この節では以下のトピックを取り上げています。
組み込み SQL および DB2 API 呼び出しを含むアプリケーションを開発しており、 Micro Focus コンパイラーを使用している場合には、 以下の点に留意してください。
set LIB="%DB2PATH%\lib;%LIB%"
set COBCPY="%DB2PATH%\include\cobol_mf;%COBCPY%"
すべての DB2 アプリケーション・プログラミング・インターフェースへの呼び出しは、 呼び出し規則 74 を使用して実行しなければなりません。 DB2 COBOL プリコンパイラーは、 自動的に CALL-CONVENTION 節を SPECIAL-NAMES 段落に挿入します。 SPECIAL-NAMES 段落が存在しない場合、 DB2 COBOL プリコンパイラーはそれを以下のように作成します。
Identification Division Program-ID. "static". special-names. call-convention 74 is DB2API.
さらにプリコンパイラーは、 呼び出し規則を識別するために使用する記号 DB2API を、 DB2 API が呼び出されるたびに必ず call キーワードの後に自動的に置きます。 これはたとえば、 プリコンパイラーが DB2 API 実行時呼び出しを組み込み SQL ステートメントから生成する場合にも必ず実行されます。
DB2 API への呼び出しをプリコンパイルされていないアプリケーションで実行する場合、 前述したものと同様の SPECIAL-NAMES 段落を、 手操作で入力してアプリケーションに作成する必要があります。 DB2 API を直接呼び出す場合は、 call キーワードの後に DB2API 記号を手動で追加する必要があります。
%DB2PATH%\samples\cobol にあるバッチ・ファイル bldapp には、 DB2 アプリケーション・プログラムを作成するためのコマンドが入っています。
第 1 パラメーター %1 には、ソース・ファイルの名前を指定します。 これは組み込み SQL を含まないプログラムに必要な唯一のパラメーターです。 組み込み SQL プログラムを作成するためにはデータベースへの接続が必要なため、 3 つのパラメーターがオプションとして用意されています。 2 番目のパラメーターは %2 で、 接続するデータベースの名前を指定します。 3 番目のパラメーターは %3 で、 データベースのユーザー ID を指定します。 そしてもう 1 つが %4 で、 データベースのパスワードを指定します。
組み込み SQL プログラムの場合、 bldapp は、プリコンパイルおよびバインド・バッチ・ファイル embprep にパラメーターをパスします。 データベース名を指定しない場合は、 デフォルトの sample データベースを使用します。なお、ユーザー ID とパスワードのパラメーターは、 プログラムを構築するインスタンスとデータベースのあるインスタンスが異なる場合にのみ必要になります。
@echo off rem bldapp.bat -- Windows 32-bit operating systems rem Builds a Micro Focus Cobol application program rem Usage: bldapp <prog_name> [ <db_name> [ <userid> <password> ]] rem If an embedded SQL program, precompile and bind it. if not exist "%1.sqb" goto compile_step call embprep %1 %2 %3 %4 :compile_step rem Compile the error-checking utility. cobol checkerr.cbl; rem Compile the program. cobol %1.cbl; rem Link the program. cbllink -l %1.obj checkerr.obj db2api.lib @echo on
bldapp のコンパイルおよびリンク・オプション |
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コンパイル・オプション
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リンク・オプション
他のコンパイラー・オプションについては、
コンパイラーの資料をご覧ください。
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ソース・ファイル client.cbl から組み込み SQL を含まないサンプル・プログラム client を作成するには、 次のように入力します。
bldapp client
結果として、実行可能ファイル client.exe が作成されます。 この実行可能ファイルを sample データベースに対して実行するには、 次の実行可能名を (拡張子なしで) 入力します。
client
ソース・ファイル updat.sqb から組み込み SQL アプリケーション updat を構築する方法には、 次の 3 つがあります。
bldapp updat
bldapp updat database
bldapp updat database userid password
結果として、実行可能ファイル updat.exe が作成されます。
この組み込み SQL アプリケーションを実行する方法には次の 3 つがあります。
updat
updat database
updat database userid password
%DB2PATH%\samples\cobol_mf にあるバッチ・ファイル bldsrv には、 組み込み SQL ストアード・プロシージャーを作成するためのコマンドが入っています。 バッチ・ファイルは、 ストアード・プロシージャーをサーバー上の DLL にコンパイルします。
第 1 パラメーター %1 には、ソース・ファイルの名前を指定します。 第 2 パラメーター %2 には、接続先のデータベースの名前を指定します。 ストアード・プロシージャーは、 必ずデータベースが常駐するインスタンスに構築される必要があるため、 ユーザー ID やパスワードを指定するパラメーターはありません。
第 1 パラメーター (ソース・ファイル名) だけが必須です。 データベース名は任意で指定します。 データベース名を指定しない場合、 プログラムはデフォルトの sample データベースを使用します。
バッチ・ファイルでは、 ソース・ファイル名 %1 を DLL 名に使用します。
@echo off rem bldsrv.bat -- Windows 32-bit operating systems rem Builds a Micro Focus Cobol stored procedure rem Usage: bldsrv <prog_name> [ <db_name> ] rem Precompile and bind the program. call embprep %1 %2 rem Compile the stored procedure. cobol %1.cbl /case; rem Link the stored procedure and create a shared library. cbllink /d %1.obj db2api.lib rem Copy the stored procedure to the %DB2PATH%\function directory. copy %1.dll "%DB2PATH%\function" @echo on
bldsrv のコンパイルおよびリンク・オプション |
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コンパイル・オプション
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リンク・オプション
他のコンパイラー・オプションについては、
コンパイラーの資料をご覧ください。
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サンプル・データベースに接続している場合、 ソース・ファイル outsrv.sqb からサンプル・プログラム outsrv を作成するには、 次のように入力します。
bldsrv outsrv
他のデータベースに接続しているときは、 さらにデータベース名も入力します。
bldsrv outsrv database
スクリプト・ファイルは、 DLL をサーバー上の sqllib/function というパスにコピーします。
必要であれば、 DLL にファイル・モードを設定してクライアント・プログラムがそれにアクセスできるようにしてください。
DLL outsrv を作成したなら、 その DLL を呼び出すクライアント・アプリケーション outcli を構築できます。 outcli は、bldapp バッチ・ファイルを使用して構築することができます。 詳細については、 "DB2 API と組み込み SQL アプリケーション"を参照してください。
ストアード・プロシージャーを呼び出すためには、 次のように入力してサンプル・クライアント・アプリケーションを実行します。
outcli database userid password
ここで、それぞれは次のものを表します。
クライアント・アプリケーションは、 DLL outsrv にアクセスし、 サーバー・データベース上の同じ名前のストアード・プロシージャー関数を実行してから、 クライアント・アプリケーションに出力を戻します。