管理の手引き


第 31 章 ベンチマーク・テスト

ベンチマークは、 アプリケーション開発ライフ・サイクルの通常の部分のうちの 1 つです。 これはアプリケーション開発者とデータベース管理者 (DBA) の両方が関係するチームの作業であり、 パフォーマンスを調べてそれを向上させるためにアプリケーションに対して行うものです。 アプリケーション・コードが可能な限り効率的に作成されているとすれば、 アプリケーションの要件に合わせてデータベースとデータベース・マネージャーの構成パラメーター (場合によってはアプリケーション・パラメーターも) を調整することによって、 さらにパフォーマンスの改善を実現できます。

ベンチマークには、いくつか異なる種類があります。 1 秒当たりのトランザクション ・ベンチマークは、 特定の限定された実験条件の下でデータベース・マネージャーのスループット能力を調べるものです。 アプリケーション ・ベンチマークは、 同じようにスループット能力をテストしますが、 実装状態のアプリケーションの実行条件にもっと近い条件でテストします。 構成パラメーターを調整する目的のベンチマークは、 こうした "現実環境"の条件に基づくものであり、 アプリケーションが可能な限り効率的に実行されるまで、 そのアプリケーションから取った SQL をパラメーター値を変えて繰り返し実行することが関係しています。

ここで説明するベンチマーク方式は、 構成パラメーターを調整するために設計されたものです。 しかし、同じ基本的な技法を、 パフォーマンスに影響を与える次のような他の要因を調整するために使用することもできます。

ベンチマークは、 データベース・マネージャーが各種の条件下でどのように応答するかを調べるためのよい方法でもあります。 デッドロック処理、 ユーティリティー・パフォーマンス、 データをデータベースに迅速にロードする異なる方式、 ユーザーを追加する場合のトランザクション率、 および新規リリースの製品を実動状態のときのアプリケーションへの影響をテストするよう、 シナリオを作成することができます。

この部分では、次の点について説明します。


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