IBM DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き

実行依頼コマンド (iwm_submit)

実行依頼コマンド (iwm_submit) を使用すると、 ユーザーは DB2 クエリー・パトローラーにジョブを実行依頼できます。 iwm_submit を使用して、 SQL コマンドとシステム・コマンドの実行依頼を行うことができます。

以下のダイアグラムは、 iwm_submit コマンドの構文を示しています。

>>-iwm_submit----+---------------------------------+------------>
                 '--u--user_id--+---------------+--'
                                '--p--password--'
 
>-----+---------------+---+--F--sql_stmt_file-----+------------->
      '--c--max_cost--'   +--S--"sql_smt"---------+
                          '--E--"system_command"--'
 
>-----+------------+---+------------+--------------------------->
      '--m--+-Y-+--'   '--C--+-Y-+--'
            '-N-'            '-N-'
 
>-----+----------------------------+---+------------------+----->
      '--t--sched_after_date_time--'   '--d--data_source--'
 
>-----+-------------------------+---+-------------------------+->
      '--r--result_destination--'   '--e--elapsed_time_limit--'
 
>-----+----------------+---+-------------------+---------------->
      '--l--row_limit--'   '--L--+-Abort----+--'
                                 '-Truncate-'
 
>-----+-----------------+---+-----+----------------------------->
      '--i--+-Low----+--'   '--q--'
            +-Normal-+
            '-High---'
 
>-----+-------------------------+------------------------------><
      '--j--predecessor_job_id--'
 

注:iwm_submit を使用してSELECT ステートメントを小文字表または列名で実行するときに、 SELECT ステートメントを SQL ステートメント・ファイル (sql_stmt_file) で定義し、 -F パラメーターを使用して実行依頼しなければなりません。 -F パラメーターおよび SQL ステートメント・ファイルの詳細については、 次の表を参照してください。


表 1. iwm_submit パラメーターの説明
パラメーター 説明
-u user_id

ユーザー識別。 このパラメーターを使用すると、実行依頼しているユーザーが、ジョブに異なる所有者を指定できます。 これにより、DB2 クエリー・パトローラー・システム管理者は、 エンド・ユーザーに代わって照会またはジョブを実行依頼できます。 ユーザー ID は有効なシステムおよびデータベース ID であり、 登録された DB2 クエリー・パトローラー・ユーザーでなければなりません。 コマンド iwm_submit は、実行依頼するユーザーの環境の下で実行します。 ユーザー ID は、システムのユーザー識別構文に準拠しなければなりません。

ジョブ所有者のデフォルトは、実行依頼しているユーザーになります。

-p password ユーザー・パスワード。 -u パラメーターを指定する場合で、実行依頼しているユーザーがルートでも DB2 クエリー・パトローラー・システム管理者でもない場合には、このパラメーターも指定しなければなりません。 パスワードは、ユーザーのデータベース・パスワードでなければなりません。
-c max_cost

コストしきい値。 このオプションを使用すると、ユーザーは、 DB2 クエリー・パトローラー・ユーザー・プロファイルで定義されているコストしきい値を下げることができます。 ルートおよび DB2 クエリー・パトローラー・システム管理者のみ、 このオプションを使用してコストしきい値を上げることができます。 コストしきい値は、数値でなければなりません。

デフォルトでは、DB2 クエリー・パトローラーは DB2 クエリー・パトローラー・データベースに定義されているコストしきい値を使用します。

-F sql_stmt_file 単一の SQL ステートメントを含むファイルの名前とパスを指定します。 sql_stmt_file は、有効なファイル・パス名でなければなりません。 ファイル内容は、DB2 クエリー・パトローラー・データベースに即時に入れられます。
-S "sql_stmt" 単一の SQL コマンドを引用符で囲んで指定します。 SQL ステートメントは、DB2 クエリー・パトローラー・データベースに即時に入れられます。
-E "system_command" 任意選択の引き数を含めて、システム・コマンド全体を指定します。 このコマンドはユーザーのホーム・ディレクトリーから実行され、 そのソース・ディレクトリーは検索パスで使用可能でなければなりません。
-m {Y | N}

メール通知。 このパラメーターは、ジョブが完了したり、保留状況を受け取る場合に、 ユーザーが電子メールで通知を受け取るようにするかどうかを指定します。

デフォルトでは、ユーザーは、実行依頼したジョブが完了すると通知を受け取ります。

-C {Y | N}

コスト分析のオーバーライド。 ユーザーの DB2 クエリー・パトローラー・プロファイルでコスト分析なしでも照会を実行依頼できることになっている場合に、 このパラメーターで、コスト分析を実行するかどうかを判別します。 オプションは、Y または N のいずれかでなければなりません。 Y を指定すると iwm_submit がコスト分析を実行するようにし、 N はコスト分析を実行しないようにします。

デフォルトでは、DB2 クエリー・パトローラーは、SQL 照会についてコスト分析を実行します。 DB2 クエリー・パトローラーは、システム・コマンドに対してこのオプションを無視します。

-t sched_after_date_time この日時の後に実行するようスケジュールします。 このパラメーターは、ジョブを実行する日付と時刻を指定します。 パラメーターのデフォルトは、現在の日時です。
-d data_source データ・ソース。 ジョブを実行するためのデータ・ソースを指定します。 サポートされているデータ・ソースは IWM だけです。 これはデフォルト値です。
-r result_destination 結果の宛先。 このパラメーターは、 データベースの表に結果を書き込む代わりに送信される代替宛先の名前を指定します。
-e elapsed_time_limit 経過時間の限界。 このオプションを使用すると、ジョブの実行を許可する経過時間の限界を設定できます。 時間制限が超過すると、DB2 クエリー・パトローラーはこのジョブを打ち切ります。 時間制限の単位は、秒です。 デフォルトでは、DB2 クエリー・パトローラーは、ジョブに経過時間の限界を設定しません。
-l row_limit 結果行の限界。 このオプションを使用すると、 SQL SELECT ステートメントにより戻される行数の限界を設定できます。 行の限度を超えたときに DB2 クエリー・パトローラーにより実行されるアクションは、 -L パラメーターの設定により異なります。 デフォルトでは、DB2 クエリー・パトローラーは、結果行の限界を設定しません。
-L {Abort | Truncate} 結果行限界のアクション。 このオプションを使用すると、ジョブが結果行限界より多く行を戻すときに、 DB2 クエリー・パトローラーがとるアクションを指定できます。 これが指定されていない場合や、 Abort に設定されている場合には、DB2 クエリー・パトローラーはジョブを打ち切ります。 Truncate に設定されている場合には、DB2 クエリー・パトローラーは行の限界で結果表を切り捨てます。
-i {Low | Normal | High}

ユーザー優先度。 ユーザーは、このパラメーターを使用して、ジョブの優先度を選択します。 優先度値は、LowNormal、または High です。 先頭の文字のみ有効です。 これらの値は、01、または 2 で指定することもできます。 ユーザーの DB2 クエリー・パトローラー・プロファイルで、これらの値に対応する実際の優先度レベルを定義します。

デフォルトでは、DB2 クエリー・パトローラーは、ユーザーの優先度を normal にしてジョブに割り当てます。

-q Quiet モード。 このパラメーターは、正常なジョブの実行依頼がなされたジョブ番号のみ、 DB2 クエリー・パトローラーが印刷するように指示します。 これは、iwm_submit コマンドがシェル・スクリプトから使用される場合に便利です。
-j predecessor_job_id 前任ジョブ番号。 このパラメーターは、直前に実行依頼された DB2 クエリー・パトローラーのジョブのジョブ番号を指定します。 新しいジョブは、前任のジョブが完了するまでスケジュールできません。


[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]