管理の手引き


メモリーの拡張

使用しているマシンによっては、 最大仮想アドレス可能メモリー量を超える実アドレス可能メモリーを持っている場合があります (たとえば、ほとんどのプラットフォームでは通常、 仮想アドレス可能メモリーは 2 GB から 4 GB の間です)。 仮想アドレス可能メモリーを超える分の実メモリーについては、 拡張記憶キャッシュ として構成することができます。

拡張記憶キャッシュは、定義されたバッファー・プールのいずれからも使用することができるので、 データベース・マネージャーのパフォーマンスを向上させることができます。 拡張記憶キャッシュは、メモリー・セグメントとして定義されます。

実アドレス可能メモリーの一部を拡張記憶域キャッシュとして使用しようとする場合には、 jfs キャッシュまたはプロセス私用アドレス・スペースなどの他の目的ではこのメモリーをマシン上で使用できなくなることに注意してください。 拡張記憶キャッシュに追加の実アドレス可能メモリーを割り当てると、 システム・ページングが増加する可能性があります。

DB2 は、バッファー・プールを用いて、マシン内のアドレス可能メモリーを利用します (データベース・バッファー・プールの管理を参照してください)。 拡張記憶キャッシュは、バッファー・プールにより、 2 次レベル・キャッシングとして使用されます (バッファー・プールを使用して行われるのが 1 次レベル・キャッシングです)。 理想的には、バッファー・プールにはアクセス頻度が高いデータが保持され、 拡張記憶キャッシュにはアクセスはされるがその頻度はあまり高くないデータが保持されます。

以下に示すデータベース構成パラメーターは、 拡張記憶で使用可能なメモリーの量とサイズに影響を与えます。

拡張記憶キャッシュはバッファー・プールの延長なので、 常に、1 つまたは複数の特定のバッファー・プールに関連付けておく必要があります。 したがって、キャッシュを作成した場合には、 どのバッファー・プールがキャッシュを利用することができるかを宣言する必要があります。 CREATE BUFFERPOOL ステートメントと ALTER BUFFERPOOL ステートメントには、 キャッシュの使用について制御する属性 NOT EXTENDED STORAGE と EXTENDED STORAGE があります。 省略時値を使用すると、IBMDEFAULTBP および新しく作成されるバッファー・プールは、 いずれも拡張記憶を使用しません。
注:異なるページ・サイズを使用して定義されたバッファー・プールを使用している場合、 バッファー・プールの拡張記憶域サポートは非活動化されています。

データベース・マネージャーは、拡張記憶キャッシュに常駐しているデータを直接操作することはできません。 ただし、ディスク装置からバッファー・プールに転送するよりもはるかに速い速度で、 データを拡張記憶キャッシュからバッファー・プールに転送することが可能です。

拡張記憶キャッシュ内のページのデータが 1 行必要になった場合は、 そのページ全体が対応するバッファー・プールに読み込まれます。

バッファー・プールおよび関連する拡張記憶キャッシュ (定義されている場合) は、 データベースが活動化されたとき、あるいはデータベースに最初に接続されたときに作成されます。


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