BACKUP および RESTORE コマンド呼び出し時に、 Tivoli Storage Manager (TSM) (以前の Tivoli ADSM) 製品を使用して、 データベースまたは表スペース・バックアップの管理を行うことを指定できます。 DB2 では、Tivoli ADSM クライアント バージョン 3.1.x.3 以降を使用できます。 この部分では、次の点について説明します。
データベース・マネージャーで TSM オプションを使用できるようにするには、 事前に以下のセットアップ活動を必ず実行してください。
libApiDS.so -> libApiDS.so.1 libApiDS.so.1 -> /opt/IBMDSMap5/api/libApiDS.so.2
注: | SunOS および Solaris 環境では、 これを /opt/IBMDSMap5 に設定する必要があります。 |
注: | SunOS および Solaris 環境では、 これを /opt/IBMDSMap5/dsm.opt に設定する必要があります。 |
Tivoli クライアントを TSM サーバーとインターフェースで接続するには、 サーバーのパスワードが必要です。 実行可能ファイル dsmapipw は、 インスタンス所有者の INSTHOME/sqllib/adsm ディレクトリーにインストールされています。 この実行可能ファイルにより、TSM パスワードの確立と再設定が可能になります。
dsmapipw コマンドを実行するには、 "root" ユーザーにログインする必要があります。 このコマンドを実行すると、以下の情報を入力するよう求められます。
注: | BACKUP コマンドまたは RESTORE コマンドを実行するユーザーは、 このパスワードを知っている必要はありません。 このコマンドを実行する必要があるのは、初期接続時のパスワードを確立する場合と、 TSM サーバーのパスワードが再設定された場合だけです。 |
データベース・マネージャーで TSM オプションを使用できるようにするには、 事前に以下のセットアップ活動を必ず実行してください。
Tivoli クライアントを TSM サーバーとインターフェースで接続するには、 サーバーのパスワードが必要です。 実行可能ファイル dsmapipw は、 インスタンス所有者の \sqllib\adsm ディレクトリーにインストールされています。 この実行可能ファイルにより、TSM パスワードの確立と再設定が可能になります。
dsmapipw コマンドを実行するには、 ローカル管理者としてログインする必要があります。 このコマンドを実行すると、以下の情報を入力するよう求められます。
注: | BACKUP コマンドまたは RESTORE コマンドを実行するユーザーは、 このパスワードを知っている必要はありません。 このコマンドを実行する必要があるのは、初期接続時のパスワードを確立する場合と、 TSM サーバーのパスワードが再設定された場合だけです。 |
TSM 内部の特定の機能を使用するには、 その機能を使用するオブジェクトの完全修飾パス名を指定する必要があります。 (OS/2 および Windows NT プラットフォームでは、 / ではなく \ が使用されることを覚えておいてください。) 完全修飾パス名は、次のようになります。
ここで、<database> はデータベースの別名で、 NODEnnnn はノード番号です。
注: | 大文字で表記されている名前は大文字で入力しなければなりません。 |
このパラメーターの推奨値は 6 000 秒です。
Windows オペレーティング・システムおよび OS/2 での現行の Tivoli クライアント (前述のバージョン) は、 再入可能です。したがって、1 つのマシンからバックアップ、復元、 またはロード・ユーティリティーを使用して、 複数の入出力セッションを安全に作成することができます。 インストールした TSM クライアントのバージョンがこの機能をサポートしているかどうかの確認は、 ユーザーの責任で行ってください。
単一ノード構成で、ユーザーが次のようなバックアップ・コマンドを出そうとしているとします。
db2 backup db sample use tsm open 3 sessions
このとき、DB2 は複数のセッションが TSM によりサポートされていないことを検出し、 SQL2032N を戻します。 TSM を使用してコピーをロードする際にも、これと同様のことが言えます。
ただし、Windows NT 上の複数の論理ノード (MLN) 構成では、 それぞれの論理ノードが 1 つのセッションしか作成しようとしない場合、 DB2 は単一のマシン上の複数のセッションの使用を検出できないので注意してください。 このため MLN 構成では、 それらの TSM クライアントが再入可能かどうかを検査することが重要です。 TSM を使用して複数の論理ノードが並行してバックアップ、復元、またはロードされている場合には、 論理ノードが実際には同一の物理ハードウェアに常駐している場合であっても、 それぞれのノードが単一セッションを使用しようとしているなら、 DB2 はオペレーションの継続を許可します。 そのため、 最新の TSM クライアントを使用していない場合、 バックアップの試行に失敗し、ロード・プロセスをハングさせる可能性があるので、 そのような試行は行わないでください。
db2adutl ユーティリティーを使用すると、バックアップ、 ログ、および TSM によって保管されたロード・コピー・イメージの照会、取り出し、 および削除を行うことができます。 このユーティリティーは、UNIX プラットフォームでは INSTHOME/sqllib/misc ディレクトリーにインストールされ、 Intel プラットフォームでは \sqllib\misc ディレクトリーにインストールされます。
注: | バックアップを使用してログ・ファイルを保持することもできます。 TSM を使用している場合、 TSM の制御下でログ・ファイルの移動を行えます。 この作業はユーザー出口を使用して行います。 ユーザー出口の使用方法については、 付録 F, データベース回復用のユーザー出口を参照してください。 |
db2adutl ユーティリティーによって使用可能なすべてのオプションを以下に示します。
![]() |
ここで、
DATABASE パラメーターを使用して各コマンドを使用する際に、 どのデータベースで作業するかを選択することができます。 EXTRACT および DELETE コマンドでは、WITHOUT PROMPTING パラメーターを使用して、 選択した項目を確認するプロンプトを表示しないように要求することができます。
このユーティリティーの QUERY コマンドを使用すると、 バックアップ、ログ、およびロード・コピー・イメージをリストできます。 バックアップは、データベース全体、表スペース、あるいはその両方について実行できます。 このコマンドを使用すると、省略時値により、バックアップ、任意のロード・コピー・イメージ、 および任意のログの両方のタイプがリストされます。 すべてのログを表示しなくても、リストされるログの範囲を選択することができます。 また、非活動バックアップの表示を要求することもできます。
このユーティリティーの EXTRACT コマンドを使用すると、 バックアップまたはログ (あるいはその両方) を、 TSM からユーザーの現行ディレクトリーに、TSM サーバーでコピーすることができます。 バックアップは、データベース全体、表スペース、あるいはその両方について実行できます。 このコマンドを使用するときは、修飾子を付けない省略時値では活動バックアップと各ログのリストになります。 次に、どのバックアップまたはログ (あるいは両方) を取り出すかを選択することができます。 また、すべてのログを表示しなくても、リストされるログの範囲を選択することができます。 また、非活動バックアップの表示を要求することもできます。 特定のバックアップを取り出す場合は、TAKEN AT <timestamp> パラメーターを使用して選択できます。
このユーティリティーの DELETE コマンドを使用すると、 ログの削除またはバックアップの非活動化を TSM から実行できます。 このコマンドを使用するときは、修飾子を付けない省略時値では活動バックアップと各ログのリストになります。 次に、どのバックアップまたはログ (あるいは両方) を削除 / 非活動化するかを選択することができます。 コマンドに KEEP n を付けて修飾すると、 最新の n 個のバックアップを保持することができます。 OLDER [THAN] <timestamp> または n DAYS によりコマンドを修飾することもできます。 これにより、指定の日付 (タイム・スタンプ) より前、 または指定の曜日より前のバックアップが削除されます。 また、すべてのログを表示しなくても、リストされるログの範囲を選択することができます。 削除する特定のバックアップは、 TAKEN AT <timestamp> パラメーターを使用して選択できます。
DB2 の場合は、TSM の省略時のポリシーを使用することをお勧めします。 バックアップ命名規則に変更を加えたため、 各バックアップには固有な名前が付くようになりました。 古いバックアップを削除するためには、 活動コピーが保持されないようにポリシーを設定する必要があります。
このユーティリティーの使用の例については、db2adutl の使用例を参照してください。
db2 backup database rawsampl use adsm Backup successful. The timestamp for this backup is : 19970929130942
db2adutl query Query for database RAWSAMPL Retrieving full database backup information. full database backup image: 1, Time: 19970929130942, Oldest log: S0000053.LOG, Sessions used: 1 full database backup image: 2, Time: 19970929142241, Oldest log: S0000054.LOG, Sessions used: 1 Retrieving table space backup information. table space backup image: 1, Time: 19970929094003, Oldest log: S0000051.LOG, Sessions used: 1 table space backup image: 2, Time: 19970929093043, Oldest log: S0000050.LOG, Sessions used: 1 table space backup image: 3, Time: 19970929105905, Oldest log: S0000052.LOG, Sessions used: 1 Retrieving log archive information. Log file: S0000050.LOG Log file: S0000051.LOG Log file: S0000052.LOG Log file: S0000053.LOG Log file: S0000054.LOG Log file: S0000055.LOG
db2adutl delete full taken at 19950929130942 db rawsampl Query for database RAWSAMPL Retrieving full database backup information. Please wait. full database backup image: RAWSAMPL.0.db26000.0.19970929130942.001 Do you want to deactivate this backup image (Y/N)? y Are you sure (Y/N)? y
db2adutl query Query for database RAWSAMPL Retrieving full database backup information. full database backup image: 2, Time: 19950929142241, Oldest log: S0000054.LOG, Sessions used: 1 Retrieving table space backup information. table space backup image: 1, Time: 19950929094003, Oldest log: S0000051.LOG, Sessions used: 1 table space backup image: 2, Time: 19950929093043, Oldest log: S0000050.LOG, Sessions used: 1 table space backup image: 3, Time: 19950929105905, Oldest log: S0000052.LOG, Sessions used: 1 Retrieving log archive information. Log file: S0000050.LOG Log file: S0000051.LOG Log file: S0000052.LOG Log file: S0000053.LOG Log file: S0000054.LOG Log file: S0000055.LOG