管理の手引き


第 34 章 Windows NT 環境での高可用性

データベース・システムは、マシンが故障した場合に、 その故障したマシン上のデータベース・サーバーが別のマシンで実行できるようにセットアップすることができます。 Windows NT では、 Microsoft Cluster Server (MSCS) でフェールオーバーのサポートを実装できます。 MSCS を使用するには、 MSCS 機能を持つ Windows NT Version 4.0 Enterprise Edition をインストールする必要があります。

MSCS は、物理ディスクと IP アドレスのフェールオーバー・サポートなど、 クラスター環境で障害検出およびリソースの再始動の両方を実行することができます。 (失敗したマシンが再びオンラインになるとき、 リソースがフォールバックするように前もって構成しておかない限り、 自動的にフォールバックされることはありません。 詳細については フォールバックの考慮事項を参照してください。)

フェールオーバーをサポートするように DB2 インスタンスを使用可能にする前に、 次の計画段階のステップを実行してください。

  1. データ記憶域に使用したいディスクを決定します。 各データベース・サーバーは、使用するために最低 1 つのディスクに割り当てられる必要があります。 データを保管するのに使用するデータは共用ディスク・サブシステムに接続されているべきであり、 さらに MSCS ディスク・リソースとして構成される必要があります。
  2. リモート要求をサポートするのに使用したいデータベース・サーバーごとに、 必ず 1 つの IP アドレスがあるようにします。

フェールオーバー・サポートを設定する場合、既存のインスタンスに設定したり、 フェールオーバーの実装時に新しいインスタンスを作成したりすることができます。

フェールオーバー・サポートを使用可能にするには、以下のステップを実行します。

  1. DB2MSCS ユーティリティーに入力ファイルを作成します。
  2. db2mscs コマンドを呼び出します。
  3. 区分データベース・システムを使用中である場合、 データベース・ドライブ・マッピングを登録して相互引き受けを使用可能にします。 区分データベース環境で相互引き受け構成にデータベース・ドライブ・マッピングを登録するを参照してください。

フェールオーバー・サポート用のインスタンスを使用可能にした後、 構成は、図 114 のようになります。

図 114. MSCS 構成の例


MSCS 構成の例

次のセクションでは、フェールオーバー・サポートの様々なタイプ、 およびそれらを実装する方法を説明します。 以下で説明されるステップのいずれかを実行する前に、 MSCS ソフトウェアを MSCS クラスターで使用したいすべてのマシン上にインストールしておく必要があります。 さらに、DB2 もすべてのマシンにインストールしてください。


[ ページのトップ | 前ページ | 次ページ | 目次 | 索引 ]