IBM DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き
このセクションでは、DB2 クエリー・パトローラー・システムの
ユーザーまたはグループ・プロファイルの作成 (ユーザーの追加)、ユーザー・プロファイルの編集、
およびユーザー・プロファイルの除去のためのステップに関する情報を提供します。
ユーザーの照会を DB2 クエリー・パトローラーによって管理するには、
そのユーザーが DB2 ユーザー・プロファイル表に定義されているか、
またはユーザー・プロファイル表にプロファイルがあるグループに属していなければなりません。
ユーザーまたはグループ・プロファイルを追加するためのタスクは、
QueryAdministrator ツールを使用して行います。
DB2 クエリー・パトローラー・システムに追加するためには、ユーザーは、
DB2 に対して CONNECT データベース特権のあるターゲット・データベース・サーバー・システム上に、
システム・アカウントを持っていなければなりません。
DB2 UDB バージョン 7 の DB2 クエリー・パトローラーはグループ・サポートを提供するため、
ユーザーは CONNECT 特権を付与されているグループに属する場合もあります。
DB2 ユーザーおよびグループを作成し、CONNECT 特権を付与するための情報については、
DB2 管理の手引き を参照してください。
ユーザーが、CONNECT 特権のあるターゲット・データベース・サーバーにシステム・アカウントを持つようになるか、
または CONNECT 特権のあるグループに属するようになったら、
QueryAdministrator ツールのユーザー管理ページを使用して、
ユーザーまたはグループを DB2 クエリー・パトローラー・システムに追加することができます。
DB2 QueryAdminstrator ツールを使用してユーザーまたはグループを追加すると、
ユーザーまたはグループに提供された情報がユーザー・プロファイル表に追加されます。
ユーザーが、DB2 クエリー・パトローラーのユーザー・プロファイル表に定義されている複数のグループに属する場合は、
2 つのプロファイルの権限が組み合わされ、一番大きな権限がユーザーに付与されます。
たとえばユーザー jsmith がグループ A とグループ B に属するとします。
グループ A プロファイルは jsmith が同時に最大 20 の照会を実行できるように指定しており、
グループ B プロファイルは最大数を 30 と指定している場合、
jsmith は同時に 30 の照会を実行する権限を持つようになります。
同じ論理は、個人のユーザーおよびグループの一部として定義されているユーザーにも当てはまります。
管理しきい値パラメーターでは、一番大きい値が一番大きい権限を持っているとみなされます。
管理しきい値パラメーター値は、
ユーザーが介入できるように QueryEnabler ツールによって照会が代行受信されるかどうかを判別します。
照会がこのしきい値に合わない場合は、
照会は QueryEnabler ツールによって代行受信されることはなく、
ユーザーの介入なしに、照会は直ちにデータ・ソースに対して実行されます。
ユーザー・プロファイル・パラメーターの詳細については、
ユーザー・プロファイルの作成を参照してください。
ユーザーが複数のグループに属し、
電子メール・アドレス・パラメーターまたはユーザー ID パラメーターがどれか 1 つのグループに提供されていない場合、
ユーザーのグループはそのグループ名のアルファベット順で調べられ、
最初の非空文字パラメーター値が検索されます。
ユーザー・プロファイル・パラメーターの詳細については、
ユーザー・プロファイルの作成を参照してください。
複数のグループに属するユーザー、または
個々に定義されていてグループの一部になっているユーザーの有効なユーザー・プロファイルを照会するには、
QueryAdministrator ツールのユーザー管理ページにある
「照会 (Query)」ボタンを使用します。
詳細については、有効なユーザー・プロファイルの照会を参照してください。
ユーザー・プロファイルを作成するには、以下の手順に従います。
- QueryAdministrator のメイン・ウィンドウで、
「ユーザーの管理 (User Administration)」タブを選択します。
- 「ユーザーの作成 (Create User)」をクリックします。
ユーザー・プロファイルのウィンドウがオープンします。

- 個々のフィールドに値を入力し、「OK」をクリックします。
次のリストでは、個々のユーザー・プロファイル・パラメーターの情報を提供します。
- ユーザー ID
- ユーザーまたはグループの ID を示します。
- タイプ
- プロファイルがユーザーのものかグループのものかを示します。
- コスト分析
- コスト分析の設定値を示します。
- 「コスト分析を実行する (Do Cost Analysis)」は、このユーザーまたはグループのすべてのジョブについてコスト分析を実行することを示します。
- 「コスト分析を実行しない (Don't Do Cost Analysis)」は、特定のジョブのコスト分析を実行するかどうかを、
ユーザーまたはグループが決定できることを示します。
このオプションを選択すると、
ユーザーは QueryEnabler ウィンドウにある「コスト分析照会 (Cost analyze query)」チェック・ボックスを使用して、
特定のジョブのコスト分析を使用可能または使用不能にできます。
- 権限レベル (Authority Level)
- ユーザーまたはグループの権限レベルを示します。
- 「許可なし (Not Allowed)」は、
このユーザーまたはグループが DB2 クエリー・パトローラーを使用することを許可されていないことを示します。
- 「ユーザー (User)」は、
DB2 クエリー・パトローラー・システムで照会を実行依頼し、それらのジョブの状況を管理する通常権限が、
このユーザーまたはグループにあることを示します。
- 「オペレーター (Operator)」は、
ユーザーまたはグループにオペレーター権限があることを示します。
オペレーター権限がある場合は、ユーザーは QueryMonitor ツールを使用して、
すべてのユーザーとグループのジョブを管理できます。
- 「管理者 (Administrator)」は、
DB2 クエリー・パトローラーの構成を更新し、すべてのユーザーとグループのジョブを管理するための管理権限が、
このユーザーまたはグループにあることを示します。
- 最大照会数 (Maximum Queries)
- ユーザーが同時に実行できるジョブの最大数を示します。
最大照会数は 0 〜 99 の整数でなければなりません。
グループ・プロファイルを作成しているときは、
このパラメーターに設定されている値が各ユーザーに適用されることに留意してください。
グループ A のこの値が 10 に設定されている場合、
グループ A に属する各ユーザーには、同時に 10 のジョブを実行する権限があります。
- 低優先順位 (Low Priority)
- ジョブが低い優先順位で実行依頼された場合に、
そのジョブに割り当てられる優先順位を示します。
このフィールドの値は 0 〜 999 の整数でなければなりません。
- 通常優先順位 (Normal Priority)
- ジョブが通常の優先順位で実行依頼された場合に、
そのジョブに割り当てられる優先順位を示します。
このフィールドの値は 0 〜 999 の整数でなければなりません。
- 高優先順位 (High Priority)
- ジョブが高い優先順位で実行依頼された場合に、
そのジョブに割り当てられる優先順位を示します。
このフィールドの値は 0 〜 999 の整数でなければなりません。
- ユーザーしきい値 (User Threshold)
- しきい値を示します。ジョブがこの値を超過すると、そのジョブは保留状態になります。
ユーザーしきい値は、タイマーオン単位で計測されます。
タイマーオンは、同じ照会に対して 2 つの計画を実行するためにデータベース・サーバーが要求する、
資源 (またはコスト) のおおまかな相対見積もりの測定単位です。
見積もりで計算される資源には、重み付けした CPU および入出力のコストが含まれます。
詳細については、DB2 管理の手引き を参照してください。
- 管理しきい値 (Management Threshold)
-
この値は、
動的 SQL 照会が QueryEnabler 構成要素によってトラップされるかどうかを判別します。
照会のコストが設定した値を超えない場合は、
照会は QueryEnabler によってトラップされることはなく、ユーザー介入なしで実行されます。
照会コストは、タイマーオン単位で計測されます。
タイマーオンは、同じ照会に対して 2 つの計画を実行するためにデータベース・サーバーが要求する、
資源 (またはコスト) のおおまかな相対見積もりの測定単位です。
見積もりで計算される資源には、重み付けした CPU および入出力のコストが含まれます。
詳細については、DB2 管理の手引き を参照してください。
- 最大経過時間 (Maximum Elapsed Time)
- このオプションは、
DB2 クエリー・パトローラー・サーバーに対する照会の実行に許可される最大時間を秒数で指定します。
この値が 0 または -1 に設定されている場合には、常に照会は完了まで実行します。
- 最大結果行数 (Maximum Result Rows)
- このオプションは、応答セットに戻される行の最大数を指定します。
この値が 0 に設定されている場合には、完全な応答セットが戻されます。
- 会計 ID (Account ID)
- ジョブ会計テーブルに書き込まれるユーザー定義の会計 ID を示します。
- 電子メール・アドレス (Email Address)
- ジョブ完了時の通知のアドレスを示します。
このフィールドを空白にすると、ユーザー ID が電子メール・アドレスとして使用されます。
電子メール通知の詳細については、DB2 クエリー・パトローラーの電子メール通知を参照してください。
ユーザー・プロファイルを編集するには、以下の手順に従います。
- QueryAdminstrator のメイン・ウィンドウで、
「ユーザーの管理 (User Administration)」タブを選択します。
- 「全ユーザーのリスト (List All Users)」をクリックして、
ユーザー・プロファイルをすべてリストします。
- プロファイルを選択します。
- 「表示 / 編集 (View/Edit)」をクリックします。
「ユーザー・プロファイルの詳細 (Detailed User Profile)」ウィンドウがオープンします。
- 変更を加えたい個々のフィールドを編集します。
注: | いったんプロファイルを作成し終えると、
「ユーザー ID (User ID)」または
「タイプ (Type)」は変更できません。
|
- 新しい値をすべて入力し終えたら、「OK」をクリックします。
ユーザー・プロファイルを除去するには、以下の手順に従います。
- 「ユーザーの管理 (User Administration)」ページで、
プロファイルを選択します。
- 「除去 (Remove)」をクリックします。
- 「はい (Yes)」をクリックして、
選択したユーザー・プロファイルを除去したいことを確認します。
ユーザーの有効なユーザー・プロファイルを照会するには、
QueryAdministrator ツールのユーザー管理ページにある
「照会 (Query)」ボタンを使用できます。
以下のステップを実行してください。
- ユーザー管理 (User Administration) ページの
「照会 (Query)」ボタンをクリックします。
- ユーザー ID を入力して「適用 (Apply)」をクリックします。
ユーザーの別々のプロファイルがマージされ、有効なユーザー・プロファイルが提供されます。
これは、個々のユーザー・プロファイルから一番大きな権限を結合します。
ユーザーのプロファイルが複数存在する場合に、
どのように有効なユーザー・プロファイルに解決されるかについては、
ユーザー・プロファイルの解決方法を参照してください。
[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]