管理の手引き
DB2 ユニバーサル・データベースは、
多くのプラットフォームで高可用性フェールオーバー・サポート を提供します。
フェールオーバー機能を使用すると、ハードウェアの故障があった場合に、
あるプロセッサーから別のプロセッサーにワークロードを自動的に移すことが可能になります。
たとえば AIX 上では、IBM High Availability Cluster Multi-Processing (HACMP) の機能を用いることにより、
DB2 UDB がフェールオーバーをサポートします。
このセクションでは、
AIX での例を使用して、高可用性と関連する概念を紹介しています。
HACMP は、ディスクやネットワーク・アクセスなどのリソースを共用するプロセッサーのクラスターを介して、
高度の可用性を提供します。
1 つのプロセッサーに障害が起こると、
クラスターにある別のプロセッサーがそれを置き換えます。
フェールオーバー・サポートには 3 つのモードがあります。
- ホット・スタンドバイ
- このモードでは、
一方のプロセッサーが使用されて DB2 インスタンスを実行します。
2 番目のプロセッサーはスタンドバイ・モードになっており、
最初のプロセッサーにかかわるオペレーティング・システムまたはハードウェアの故障があったときに、
インスタンスを引き受ける準備をしています。
- 相互引き受け
- このモードでは、以下のようになります。
- 両方のプロセッサーが別個の DB2 インスタンスを実行するために使用されています。
- 一方が DB2 インスタンスを実行し、
他方が DB2 アプリケーションを実行しています。
一方のプロセッサーでオペレーティング・システムまたはハードウェアの故障が起こると、
他方のプロセッサーが故障したプロセッサーのタスクを引き受け、
結果的に両方のプロセッサーの作業をします。
- 同時アクセス
- このモードでは、
複数のプロセッサーを使用して、
DB2 ユニバーサル・データベース エンタープライズ拡張エディション (EEE) 製品の
単一のデータベース・インスタンスにスケールします。
これは、非共用のモデルを使用し、
クラスターにある各プロセッサーで 1 つまたはいくつかの区画が稼働するような形で、
データを区分化することによって行われます。
一方のプロセッサーでオペレーティング・システムまたはハードウェアの故障が起こると、
他方のプロセッサーが故障したプロセッサーの区画を引き受けます。
DB2 UDB EEE では、冗長度を持つ目的のために同時リソース・マネージャーを使用する必要はありません。
冗長度は、ホット・スタンドバイまたは相互引き受けモードを使用して管理されます。
同時アクセス・モードの機能は、
共用アーキテクチャーをもつデータベース・マネージャーでのみ必要とされます。
上記の構成はそれぞれ、
区分データベースの 1 つまたはいくつかの区画をフェールオーバーするために使用できます。
さらに、それぞれが、
単一区画インストールの完全なインスタンスをフェールオーバーすることができます。
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