管理の手引き


第 33 章 AIX 用高可用性クラスター・マルチプロセッシング、拡張スケーラビリティー (HACMP ES)

拡張スケーラビリティー (ES) は、 High Availability Cluster Multi-processing (HACMP) for AIX Version 4.2.2 の機能で、 現在 RS/6000 SP ノードでのみ稼動します。

この機能は、HACMP と同じフェールオーバー回復を提供し、 以前の HACMP バージョンと同じ事象構造を持ちます (HACMP for AIX, V4.2.2, Enhanced Scalability Installation and Administration Guide を参照してください)。 また、拡張スケーラビリティーは以下のものを提供します。

HACMP ES クラスター内のノードは、 ハートビート またはキープアライブ・パケット というメッセージを交換して、 自身の可用性についての情報を他のノードに通知します。 応答しなくなったノードがあると、 クラスター内の残りのノードは回復を呼び出します。 回復処理は node_down 事象 と呼ばれ、 フェールオーバー ということもあります。 回復処理が完了すると、 ノードをクラスターに再統合されます。 この処理を node_up 事象 といいます。

事象には 2 つのタイプ、 つまり、HACMP ES の操作中に予期される標準事象と、 ハードウェアおよびソフトウェア構成要素のモニターに関連したユーザー定義事象があります。

標準事象の 1 つに、node_down 事象があります。 回復処理の一部として実行する処理を計画する場合、 HACMP では 2 つのフェールオーバー・オプション、 つまり「ホット (またはアイドル) スタンドバイ」と「相互引き受け」を指定できます。


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