管理の手引き


ホスト・データベースを構成する

ホスト・データベースを LDAP で登録するときは、 2 通りの構成が可能です。

前者の場合、ユーザーはホスト・サーバーを LDAP に登録してから、 そのホスト・サーバーのノード名を指定してホスト・データベースを LDAP でカタログします。 後者の場合、ユーザーはゲートウェイ・サーバーを LDAP に登録してから、 そのゲートウェイ・サーバーのホスト名を指定して LDAP でホスト・データベースをカタログします。

上記の 2 つの場合の例として、次のような状況を考慮してみましょう。 NIAGARA_FALLS という名前のホスト・データベースがあるとします。 このホスト・データベースは、 APPN と TCP/IP を使用して着信接続を受け入れることができます。 あるクライアントが DB2 コネクトをインストールしていないためにそのホストへ直接接続できない場合は、"goto@niagara"という名前のゲートウェイを使用してホストに接続します。

以下のステップを実行する必要があります。

  1. APPN 接続を可能にするため、ホスト・データベース・サーバーを LDAP に登録します。 REMOTE 文節と INSTANCE 文節は任意です。 NODETYPE 文節を"DCS"に設定して、 これがホスト・データベース・サーバーであることを示します。

       db2 register ldap as nfappn appn network CAIBMOML partnerlu NFLU
          mode IBMRDB remote mvssys instance msvinst nodetype dcs
    
  2. TCP/IP 接続を可能にするため、ホスト・データベース・サーバーを LDAP に登録します。 このサーバーの TCP/IP ホスト名は"myhost"、 ポート番号は"446"です。 ステップ 1 と同じように、NODETYPE 文節を"DCS"に設定して、 これがホスト・データベース・サーバーであることを示します。

       db2 register ldap as nftcpip tcpip hostname myhost svcename 446
          remote mvssys instance mvsinst nodetype dcs
    
  3. TCP/IP 接続を可能にするため、DB2 コネクト・ゲートウェイ・サーバーを LDAP に登録します。 このゲートウェイ・サーバーの TCP/IP ホスト名は"niagara"、 ポート番号は"50000"です。

       db2 register ldap as whasf tcpip hostname niagara svcename 50000
          remote niagara instance goto nodetype server
    
  4. TCP/IP 接続を使用してホスト・データベースを LDAP でカタログします。 このホストのデータベース名は"NIAGARA_FALLS"、 データベース別名は"nftcpip"です。 GWNODE 文節は、DB2 コネクト・ゲートウェイ・サーバーのノード名を指定するために使用されています。

       db2 catalog ldap database NIAGARA_FALLS as nftcpip at node nftcpip
          gwnode whasf authentication dcs
    
  5. APPN 接続を使用してホスト・データベースを LDAP でカタログします。

       db2 catalog ldap database NIAGARA_FALLS as nfappn at node nfappn
          gwnode whasf authentication dcs
    

上記のように登録とカタログが完了した後、 TCP/IP を使用してホストに接続したいのであれば、"nftcpip"に接続します。 APPN を使用してホストに接続したいのであれば、"nfappn"に接続します。 DB2 コネクトがクライアント・ワークステーションにインストールされていない場合、 接続は TCP/IP によってゲートウェイ経由で確立されます。 そこからホストまでの部分については、"nftcpip"を使用する場合は TCP/IP によって、"nfappn"を使用する場合は APPN によって接続されます。

通常は、LDAP においてホスト・データベース情報を手動で構成できるので、 それぞれのクライアントでは、 各マシンのデータベースおよびノードをローカルに手動でカタログする必要はありません。 次のように処理します。

  1. ホスト・データベース・サーバーを LDAP に登録します。 そのためには、 ホスト・データベース・サーバーのリモート・コンピューター名、 インスタンス名、およびノード・タイプを、 REGISTER コマンドの REMOTE 文節、INSTANCE 文節、 および NODETYPE 文節にそれぞれ指定しなければなりません。 REMOTE 文節は、 ホスト・サーバー・マシンのホスト名と LU 名のどちらに設定しても構いません。 INSTANCE 文節は、8 文字以下の文字ストリングで設定します。 (たとえば、インスタンス名を"DB2"のように設定します。) NODE TYPE 文節は必ず"DCS"に設定して、 これがホスト・データベース・サーバーであることを示さなければなりません。
  2. CATALOG LDAP DATABASE コマンドを使ってホスト・データベースを LDAP に登録します。 さらに、PARMS 文節を使用して、任意の DRDA パラメーターを指定することができます。 データベース認証タイプは"DCS"に設定するようにします。


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