IBM DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き
DB2 クエリー・パトローラーは、IWM スキーマに属する表を制御します。
IWM スキーマと制御表は、
DB2 クエリー・パトローラーのインストール中にターゲット・データベースに作成されます。
制御表には、
DB2 クエリー・パトローラーが照会を処理するのに必要な情報がすべて含まれています。
たとえば、ユーザー・プロファイル表には、ユーザー ID 、権限レベル、
およびユーザーが同時に実行できるジョブの最大数などの情報が含まれています。
ユーザーが照会を実行依頼するときに、
DB2 クエリー・パトローラーはそのパラメーターをユーザー・プロファイル表から参照します。
次のリストでは、DB2 クエリー・パトローラーが使用する制御表について説明します。
- ジョブ表
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ジョブ表は、DB2 クエリー・パトローラーの制御の下で、照会に関する情報を保管します。
この情報には、照会の実行依頼を行ったユーザーの ID とユーザー名、
照会の優先順位、照会が実行依頼された時点、および照会の状況が含まれます。
DB2 クエリー・パトローラーの様々な構成要素は、ジョブ表に保管されているデータにアクセスし、それを操作します。
たとえば、ユーザーがジョブの状況を QueryMonitor ツールを介して表示すると、
そこに表示される情報はジョブ表にある情報であり、
また、システム管理者が QueryMonitor ツールを使用してジョブの状況を変更すると、
ジョブ表の情報が更新されます。
- ユーザー・プロファイル表
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ユーザー・プロファイル表は、
DB2 クエリー・パトローラー・ユーザーおよびグループのユーザー・プロファイル情報を保管します。
ユーザー・プロファイル表には、ユーザー ID またはグループ ID、権限レベル、
ユーザーまたはグループ・メンバーが同時に実行できるジョブの最大数などの情報が含まれています。
ユーザーまたはグループ・プロファイル・レコードは、
対応するユーザーまたはグループ・メンバーが DB2 クエリー・パトローラー・システムにアクセスする前に、
ユーザー・プロファイル表に存在していなければなりません。
システム管理者は QueryAdministrator ツールを使用して、
DB2 クエリー・パトローラー・システムのユーザーおよびグループ・プロファイルを追加したり、管理します。
詳細については、ユーザーの管理を参照してください。
- ノード情報表
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ノード情報表には、システム内のそれぞれのノードの状況に関する情報が含まれています。
ノード情報表に含まれている情報には、ノード ID、ノード状況、
ノードに対してスケジュールされたジョブの数、およびノード CPU 使用率があります。
DB2 クエリー・パトローラー・サーバーおよびエージェント構成要素は、この表内の情報を保守します。
システム管理者は、QueryAdministrator またはコマンド行インターフェースを使用して、
任意のノードの状況を変更できます。
QueryAdministrator ツールを使用してノード状況を変更するための詳細については、
ノードの管理を参照してください。
コマンド行を使用して DB2 クエリー・パトローラーを管理するための詳細については、
DB2 クエリー・パトローラーを管理するためのコマンド行インターフェースの使用を参照してください。
- システム・パラメーター表
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システム・パラメーター表には、
DB2 クエリー・パトローラーが処理を制御するのに使用するシステム全体の情報が含まれます。
システム・パラメーター表に含まれる情報には、許可されている照会の最大コスト、
および実行が許可されているジョブの最大数が含まれます。
システム管理者は、コマンド行インターフェースまたは QueryAdministrator ツールを使用して、この表を保守します。
QueryAdministrator ツールの詳細については、システム管理を参照してください。
コマンド行を使用して DB2 クエリー・パトローラーを管理するための詳細については、
DB2 クエリー・パトローラーを管理するためのコマンド行インターフェースの使用を参照してください。
- 結果の宛先表
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通常、データベースは、照会の結果を表として保管します。
結果の宛先表には、照会の結果の代替宛先の記述が含まれています。
結果の宛先表に保管される情報には、宛先名、宛先タイプ、および説明が含まれます。
システム管理者は、QueryAdministrator ツールを使用して、この表を保守します。
詳細については、結果の宛先の管理を参照してください。
- データ・ソース表
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データ・ソース表には、
DB2 クエリー・パトローラーがデータベース・インスタンスでの処理を制御するために使用する情報が含まれています。
データ・ソース表は、データ・ソースの状況や、
そのデータ・ソースに対して同時に実行できるジョブの最大数などの情報を保管しています。
現在は、DB2 クエリー・パトローラーの単一インストールでは、1 つのデータ・ソースのみを制御します。
システム管理者は、QueryAdministrator またはコマンド行インターフェースを使用して、
データ・ソース表を保守します。
データ・ソース表を QueryAdministrator ツールを使用して保守するための詳細については、
データ・ソースの管理を参照してください。
コマンド行を使用して DB2 クエリー・パトローラーを管理するための詳細については、
DB2 クエリー・パトローラーを管理するためのコマンド行インターフェースの使用を参照してください。
- ジョブ待ち行列表
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ジョブ待ち行列表は、それぞれのデータ・ソースのジョブ待ち行列を定義します。
ジョブ待ち行列表には、待ち行列でのジョブの最大数や、
特定の待ち行列のジョブの最大コストなどの情報が含まれます。
待ち行列は、ジョブのコストに基づいたジョブ割り当てを受けます。
待ち行列で実行するジョブの数の限度は、それぞれの待ち行列ごとに異なります。
システム管理者は、QueryAdministrator ツールを使用して、この表を保守します。
QueryAdministrator ツールを使用するジョブ待ち行列表の保守の詳細については、
ジョブ待ち行列の管理を参照してください。
- ジョブ会計表
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ジョブ会計表には、完了したジョブの情報が含まれます。
この情報はトラッカー・ツールにより使用され、
DB2 クエリー・パトローラー・システムで管理されている照会に関するデータベース使用状況の履歴を、
レポートとして作成して表示します。
この表にデータを移植するには、会計状況をアクティブにしなければなりません。
このことを行うには、QueryAdministrator ツールのシステム管理ページを使用します。
ジョブ会計状況を設定するために QueryAdministrator ツールを使用するための詳細については、
システム管理を参照してください。
ジョブ会計状況がアクティブに設定されている場合には、DB2 クエリー・パトローラーの通知プログラム構成要素は、
ジョブが完了するごとに、ジョブ会計表に 1 行を追加します。
ジョブ会計状況の設定を行うには、
QueryAdministrator ツールのシステム管理ページを使用します。
正常に完了したジョブだけが、トラッカー・ツールによって解析されます。
トラッカー・ツールを使用するための詳細については、トラッカー・ツールを参照してください。
ジョブ会計の詳細については、ジョブ会計を参照してください。
- 結果表
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DB2 クエリー・パトローラーが SQL ステートメントを含むジョブを実行するたびに、
通常は、照会の結果を含む一時表を作成します。
QueryEnabler は、これらの表から結果を検索し、元の照会アプリケーションにその結果を戻します。
QueryEnabler および QueryMonitor を使用して結果表を除去することができます。
ユーザーが検索後に結果表を除去しない場合は、DB2 クエリー・パトローラーの通知プログラム構成要素が、
システム管理者により指定された一定期間が経過した後に、
自動的に結果表を除去することができます。
QueryMonitor または QueryEnabler の詳細については、DB2 クエリー・パトローラー 使用者の手引き を参照してください。
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