 この表は、診断およびパフォーマンス統計のリポジトリーです。 変更適用プログラムで問題が生じたときに適用追跡表を参照するのは非常に効果的です。 この表の枝取りは自動的には実行されないため、手動でする必要があります。

表 59 では、適用追跡表の列の要旨を示します。

表 59. 適用追跡表の列
列名 説明
APPLY_QUAL 同じ変更適用プロセスにより処理されるサブスクリプション・セットのグループを固有に指定します。 このユーザー指定値は、サブスクリプション・セット表が置かれている制御サーバー上で固有でなければなりません。 随時更新の場合、この値は制御サーバーおよびソース・サーバー上で固有でなければなりません。 大文字小文字が区別されます。 サブスクリプション・セットの定義時には、この値を指定しなければなりません。
SET_NAME 変更適用プログラムにより 1 つのグループとして処理される一対のソース表とターゲット表 (サブスクリプション・セット・メンバー) のグループを指定します。 このユーザー指定値は、1 つの変更適用修飾子の中で固有でなければなりません。 セット中のサブスクリプション・メンバーに対する変更は、変更適用プログラムの処理サイクルに含まれる 1 つのトランザクションで、ターゲット・サイトにて処理されます。
WHOS_ON_FIRST 随時更新複製シナリオでは、処理順序を制御するために以下の値を使用します。

F
(first の略) ターゲット表はユーザー表または親レプリカです。 ソース表は従属の行レプリカであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ソース表の対立するトランザクションは拒否されます。 F は、読み取り専用サブスクリプションについては使用されません。

S
(second の略) ソース表はユーザー表、親レプリカ、またはその他のソースです。 ターゲット表は従属の行レプリカまたは他のコピーであり、 ソース表とターゲット表との間で更新の対立が生じた場合、 ターゲット表の対立するトランザクションは拒否されます。 S は、すべての読み取り専用サブスクリプションについて使用されます。
ASNLOAD 以下のいずれかの値が入ります。

Y
変更適用プログラムが開始されたこと、また LOADXit パラメーターと ASNLOAD 出口ルーチンがサブスクリプション・セットに対して全最新表示を実行するために呼び出されたことを示します。

N
全最新表示が必要でなかったか、変更適用プログラムが LOADXit パラメーターと共に開始されなかったため、ASNLOAD 出口ルーチンが呼び出されなかったことを示します。

NULL
ASNLOAD 出口ルーチンを呼び出すかどうかを変更適用プログラムが判断する前に、変更適用プログラムエラーが生じたことを示します。
MASS_DELETE 全最新表示中に一括削除を必ず実行します。 この列の値は次のとおりです。

Y
サブスクリプション・セットに対して全最新表示が実行されたことを示します。

N
サブスクリプション・セットに対して全最新表示が実行されなかったことを示します。

NULL
全最新表示が必要かどうかを変更適用プログラムが判断する前に、エラーが生じたことを示します。
EFFECTIVE_MEMBERS 全最新表示か、挿入、更新、および削除の複製のどちらかにより、1 回の変更適用サイクルで変更されたサブスクリプション・セットの数。 値の範囲は、0 以上、定義済みのサブスクリプション・セット・メンバーの数以下です。
SET_INSERTED サブスクリプション・サイクルにおいてサブスクリプション・セット・メンバーに挿入された行の合計数。
SET_DELETED サブスクリプション・サイクルにおいてサブスクリプション・セット・メンバーから削除された行の合計数。
SET_UPDATED サブスクリプション・サイクルにおいてサブスクリプション・セット・メンバーで更新された行の合計数。
SET_REWORKED 変更適用プログラムは、以下の条件下で変更を再試行します。
  • 行がターゲット表にすでに存在しているため挿入が失敗した場合、変更適用プログラムは、挿入操作を既存行の更新操作に変換します。
  • 行がターゲット表に存在していないため更新が失敗した場合、変更適用プログラムは、更新操作を挿入操作に変換します。
SET_REJECTED_TRXS 随時更新対立のために拒否されたトランザクションの合計数。 この列は、対立検出が standard (標準) または advanced (拡張) と定義されている随時更新サブスクリプション・セットに対してのみ使用されます。
STATUS 変更適用プログラムの進行中および完了の作業状況を示す値。

-1
実行失敗。

0
サブスクリプション定義の正常終了。

1
保留または進行中の実行。 この定義、または他の制御表でこのサブスクリプション・セットに関連している行を変更してはなりません。

2
MAX_SYNCH_MINUTES 制御列に従って分割され、複数のサブスクリプション・サイクルによって処理されている 1 つの論理サブスクリプションの連続実行。 この行、または他の制御表でこのサブスクリプション・セットに関連している行を変更してはなりません。
LASTRUN 最後のサブスクリプションが開始された概算の時刻。 変更適用プログラムは、サブスクリプション・セットを処理するたびに LASTRUN 値を設定します。 この値は、変更適用プログラムがサブスクリプション・セットの処理を開始したときの、制御サーバーにおけるおおよその時刻です。
LASTSUCCESS 正常に処理された最後のサブスクリプション・セットの開始を表す制御サーバー・タイム・スタンプ。
SYNCHPOINT GLOBAL_RECORD が Y と指定されている場合、変更適用プログラムは、ソース・サーバー上の登録表のグローバル行から SYNCHPOINT 値を使用します。 サブスクリプション定義にデータ・ブロックが指定されているなら、SYNCHPOINT 値は、変更適用プロセスで適用された最後の変更のログまたはジャーナル・レコード順序番号を表します。
SYNCHTIME 処理しなければならない変更の有無にかかわらず、このタイム・スタンプは収集プログラムまたは外部プログラム (IMS DataPropagator) によって更新されます。

随時更新複製で拡張対立検出が選択された場合、変更適用プログラムはこの値を使って、1 つの複製ソース表に対するすべての未解決の変更が収集プログラムによって収集されるようにします。

SOURCE_SERVER ソース表および視点が定義されている DB2 (OS/390 版)、DB2 (VSE 版)、および DB2 (VM 版) のデータベース名。
SOURCE_ALIAS SOURCE_SERVER 列で指定されているソース・サーバーの DB2 ユニバーサル・データベース別名。
SOURCE_OWNER ソース表または視点の所有者。
SOURCE_TABLE データが収集されるソース表。
SOURCE_VIEW_QUAL 登録表内の類似した例を突き合わせることによって、物理表の視点をサポートします。 この値は、ソースとして定義されている物理表の場合は 0 に、ソースとして定義されている視点の場合は 0 より大きい値に設定されます。 同じ SOURCE_OWNER および SOURCE_TABLE 列値を持つ別々のソース視点について複数のサブスクリプションをサポートするためにこの列を使用します。
TARGET_SERVER ターゲット表および視点が定義されているターゲット・サーバーのデータベース名。
TARGET_ALIAS TARGET_SERVER 列で指定されているターゲット・サーバーの DB2 ユニバーサル・データベース別名。
TARGET_OWNER ターゲットの表または視点の修飾子。
TARGET_TABLE データを適用するターゲット表。
SQLSTATE 失敗した実行の SQL 状態コード。 それ以外の場合は、NULL になります。
SQLCODE 失敗した実行の SQL エラー・コード。 それ以外の場合は、NULL になります。
SQLERRP 実行の失敗原因となった SQL エラーが生じたサーバーのデータベース製品識別子。 それ以外の場合は、NULL になります。
SQLERRM 失敗した実行の SQL エラー情報。 それ以外の場合は、NULL になります。
APPERRM 失敗した実行の変更適用プログラムのエラー・メッセージ ID およびテキスト。 メッセージ情報の詳細については、収集プログラムと変更適用プログラムのメッセージおよび AS/400 の場合の複製のメッセージを参照してください。 それ以外の場合は、NULL になります。

変更適用ジョブ表 (AS/400 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_APPLY_JOB

この AS/400 固有の表は、制御サーバーで実行している変更適用プログラムのすべてのインスタンスについて固有の APPLY_QUAL 値を保証するために使用します。 変更適用プログラムの 1 つのインスタンスが開始されるたびに、この表に行が追加されます。変更適用プログラムの新しいインスタンスを開始するときに、その APPLY_QUAL 値がすでに存在していると、開始コマンドは失敗します。

表 60 では、変更適用ジョブ表の列の要旨を示します。

表 60. 変更適用ジョブ表の列
列名 説明
APPLY_QUAL サブスクリプション・セットのグループの固有識別子。 この値は、サブスクリプション・セットの定義時にユーザーによって指定されます。 変更適用プログラムの各インスタンスは、APPLY_QUAL によって開始されます。 この値は、随時更新複製で、変更適用プログラムによる変更の循環複製を避けるために使用されます。 詳細については、サブスクリプション・セット表ページのサブスクリプション・セット表を参照してください。
CONTROL_SERVER 制御表および視点が定義されているデータベースの名前。
USER_NAME 変更適用プログラムの新しいインスタンスを開始したユーザーの名前。
JOB_NAME このトレース項目を書いたジョブの完全修飾名。
  • 位置 1-10: APPLY_QUAL (必要な場合は、10 文字に切り捨てられる)
  • 位置 11-20: 変更適用プログラムを開始したユーザーの ID
  • 位置 21-26: ジョブ番号
JOB_NUMBER 特定のジャーナルに対する現行ジョブのジョブ番号。 ジャーナルが活動状態でないなら、この列には、最後に処理されたジョブのジョブ番号が入っています。


ターゲット・サーバーで使用される表

以下の項では、ターゲット・サーバーで使用されるターゲット表のタイプおよび各表の列の要旨を示します。

ユーザー・コピー表

重要: SQL を使用してこの表を更新すると、 その更新内容は、変更適用プログラムが全最新表示を実行する時に失われる恐れがあります。

userid.target_table

ユーザー・コピー表は、IBMSNAP_LOGMARKER 列が含まれない点を除き、時刻ターゲット表と同じです。

サブセット化とデータ拡張の場合を除き、ユーザー・コピー表はソース表の正しい状態を反映しますが、それが最新の状態であるとはかぎりません。 ユーザー・コピー表 (または他の任意のターゲット表タイプ) への参照により、ソース表への直接アクセスが多すぎるときに生じる対立を減らすことができます。 ローカル・ユーザー・コピー表にアクセスすると、照会ごとにネットワークを使用してリモート・ソース表へアクセスするよりも迅速です。

表 61 では、ユーザー・コピー表の列の要旨を示します。

表 61. ユーザー・コピー表の列
列名 説明
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表また視点からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。
user computed columns SQL 式から派生したユーザー定義の列。 ソース・データ・タイプを別のターゲット・データ・タイプに変換するために、SQL 関数で算出列を使用することができます。

時刻表

重要: SQL を使用してこの表を更新すると、 その更新内容は、変更適用プログラムが全最新表示を実行する時に失われる恐れがあります。

userid.target_table

時刻表はユーザー・コピー表と似ていますが、異なる点として、 ソース・システムで特定の行が挿入または更新されたときのおおよそのタイム・スタンプが入る追加のシステム列 (IBMSNAP_LOGMARKER) が含まれます。 その点を除けば、時刻表はソース表の過去の時点でのイメージとよく似ています。 時刻コピーは、ソース表の正しい状態を反映しますが、必ずしも最新の状態であるとは限りません。

表 62 では、時刻表の列の要旨を示します。

表 62. 時刻表の例
列名 説明
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表また視点からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。
user computed columns SQL 式から派生したユーザー定義の列。 ソース・データ・タイプを別のターゲット・データ・タイプに変換するために、SQL 関数で算出列を使用することができます。
IBMSNAP_LOGMARKER ソース・サーバーでのおおよそのコミット時刻。 この列は、全最新表示の後は NULL になります。

整合した変更データ表

この表の情報は、SQL を使って更新できます。

userid.target_table

CCD 表はステージング表で、コミット済みの変更データが入れられます (詳細については、データのステージングを参照してください)。 CCD 表の保守では、登録表の CCD_OLD_SYNCHPOINT および SYNCHPOINT 列を更新する必要があります。

CCD 表は、次のいずれかになります。

CCD 表の場合

IBMSNAP_OPERATION 列で最初に収集された操作コードと、順序番号 IBMSNAP_INTENTSEQ および IBMSNAP_COMMITSEQ は、CCD 表に含まれます。 圧縮 CCD 表の場合、それぞれの列ごとに最新の値のみが保持されます。

圧縮 CCD 表の特別なケース

圧縮 CCD 表には固有索引が必要であるため、次のことに注意してください。

表 63 では、CCD 表の列の要旨を示します。

表 63. CCD 表の列
列名 説明
IBMSNAP_INTENTSEQ 1 つの変更を固有に識別するログまたはジャーナル・レコード順序番号。 この値はグローバルに増加します。
IBMSNAP_OPERATION レコードの挿入、更新、または削除を示す I、U、または D の文字値。
IBMSNAP_COMMITSEQ 収集されたコミット・ステートメントのログ・レコード順序番号。 この値は、ソース表の元のトランザクションによる挿入、更新、および削除をグループ化します。
IBMSNAP_LOGMARKER ソース・サーバーでのおおよそのコミット時刻。
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。
user computed columns SQL 式から派生したユーザー定義の列。 ソース・データ・タイプを別のターゲット・データ・タイプに変換するために、SQL 関数で算出列を使用することができます。

レプリカ表

この表の情報は、SQL を使って更新できます。

userid.target_table

レプリカには、ソース表と同じ基本キーがなければなりません。 この類似性のために、レプリカ表は、その後のサブスクリプション・セットでソース表として使用することができ、ターゲット・サーバーをソース・サーバーとして使用することができるのです。 ターゲット表からソース表への変換は、レプリカ・ターゲット・タイプを定義し、CHANGE DATA CAPTURE 属性を指定すると自動的に実行されます。 詳細については、随時更新複製に使用するサブスクリプション・セットの定義を参照してください。

表 64 では、レプリカ表の列の要旨を示します。

表 64. レプリカ表の列
列名 説明
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。

基礎集約表

userid.target_table

基礎集約表は、ソース表から集約されたデータが入るターゲット表です。 ソース表中のデータには関数が実行され、その結果が 1 つの行として基本集積表に挿入されます。

基礎集約表の場合

表 65 では、基礎集約表の列の要旨を示します。

表 65. 基礎集約表の列
列名 説明
user columns ソース表から算出された列。
IBMSNAP_LLOGMARKER データが最後に集約された時の、ソース・サーバーの現行タイム・スタンプ。
IBMSNAP_HLOGMARKER データが最後に集約された時の、ソース・サーバーの現行タイム・スタンプ。

変更集約表

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

userid.target_table

変更集約表は、ソース表からの変更に基づくデータ集約が入るターゲット表です。 この表は基本集約表と似ていますが、ソース表で実行中の関数が、特定の時間間隔に生じた変更に対してのみ実行される点が異なります。 これらの関数の結果は、行として変更集約表に挿入されます。 変更集約表の変更前イメージ・ユーザー・データ列は、ヌル可能でなければなりません。

表 66 では、変更集約表の列の要旨を示します。

表 66. 変更集約表の列
列名 説明
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。
user computed columns SQL 式から派生したユーザー定義の列。 ソース・データ・タイプを別のターゲット・データ・タイプに変換するために、SQL 関数で算出列を使用することができます。
IBMSNAP_LLOGMARKER 集約されている (CD+UOW) または CCD 表内の最も古い IBMSNAP_LOGMARKER または IBMSNAP_LLOGMARKER 値。
IBMSNAP_HLOGMARKER 集約されている (CD+UOW) または CCD 表内の最も新しい IBMSNAP_LOGMARKER または IBMSNAP_HLOGMARKER 値。

行レプリカ表 (Microsoft Jet 固有)

重要:この表の情報は、SQL を使って更新できます。

userid.target_table

この表は、DataPropagator for Microsoft Jet によって保守される随時更新レプリカ表です。 行レプリカはレプリカ表用なので、対立は、トランザクションごとではなく、行ごとに検出されます。 行レプリカは、DataPropagator for Microsoft Jet がサポートしている唯一のターゲット表タイプです。 ソース表タイプは、DB2、Oracle、Sybase、Informix、または Microsoft SQL Server ユーザー表、または DB2 レプリカのいずれでも可能です。 ソースは、結合視点を含む、DB2 ユーザー表またはレプリカ表の視点にすることも可能です。

表 67 では、行レプリカ表の列の要旨を示します。

表 67. 行レプリカ表の列
列名 説明
user key columns ターゲット表の基本キー。 ただし、これは必ずしもソース表の基本キーの構成要素であるとは限りません。 述部を使用して、コピーのキー・フィールドに NULL 値が割り当てられるのを防ぐことができます。
user nonkey columns ソース表からの非キー・データ列。 これらの列は、ソース表の列と一致している必要はありませんが、データ・タイプは一致していなければなりません。

対立表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_<target name>_CONFLICT

以下の表は、同期の対立およびエラーを記録するための対立表です。 この Microsoft Jet データベース制御表は、Microsoft の対立表を模したものです。 対立表には、対立敗者の行データが入ります。 列は、対応する行レプリカ表と同じです。 この表には、複数の行が入る可能性があります。 この表は、Microsoft Jet データベースの中で行レプリカ表と一緒に作成され、行レプリカ表が除去されるときに除去されます。

表 68 では、対立表の列の要旨を示します。

表 68. 対立表の列
列名 説明
target name 対応する行レプリカ表の名前。
column names of row-replica 対応する行レプリカ表に入っている列名のリスト。

エラー情報表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_ERROR_INFO

エラー情報表は、エラーの原因となった行レプリカ表と行を識別します。 この表には、複数の行が入る可能性があります。 この表は、Microsoft Jet データベースと一緒に作成され、除去されることはありません。

表 69 では、エラー情報表の列の要旨を示します。

表 69. エラー情報表の列
列名 説明
TableName エラーの原因となった行のソースである行レプリカ表の名前。
RowGuid エラーの原因となった行の GUID。
Operation エラーの原因となった操作を識別するコマンド (INSERT、UPDATE、または DELETE)。
Reason DB2 DataPropagator エラー・メッセージ番号。

エラー・メッセージ表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_ERROR_MESSAGE

エラー・メッセージ表は、エラーの性質を識別し、 エラー・コードとエラー・メッセージを含みます。 この表には、複数の行が入る可能性があります。 この表は、Microsoft Jet データベースと一緒に作成され、除去されることはありません。

表 70 では、エラー・メッセージ表の列の要旨を示します。

表 70. エラー・メッセージ表の列
列名 説明
Reason DB2 DataPropagator エラー・メッセージ番号。
ReasonText DB2 DataPropagator エラー・メッセージ・テキスト。

エラー・サイド情報表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_SIDE_INFO

以下の表は、同期の対立およびエラーを記録するための対立表です。 この Microsoft Jet データベース制御表は、Microsoft の対立表を模したものです。 この表には、DataPropagator for Microsoft Jet によって作成された対立表の名前が入ります。

表 71 では、エラー・サイド情報表の列の要旨を示します。

表 71. エラー・サイド情報表の列
列名 説明
ConflictTableName DataPropagator for Microsoft Jet によって作成された対立表の名前。

キー・ストリング表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_GUID_KEY

この表は、以下の変更が発生した場合に、Microsoft Jet の表名および行識別子を基本キー値にマップします。

DataPropagator for Microsoft Jet が削除を別の Microsoft Jet データベースに複製するときには、内部行識別子のみが送られます。削除を Microsoft Jet 環境の外側に複製するためには、DataPropagator for Microsoft Jet は、基本キー値を参照する述部を使用して、検索された削除を複製することが必要になります。キー・ストリング表により、DataPropagator for Microsoft Jet は、行が行レプリカ表から物理的に削除された後でも、削除を RDBMS に複製するのに必要なキー値を保守することができます。

表 72 では、キー・ストリング表の列の要旨を示します。

表 72. キー・ストリング表の列
列名 説明
RowReplicaname 行が挿入された行レプリカ表を識別します。
s_GUID 特定の行レプリカ表内の行を識別します。
key_string キー列とそれらの行値 (単一引用符 '' で区切られた文字定数) を識別する DB2 SQL 述部のストリングを AND で結合したもの。列名は、行レプリカ定義から取られ、大文字、小文字、あるいはその両方を含むことができます。 定数値は行自身から取られ、ストリング値は大文字、小文字、数字、あるいはその 3 つの組み合わせを含むことができます。 Microsoft Jet データベースでは、ASCII がサポートされるため、ストリング定数は 1 バイトまたは 2 バイト文字を含むことができます。 たとえば、

COL1=(character) AND COL2=(character)

同期世代表 (Microsoft Jet 固有)

重要: この表を更新するのに SQL を使用しないでください。 変更の方法が不適切だと、予期せぬ結果が生じたり、データが失われたりします。

IBMSNAP_S_GENERATION

この表は、サイクル更新で Microsoft Jet データベースから RDBMS に戻って複製されるのを防ぐために使用されます。 DB2 がターゲットである場合、この機能は別の方法で達成されます。 つまり、クリティカル・セクション表の APPLY_QUAL 列が使用され、その値が UOW 表の APPLY_QUAL 列へ収集プログラムによって送付されます。

s_GENERATION 列は、Microsoft Jet によって保守され、最後の同期以後に行われた他の更新と同じ世代番号に設定されます。 同期が成功すると、同期世代表には、Update_Type 値が F の 1 つの行が入ります。

DataPropagator for Microsoft Jet の同期サイクルにおける部分的な障害のリスクのため、および WHOS_ON_FIRST = S の流れが WHOS_ON_FIRST = F の流れの前に処理されるため、 Microsoft Jet データベースの変更が RDBMS に複製される前に、RDBMS-Jet 間の複数の世代が追加される可能性があります。 そのような場合には、どの s_GENERATION の変更を RDBMS に複製することが必要かを判別する際に、一連の s_GENERATION 値をスキップすることが必要になる可能性があります。

表 73 では、同期世代表の列の要旨を示します。

表 73. 同期世代表
列名 説明
Update_Type ある世代の変更が、次のどちらであるかを示す値。

L
Microsoft Jet データベースにローカル

F
外部
JetSynchtime これは、強制された Microsoft Jet データベースの同期の時刻に設定される、ダミー列です。


[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]