IBM DB2 クエリー・パトローラー 管理の手引き
DB2 クエリー・パトローラーのプロファイル変数は、
DB2 プロファイル・レジストリーに保管されています。
システム管理者は、プロファイル変数を設定して、DB2 クエリー・パトローラーの動作を変更できます。
DB2 クエリー・パトローラーのプロファイル変数は、
DB2 プロファイル・レジストリーにあるため、
変更を加えた後もシステムを再起動する必要がありません。
以下のプロファイル変数の多くは、インストール時に設定されます。
レジストリー情報は、変数名と値の入ったファイルに保管されています。
しかし、これらのファイルは、直接編集すべきではありません。
レジストリー値を更新するには、db2set コマンドを使用してください。
たとえば、データベース・インスタンスにデフォルト・データベース値を設定するには、
DB2 コマンド・ウィンドウで次のコマンドを入力します。
db2set DB2DBDFT=default_database -i instance
default_database はデフォルト・データベースの名前であり、
instance はターゲット・データベースを含む DB2 インスタンスの名前です。
db2set コマンドの追加情報と完全な構文については、コマンド解説書 を参照してください。
- DB2DBDFT
-
DB2DBDFT プロファイル変数をターゲット・データベース名に設定します。
データベース名を指定せずに DB2 クエリー・パトローラーを介して実行依頼する照会は、
デフォルト・データベースで実行されます。
- DQP_DISKMON
-
DQP_DISKMON プロファイル変数を、有効なファイル・システム・パスに設定します。
ここで結果セットが作成されます。
それぞれのノードは、異なるファイル・システムで使用可能なスペースをモニターできます。
使用可能なディスク・スペースがシステムしきい値より低い場合には、
そのノードにさらにジョブが実行依頼されることはありません。
DQP_DISKMON が設定されていない場合には、ディスク・スペースのモニターは実行されず、
ファイル・システムがいっぱいになると結果表の作成に失敗します。
- DQP_EXIT_AN
-
サーバー・プロセスを開始する前に、
DQP_EXIT_AN を実行可能プログラムのパス名に設定した場合、
DB2 クエリー・パトローラーは出口分析プログラムを起動します。
出口ルーチンは、シェル・スクリプトまたは他の任意の実行プログラムとすることができます。
DB2 クエリー・パトローラーは、iwm ユーザー ID のもとで出口ルーチンを呼び出します。
UNIX では、DB2 クエリー・パトローラーは、
ジョブの所有者のユーザー ID を唯一の引き数として出口ルーチンに渡します。
Windows では、追加の引き数 (-9 handleNumber) が渡され、
SQL ステートメントが STDIN から読み取られる前に、
出口プログラムは渡されたハンドルをクローズしなければなりません。
終了コードがゼロで、STDOUT への書き込みがない状態で出口ルーチンが終了する場合、
DB2 クエリー・パトローラーは、ジョブの処理を通常通りに継続します。
出口ルーチンが非ゼロ出口コードで終了したり、
STDOUT になにかを書き込んだりする場合には、ジョブは異常終了し、
メッセージが STDOUT に送信されます。
出口分析の詳細については、出口分析 を参照してください。
- DQP_INTERVAL
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DQP_INTERVAL プロファイル変数に秒数を設定して、
作業の検索と検索の間にそれぞれのサーバーおよびエージェント・プロセスが休止する時間を指定します。
デフォルト値は 20 であり、普通の負荷のシステムでは適切な値です。
負荷の軽いシステムでは、5 などのさらに小さい値を使用します。
すると、DB2 クエリー・パトローラーの新しい要求への反応が良くなります。
- DQP_LOCAL_SERVANTS
-
デフォルトでは、dqpstart を使用して DB2 クエリー・パトローラー・システムを開始するとき、
または Windows で DB2 クエリー・パトローラー・サービスを開始するときに、
5 つの iwm_local プロセスが開始されます。
異なる数の iwm_local プロセスが必要な場合は、
DQP_LOCAL_SERVANTS プロファイル変数をその数に設定します。
新しい数のプロセスは、DB2 クエリー・パトローラー・システムが再始動するときに認識されます。
システム・パフォーマンスを向上させるには、プロセスの数を増やすことができます。
- DQP_LOG
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DQP_LOG プロファイル変数は、DB2 クエリー・パトローラーがログ・ファイルを書き込むディレクトリーに設定します。
UNIX のデフォルト値は DQP_RUNTIME/log です。
DQP_RUNTIME は DB2 クエリー・パトローラーのインストール・パスです。
Windows では、デフォルトは instance_directory\log です。
ログ・モニターの詳細については、ログ・モニター を参照してください。
- DQP_LOGMON
- DQP_LOGMON を設定すると、
DB2 クエリー・パトローラー・サーバー・プロセスが開始するときにログ・モニターが開始し、
同サーバー・プロセスが停止するときにログ・モニターが停止します。
DQP_LOGMON プロファイル変数を、ログ・モニター構成ファイルのパス名に設定してください。
ログ・モニターの詳細については、ログ・モニター を参照してください。
- DQP_MAIL
-
DQP_MAIL を設定すると、通知プログラム構成要素は、
電子メール・メッセージをフォーマットするために指定するプログラムを使用できるようになります。
この変数を設定しない場合には、DB2 クエリー・パトローラーは DQP_RUNTIME/bin/iwm_mail.sh を使用します。
このオプションは、Windows では使用できません。
- DQP_NET
-
DQP_NET は、ローカル・ホスト TCP/IP アドレスとポートに設定しなければなりません。
形式 address:port を使用します。
ここで、address は、アドレスのドット表記、
あるいは hosts ファイルか DNS で解析可能な名前のいずれかであり、
port は、ポート番号あるいは services ファイルで解析可能な名前のいずれかです。
DQP_NET は、各ノードで定義しなければならず、DQP_SERVER と同じ値には設定できません。
同じポート番号をすべてのノードで使用することが推奨されています。
定義されたポートは、単一のノードにあるプロセス間での通信に使用されます。
サーバー・ノードでは、このポートは、
システム内で他のノードで実行されているプロセスからの接続を聴取するのに使用されます。
- DQP_NO_CPU
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このプロファイル変数が設定されている場合、
DB2 クエリー・パトローラーは CPU 使用率統計を収集しません。
このパラメーターを設定してシステム負荷を減らすことができます。
- DQP_NOEXPLAIN
-
すべてのジョブを確実に実行し、見積コストが原因で除外されるものがないようにするには、
DQP_NOEXPLAIN プロファイル変数をヌルでない任意の値に設定して、
すべての DB2 クエリー・パトローラー・ジョブについてコスト分析を使用不可にします。
この変数を設定すると、DB2 クエリー・パトローラーが照会でコスト分析を実行しないようにします。
- DQP_PURGEHOURS
-
DQP_PURGEHOURS が Y に設定されている場合、
Job Purge Days システム・パラメーターの値が、
ジョブ表からジョブを除去するのにかかった時間を、
日数ではなく、時間で読み取ることになります。
Job Purge Days システム・パラメーターの設定の詳細については、
システム管理 を参照してください。
- DQP_RES_TBLSPC
-
DQP_RES_TBLSPC プロファイル変数を、
結果表を保持することになる表スペースの名前に設定します。
それぞれのノードに異なる名前を指定することも、
複数のノードが 1 つの名前を共有することもできます。
この変数を設定しないと、DB2 により判別される表スペースに結果表が入れられます。
- DQP_RUNTIME
-
DQP_RUNTIME プロファイル変数は、
DB2 クエリー・パトローラー・ソフトウェアがインストールされているパスに設定します。
このパラメーターは、インストール中に設定されます。
- DQP_SERVER
-
DQP_SERVER プロファイル変数を、
DB2 クエリー・パトローラー・サーバー構成要素の TCP ポートおよび IP アドレスに設定します。
DQP_SERVER は、DB2 クエリー・パトローラー・ノード全体で、
同じ値に設定しなければなりません。形式 address:port を使用します。
アドレスは、アドレスのドット表記、あるいは hosts ファイルかドメイン名サーバー (DNS) で解析可能な名前のいずれかです。
ポートは、ポート番号またはサービス・ファイルで解決可能な名前のいずれかです。
DQP_SERVER は、各 DB2 クエリー・パトローラー・ノードで定義しなければならず、
DQP_NET と同じ値には設定できません。
定義されたポートは、DB2 クエリー・パトローラー・ノード間の通信に使用されます。
- DQP_ABORTRESULT
-
Y に設定されている場合は、ユーザー・プロファイル表で定義されているように、
最大結果行数 (Maximum Result Rows) パラメーターに提供されている値を超える結果セットは打ち切られます。
結果セットは戻されません。
ユーザーまたはグループの最大結果行数 (Maximum Result Rows) パラメーターを定義する方法については、
ユーザーの管理を参照してください。
DQP_ABORTRESULT が設定されていない場合は、
行カウントが最大結果行数 (Maximum Result Rows) パラメーターによって指定された、
定義済みの行数に達すると、結果セットは切り捨てられます。
- DB2DBDFT
-
DB2DBDFT プロファイル変数をターゲット・データベース名に設定します。
データベース名を指定せずに DB2 クエリー・パトローラーを介して実行依頼する照会は、
デフォルト・データベースで実行されます。
- DQP_LAST_RESULT_DEST
-
DQP_NTIER 変数が RUN または CHECK に設定されている場合、
DQP_LAST_RESULT_DEST は有効な結果宛先の名前に設定されます。
結果宛先は QueryAdministrator ツールの
「結果セット管理 (Result Set Administration)」ページを使用して定義されます。
DQP_NTIER 変数を設定し、DQP_LAST_RESULT_DEST を設定しないと、
結果宛先は DB2 によって決定された表になります。
- DQP_NET
-
DQP_NET は、ローカル・ホスト TCP/IP アドレスとポートに設定しなければなりません。
形式 address:port を使用します。
ここで、address は、アドレスのドット表記、
あるいは hosts ファイルか DNS で解析可能な名前のいずれかであり、
port は、ポート番号あるいは services ファイルで解析可能な名前のいずれかです。
DQP_NET は、各ノードで定義しなければならず、DQP_SERVER と同じ値には設定できません。
同じポート番号をすべてのノードで使用することが推奨されています。
定義されたポートは、単一のノードにあるプロセス間での通信に使用されます。
サーバー・ノードでは、このポートは、
システム内で他のノードで実行されているプロセスからの接続を聴取するのに使用されます。
- DQP_NTIER
-
このオプションは、ユーザーの介入を必要とせずに
DB2 クエリー・パトローラー・サーバーに照会が通知されるようにするために提供されています。
このプロファイル変数は、以下のいずれかの値に設定できます。
- RUN
n-tier 列のオプションが RUN に設定されている場合には、
Submit および Wait モードで DB2 クエリー・パトローラーに照会が実行依頼されます。
QueryEnabler ツールによるユーザー介入は必要ありません。
RUN 値には、タイムアウト・オプションがあります。
RUN: timeout です。
このオプションの単位は秒です。
このオプションが設定されていない場合には、QueryEnabler は、
照会が処理されるまで待機してから、照会アプリケーションに制御を戻します。
- CHECK
n-tier オプションが CHECK に設定されている場合には、
RUN と類似した動作であるものの、この場合には、DB2 クエリー・パトローラーは、
実行依頼した照会のための応答セットがすでに存在するかどうかを判別する検査を実行します。
応答セットが存在する場合には、その結果セットが戻されます。
これは、同じ照会が再び実行される場合とは異なります。
CHECK 値には、タイムアウト・オプションがあります。
CHECK: timeout です。
このオプションの単位は秒です。
このオプションが設定されていない場合には、QueryEnabler は、
照会が処理されるまで待機してから、照会アプリケーションに制御を戻します。
注: | DQP_NTIER 変数のデフォルト値は、OFF です。
|
- DQP_RUNTIME
-
DQP_RUNTIME プロファイル変数は、
DB2 クエリー・パトローラー・ソフトウェアがインストールされているパスに設定します。
このパラメーターは、インストール中に設定されます。
- DQP_SHARE
-
DQP_SHARE プロファイル変数は、
DQP_NTIER プロファイル変数が設定されている場合にのみ設定する必要があります。
そうでない場合は、QueryEnabler インターフェースを使用して、
結果セットを共用するオプションを指定します。
このプロファイル変数の値を Y に設定すると、
ユーザーの結果表に共用アクセスが付与されます。
DQP_NTIER プロファイル変数が設定されており、DQP_SHARE が設定されていない場合は、
実行依頼しているユーザーとシステム管理者だけが、
ユーザーの結果セットにアクセスできるようになります。
- DQP_TRACEFILE
-
このプロファイル変数は、QueryEnabler Java トレース・ファイルのファイル名を指定します。
このプロファイル変数を DB2 クエリー・パトローラー・クライアントで設定してください。
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