管理の手引き
DB2 を管理するツールは、各 DB2 ユニバーサル・データベース製品で選択可能な構成要素である、
アドミニストレーション・クライアントの一部です。
また、アドミニストレーション・クライアントは、
DB2 が使用可能なすべてのオペレーティング・システム用のアドミニストレーション・クライアントを含む、
CD-ROM のセットでも使用可能です。
これによって、どんなワークステーションでもアドミニストレーション・クライアントをインストールし、
使用することができます。データベースがローカルかリモートか、
またデータベース・サーバーが実行しているオペレーティング・システムには関係ありません。
ツールを使用すると、コマンド行プロセッサーから実行できるのと同じ機能を、
グラフィカル・ユーザー・インターフェースから実行することができます。
これらの機能には、DB2 コマンド、SQL ステートメント、
またはシステム・コマンドの入力があります。
しかし、ツールを使うとき、複雑なステートメントやコマンドを記憶する必要はありません。
付加的な援助があります。
注: | アドミニストレーション・クライアントはインストール・オプションの 1 つです。
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以下のツールをコントロール・センターのツールバーから使用できます。
- コントロール・センター。
コントロール・センターは、データベースを管理するメインの DB2 図形処理ツールです。
コントロール・センターから、すべてのシステム、
およびローカルにカタログ化されるデータベース・オブジェクトの明確な概要をつかむことができます。
- サテライト管理センター。
サテライト管理センターで、DB2 サテライト・サーバーを管理することができます。
- コマンド・センター。
コマンド・センターによって、DB2 データベース・コマンド、
SQL ステートメント、およびオペレーティング・システム・コマンドの発行、
前のコマンドの再呼び出し、および SQL 照会のアクセス・プランのスクロールを実行できます。
- スクリプト・センター。
スクリプト・センターで、オペレーティング・システム・レベルのコマンド、
DB2 コマンド・スクリプト、および SQL コマンド・スクリプトを作成、
実行、およびスケジュールできます。
- アラート・センター。
アラート・センターは、設定した限界値を超えた場合、
またはマルチノード環境のノードが応答しなくなった場合に通知します。
- ジャーナル。
ジャーナルによって、ジョブの状況を表示したり、
ジョブのスケジュールを変更したり、
回復履歴ログおよびメッセージ・ログを表示したりできます。
- インフォメーション・センター。
インフォメーション・センターでは、DB2 製品マニュアル、
およびサンプル・プログラムの情報にすばやくアクセスしたり、
Web 上の DB2 情報の他のソースにアクセスしたりすることができます。
- ライセンス・センター。
ライセンス・センターでは、ライセンスの状況を表示し、
さらに適切なライセンス・モニター用にシステムを構成することができます。
GUI ツールで実行できるいくつかの機能については、ウィザードの使用のオプションがあります。
ウィザードは、コントロール・センターのポップアップ・メニューで起動します。
実行中のタスクに必要な情報を入力する方法や、計算方法、
提供した情報に基づいた推奨事項について、段階的にプロンプトを出すので、非常に役に立ちます。
データベース管理者としてまだ日が浅い方、
またはデータベースを頻繁に管理するわけではない方にお勧めします。
DB2 ユニバーサル・データベースには、以下のウィザードがあります。
- データベースのバックアップ。
データベース中のデータ、データベースの可用性、
および回復可能性要件について基本的な質問をします。
その後、バックアップ・プランを提案し、
ジョブ・スクリプトを作成し、スケジュールします。
データベースのバックアップ・ウィザードを起動するには、
バックアップしたいデータベースを表すアイコンを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「バックアップ -> ウィザードを使用するデータベース
(Backup --> Database using Wizard)」を選択します。
- データベースの作成。
このウィザードを使うと、データベースを作成し、
記憶域を割り当て、基本的なパフォーマンス・オプションを選択できます。
データベースの作成ウィザードを起動するには、
オブジェクト・ツリー・ペインでデータベース・アイコンを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「作成 -> ウィザードを使用するデータベース
(Create --> Database using Wizard)」を選択します。
- 表の作成。
このウィザードは、事前定義された列テンプレートを使って列を設計したり、
表に基本キーを作成したり、1 つ以上の表スペースに表を割り当てたりするのに役立ちます。
ウィザードを起動するには、
表アイコンを選択し、右マウス・ボタンをクリックしてから、
「作成 -> ウィザードを使用する表
(Create --> Table using Wizard)」を選択します。
- 表スペースの作成。
このウィザードを使用して、新しい表スペースを作成し、
基本記憶機構のパフォーマンス・オプションを設定します。
ウィザードを起動するには、
表スペース・アイコンを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「作成 -> ウィザードを使用する表スペース
(Create --> Table space using Wizard)」を選択します。
- 索引ウィザード。
索引ウィザードは、SQL ステートメントの指定されたセットで、
どの索引を作成または除去するかを決定します。
自分で指定する作業負荷を基本にすることをお勧めします。
索引ウィザードを起動するには、
索引フォルダーを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「作成 -> ウィザードを使用する索引
(Create --> Index using Wizard)」を選択します。
- パフォーマンス構成。
このウィザードは、データベース、そのデータ、
およびシステムの目的についての情報を要求することによって、
データベースを調整するのに役立ちます。
データベースおよびインスタンスに新しい構成パラメーターを推奨し、
必要ならそれらを自動的に適用します。
このウィザードを起動するには、
データベースのアイコンを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「ウィザードを使用する構成
(Configure using Wizard)」を選択します。
- データベースの復元。
このウィザードは、データベース回復のプロセスを示します。
ウィザードを起動するには、
データベースを表すアイコンを選択し、
右マウス・ボタンをクリックしてから、
「復元 -> ウィザードを使用するデータベース
(Restore --> Database using Wizard)」を選択します。
- 複数サイト更新の構成ウィザード。
このウィザードによって、すべてのサイトの日付が必ず一貫していなければならない場合に、
アプリケーションが複数のサイトを同時に更新できるように、データベースを構成します。
このウィザードを起動するには、インスタンスを選択し、右マウス・ボタンをクリックしてから、
「複数サイト更新 -> ウィザードを使用する構成
(Multisite Update --> Configure using Wizard)」を選択します。
注: | DB2 (OS/390 版) サブシステムにはウィザードは存在しません。
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コントロール・センター・ツールバーから起動できる図形処理ツールの他に、
コントロール・センター・ツールバーから直接起動しない、付加的な GUI ツールがあります。
- パフォーマンス・モニター。
パフォーマンス・モニターは、インスタンス、データベース、表、
表スペース、および接続などの DB2 オブジェクトをモニターするツールです。
このツールを使って、パフォーマンス上の問題を検出し、
データベースを最適なパフォーマンスに合わせて調整することができます。
パフォーマンス・モニターは、
コントロール・センターのポップアップ・メニューの選択項目として起動できます。
- イベント・モニター。
特定のイベントが発生したときにデータベースの状態を記録することによって、
リソースの使用状況を分析するのに役立つツールです。
イベント・モニターは、
DB2 コマンド行で db2emcrt と入力することによって作成されます。
- イベント・アナライザー。
イベント・モニターが収集したデータを分析するためのツールです。
イベント・アナライザーは DB2 コマンド行で db2evmon と入力すると起動されます。
- Visual Explain 機能。
Visual Explain 機能では、SQL ステートメントのアクセス・プランをグラフとして表示し、
パフォーマンスを向上させるために SQL 照会を調整できます。
バージョン 6 の前は、アクセス・プランを表示するのに、
Visual Explain ツールを使用していました。
現在では、Visual Explain は別個のツールではありません。
コントロール・センター、
およびコマンド・センターのさまざまなデータベース・オブジェクトにある、
ポップアップ・メニューから使用可能です。
これらのツールに加えて、
コントロール・センターの一部ではないデータベース管理用の役立つツールがあります。
それは、クライアント構成アシスタントです。
クライアント構成アシスタントには、
リモート・サーバーと通信するクライアントをセットアップするのに役立つウィザードが含まれています。
これらのツールは、すべて後で詳しく説明します。
次の節では、ツールの機能を概説します。
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