DB2 は、同じマシン上の複数のデータベース・マネージャー・インスタンスをサポートします。 1 つのデータベース・マネージャー・インスタンスには、 それ独自の構成ファイル、ディレクトリー、 およびデータベースがあります。
各データベース・マネージャー・インスタンスは、複数のデータベースを管理することができます。 しかし、1 つのデータベースが属することができるのは 1 つのインスタンスだけです。 図 1 はこの関係を示しています。
データベース・マネージャー・インスタンスにより、 同じマシン上で複数のデータベース環境を持つという柔軟性が実現されます。 たとえば、1 つのデータベース・マネージャー・インスタンスを開発用に、 別のインスタンスを実動用にすることができます。
UNIX サーバーを使用すると、 異なるデータベース・マネージャー・インスタンス上で別々の DB2 のバージョンを使用することができます。 たとえば、1 つのデータベース・マネージャー・インスタンスで DB2 ユニバーサル・データベース バージョン 6.1 を実行し、 別のインスタンスで DB2 ユニバーサル・データベース バージョン 7.1 を実行することができます。 ただし、同一バージョン・レベルでは、 1 つのリリースとモディフィケーション・レベルしかサポートされていません。 たとえば、DB2 バージョン 5.0 および DB2 バージョン 5.2 は、 UNIX サーバー上に共存することはできません。
OS/2、Windows NT、および Windows 2000 サーバーでは、 各データベース・マネージャー・インスタンスの DB2 は、 同じバージョン、リリース、およびモディフィケーション・レベルのものでなければなりません。 1 つのデータベース・マネージャー・インスタンスで DB2 ユニバーサル・データベース バージョン 6.1 を実行し、 別のインスタンスで DB2 ユニバーサル・データベース バージョン 7.1 を実行することはできません。
使用するそれぞれのインスタンスについて、以下のことを知っておく必要があります。
OS/2、Windows NT、および Windows 2000 の場合は、 最大 8 文字の英数字ストリングです。 DB2 インスタンスは、 インストール時に作成されます。
UNIX プラットフォームでは、 インスタンス・ディレクトリーは $HOME/sqllib です。 $HOME はインスタンス所有者のホーム・ディレクトリーです。
OS/2、Windows NT、および Windows 2000 の場合、 インスタンス・ディレクトリーは %DB2PATH%\instance_name です。 変数 %DB2PATH% で、 DB2 のインストール先を判別できます。 DB2 のインストール先のドライブに応じて、 %DB2PATH% は drive:\sqllib を指します。
OS/2、Windows NT および Windows 2000 のインスタンス・パスは、 以下のいずれかに基づいて作成されます。
%DB2PATH%\%DB2INSTANCE% (たとえば、 C:\SQLLIB\DB2)
または、DB2INSTPROF が定義されている場合、
%DB2INSTPROF%\%DB2INSTANCE% (たとえば、 C:\PROFILES\DB2)
DB2INSTPROF 環境変数は、 クライアント・マシンが読み取りアクセスしか持っていないネットワーク・ドライブ上で、 DB2 の実行をサポートするために OS/2、Windows NT および Windows 2000 上で使用されます。 この場合、 DB2 は drive:\sqllib に設定され、 また DB2INSTPROF はローカル・パス (C:\PROFILES など) に設定されます。 これには、カタログや構成などのインスタンス固有情報すべてが含まれます。 DB2 はこれらのファイルへの更新アクセスを必要とするためです。
データベース・マネージャー・インスタンスの作成および保守については、 使用しているプラットフォーム用の 概説およびインストール を参照してください。