DB2 データベース・マネージャーは、 DB2 データベース・マネージャーの操作、 パフォーマンス、 および DB2 データベース・マネージャーを使用するアプリケーションに関するデータの保守を行います。 こういったデータは、データベース・マネージャーの実行時に保守され、 そこから重要なパフォーマンス情報やトラブルシューティング情報を得ることができます。 たとえば、得ることができる情報には以下のようなものがあります。
これらのデータの中には収集すると DB2 の操作にオーバーヘッドをかけるものがあるので、 どの情報を収集するのかを制御するモニター・スイッチが用意されています。
明示的にモニター・スイッチを設定するには、UPDATE MONITOR SWITCHES コマンドか sqlmon() API を使用します。 (使用には、SYSADM、SYSCTRL、SYSMAINT のいずれかの権限が必要です。)
データベース・マネージャーが保守するデータにアクセスするには、次の 2 種類の方法があります。
コマンド行から GET SNAPSHOT コマンドを使用するか、OS/2、Windows 95、 または Windows NT の各オペレーティング・システムのコントロール・センターのグラフィカル・インターフェースを使用するか、 あるいは、sqlmonss() API 呼び出しを使用して独自のアプリケーションを作成してください。
コントロール・センター (DB2 フォルダーから、 または db2cc コマンドを用いると使用することができる) は、 決まった間隔でスナップショットをとることによって、 モニター・データのサンプルを収集するパフォーマンス・モニター・ツールを提供します。 このグラフィカル・インターフェースは、 スナップショット・データをグラフまたはテキストのいずれかの方法で表示するもので、 表示形式には詳細と要約の両方があります。 また、データベース・モニターによって戻されるデータ要素を使用して、 パフォーマンス変数を定義することもできます。
コントロール・センターのスナップショット・モニター・ツールを使用すると、 パフォーマンス変数にしきい値を指定することにより、例外条件を定義することもできます。 つまり、しきい値に達したときにどの処置を実行するのかについて、 事前に定義しておくことができるようになっています。 事前定義できる処置には、ウィンドウまたは音声アラームによる通知、 およびスクリプトまたはプログラムの実行 (あるいは、その両方) があります。
コントロール・センターからスナップショットをとっている場合、該当オブジェクト、 あるいはその子オブジェクトのいずれかに対するスナップショット・モニターを実行している間、 データベース・オブジェクト (インスタンスまたはデータベースなど) を更新、 変更、または削除する処置は実行できません。 (また、区分データベース・システムをモニターする場合、 区分データベース・オブジェクトの視点を最新表示することはできません。) たとえば、データベース A のインスタンスを除去したいのであれば、 このデータベースをモニターすることはできません。 しかし、インスタンスだけをモニターしているのであれば、 データベース A を更新することができます。
インスタンス (その子オブジェクトを含む) のモニターすべてを停止するには、 インスタンスのポップアップ・メニューから全モニターの停止を選択します。 この選択を行うと、パフォーマンス・モニターが保持するロックはすべて解除されるので、 インスタンスのモニターは必ず停止してください。
イベント・モニターは、トランザクションの終了、ステートメントの終了、 デッドロックの検出などの特定のイベントが起きた後に、システム・モニター情報を収集します。 この情報は、ファイルまたは名前付きパイプに書き込むことができます。
イベント・モニターを使用するには、以下のことを行ってください。
SET EVENT MONITOR evname STATE 1
名前付きパイプに書き込む場合には、イベント・モニターを活動化する前に、 名前付きパイプからの読み取りを行うアプリケーションを開始してください。 これを行うには、ユーザー独自のアプリケーションを作成するか、 または db2evmon を使用することができます。 イベント・モニターが活動化されてイベントのパイプへの書き込みが開始された後に db2evmon を使用すると、 生成されるイベントを読み取って、 それらを標準出力へ書き出します。
注: | モニターのデータベース・システムが、 コントロール・センターと同じマシンで実行していない場合、 トレースを表示する前にコントロール・センターと同じマシンに、 イベント・モニター・ファイルをコピーする必要があります。 別の方法としては、 両方のマシンにアクセス可能なファイル共用システムにファイルを配置します。 |
システム・データベース・モニターとイベント・モニターの詳細については、 システム・モニター 手引きおよび解説書 を参照してください。