データウェアハウスセンター アプリケーション統合の手引き

すべてのオブジェクト・タイプのデフォルト・プロパティー

情報カタログ・マネージャーでは、汎用オブジェクト・タイプのデフォルト・プロパティーのセットが用意されています。これらのデフォルト・プロパティーは、ユーザー定義の表の基礎となります。プロパティーには、情報カタログ・マネージャーによって生成されるもの、必須のもの、およびオプションのものがあります。

FLGID
インスタンスを固有に識別する、情報カタログ・マネージャーによって生成される ID。

FLGID ID は 16 桁で、最初の 6 桁はオブジェクト・タイプ ID (OBJTYPID) に使用され、次の 10 桁はインスタンス ID (INSTIDNT) に使用されます。 FLGID の形式は、次のとおりです。

図 26. FLGID の形式


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Name
ステップの名前。名前は、用語集、ニュース照会、およびその他のオブジェクトで使用することができます。これは必須プロパティーであり、ヌル不可です。この名前は、情報カタログ・マネージャー・ウィンドウで表示されます。

UPDATIME
インスタンスの作成または最終更新の日時を示すシステム・タイム・スタンプ。

UPDATEBY
インスタンスを最後に更新した情報カタログ管理者またはユーザー (特殊な特権を持つ)。 Attachment (付加) オブジェクトの場合、このフィールドは情報カタログ・ユーザーのユーザー ID になる可能性があります。

デフォルト・プロパティーの要約

情報カタログ管理者は、事前定義テンプレートを使用して、オブジェクト・タイプを作成することができます。また、テンプレートを組織に合わせてカスタマイズするために、テンプレートに属性を追加することができます。事前定義テンプレートには、いくつかのオプション・フィールドがあります。 表 76 では、デフォルト・プロパティーを示します。

表 76. 事前定義テンプレートのデフォルト・プロパティー
列名 データ・タイプ 説明 ヌル可能 NLS
OBJTYPID CHAR(6) 情報カタログ・マネージャーによって生成された 6 桁のオブジェクト・タイプ ID。この ID は、特定のオブジェクト・タイプを表します。 いいえ SBCS
INSTIDNT CHAR(10) 情報カタログ・マネージャーによって生成された固有なインスタンス ID。この ID は、FLGID の 2 番目の部分であり、オブジェクト・タイプの中でこのインスタンスを固有に識別する 10 桁のシリアル番号です。 いいえ SBCS
NAME VARCHAR(80) この名前は、製品の中でそれぞれのユーザー定義オブジェクトを識別するために、情報カタログ・ユーザーによって入力されます。 いいえ SBCS と DBCS の両方
UPDATIME CHAR(26) メタデータの作成または最終更新の日時。この値は情報カタログ・マネージャーによって生成されます。 いいえ SBCS
UPDATEBY CHAR(8) インスタンスを最後に更新した情報カタログ管理者またはユーザー (特殊な更新特権を持つ)。 Attachment (付加) オブジェクトの場合、このフィールドは情報カタログ・ユーザーのユーザー ID になる可能性があります。この値は情報カタログ・マネージャーによって生成されます。 いいえ SBCS と DBCS の両方
注:

NLS: 各国語サポート

SBCS: 1 バイト文字セット

DBCS: 2 バイト文字セット

拡張可能なオブジェクト・タイプに関するガイドライン

  1. オブジェクト・タイプが拡張可能なのは、それを変更することができる場合です。オブジェクト・タイプ区分が変更可能なのは、それに他のオブジェクトを追加することができる場合です。 PROGRAMS、 QUERY、 IMAGE、 REPORT、ビジネス・グループ (BUSNSGP)、 TABLES、 COLUMNS、 GLOSSARY、 CONTACTS、および NEWS を含め、大部分の情報カタログ・マネージャー・オブジェクトは拡張可能です。 COMMENTS オブジェクト・タイプは拡張不能です。 Programs (プログラム) および Attachment (付加) 区分は拡張不能です。
  2. すべての情報カタログ・マネージャー・オブジェクトは、以下の区分に編成されます。

    Elemental (基本) - E
    他のオブジェクトを含むことができないオブジェクト・タイプ (たとえば、 REPORT、QUERY、および IMAGE オブジェクト)。

    Grouping (グループ化) - G
    他の Grouping (グループ化) または Elemental (基本) オブジェクトを含むことができるオブジェクト・タイプ (たとえば、INFOGRPS および TABLES オブジェクト・タイプ)。

    Program (プログラム) - P
    実行可能なオブジェクト・タイプ (たとえば、PROGRAMS オブジェクト・タイプ)。

    Contact (接点) - C
    他のオブジェクトに関する質問が生じた場合の連絡先となる人や組織を識別するために使用される特殊なオブジェクト・タイプ (たとえば、CONTACTS オブジェクト・タイプ)。

    Dictionary (辞書) - D
    ユーザーがビジネス環境で使用されている用語の定義または同義語を見付けるのに役立つオブジェクト・タイプ (たとえば、GLOSSARY オブジェクト・タイプ)。

    Support (サポート) - S
    情報カタログまたはビジネス環境に関する追加情報を提供するオブジェクト・タイプ (たとえば、NEWS オブジェクト・タイプ)。

    Attachment (付加) - A
    他のオブジェクトに追加情報を付加するために使用されるオブジェクト・タイプ (たとえば、COMMENTS オブジェクト・タイプ)。

    オブジェクト・タイプの作成、削除、および更新に使用されるプロセスは、 PROGRAMS および COMMENTS オブジェクト・タイプを除き、すべてのオブジェクト・タイプで同じです。

    PROGRAMS オブジェクト・タイプは、情報カタログ・マネージャーで事前定義されており、 Program (プログラム) 区分で使用される唯一のオブジェクト・タイプです。 Program (プログラム) 区分のもとで別のオブジェクト・タイプを作成することはできず、また、PROGRAMS オブジェクト・タイプを削除することはできません。

    COMMENTS オブジェクト・タイプは、情報カタログ・マネージャーで事前定義されており、 Attachment (付加) 区分で使用される唯一のオブジェクト・タイプです。 Attachment (付加) 区分のもとで別のオブジェクト・タイプを作成することはできず、また、COMMENTS オブジェクト・タイプを削除することはできません。

  3. VIDEO や AUDIO などの新しいオブジェクト・タイプを使用して、独自のオブジェクト・タイプを作成することができます (そのオブジェクト・タイプの DPname が情報カタログ・マネージャーの中で固有であれば)。
  4. すべてのオブジェクトは、オブジェクト・タイプ定義の一部として汎用固有 ID (UUI) を含まなければなりません。 UUI は、インポート・プロセス中に、ターゲット情報カタログ内の類似した ID との比較に使用されます。
  5. プロパティーのデータ・タイプが LONG VARCHAR などの場合、情報カタログ・マネージャーは、自動的にプロパティーとそのメタデータを独立したオーバーフロー表に入れ、ユーザーがプロパティーを検索できるように、それをより小さいセグメントに分割します。プロパティーのサイズのために、検索の処理速度は遅くなります。
  6. 情報カタログ・マネージャーでは、5 つのデータ・タイプがサポートされます。

    CHAR
    固定長文字ストリング (最大 254 文字)。

    VARCHAR
    可変長文字ストリング (最大 4000 文字)。表の行の最大長も 4000 です。

    LONG VARCHAR
    可変長文字ストリング (最大 32700 文字)。

    情報カタログ・マネージャーは、このタイプのメタデータを独立した表に保管し、ユーザーがストリングを検索できるように、メタデータをより小さいセグメントに分割します。メタデータが取り出されるときには、情報カタログ・マネージャーはセグメントを結合します。

    TIMESTAMP
    年、月、日、時、分、秒、およびマイクロ秒から構成される 7 部分値 (26 バイトの文字ストリング)。形式は yyyy-mm-dd-hh.mm.ss.nnnnnn です。

    LONG VARCHAR FOR BIT DATA
    ビットマップなどのバイナリー・データ。

関係タイプ

  1. 情報カタログ・マネージャーでは、同じ FLGRelation API によって作成および削除される以下のタイプの関係がサポートされます。それぞれのタイプの関係にアクセスするためには、FLGNavigate、 FLGWhereUsed、および FLGListContacts など、異なる API が使用されます。これらの API は、ユーザーの要求を完了させるために、対応する IPI を呼び出します。

    1. 包含 (C)

      たとえば、階層的なビジネス構造や、リレーショナル列に対するリレーショナル表。

      この関係は、FLGNavigate および FLGWhereUsed などの API によって取り出されます。

    2. 接点 (T)

      たとえば、特定のオブジェクトに関してサービスを提供する人の名前。

      この関係にアクセスするには、FLGListContacts API が使用されます。

    3. 付加関係 (A)

      たとえば、特定のオブジェクトに関するコメント。

      この関係を取り出すには、FLGListAssociates および FLGFoundIn API が使用されます。

    4. リンク関係 (L)

      Grouping (グループ化) または Elemental (基本) 区分のオブジェクト・タイプ・インスタンスは、他の Grouping (グループ化) または Elemental (基本) 区分のオブジェクト・タイプ・インスタンスにリンクすることができます。

      この関係を取り出すには、FLGListAssociates API が使用されます。

  2. 情報カタログ・マネージャー定義の区分に基づく関係の規則は、論理メタデータ・モデルで説明されています。

オブジェクトは、必ずしも関係を持つ必要はありません。情報カタログ・マネージャー・ウィンドウ (情報カタログ・マネージャー 管理の手引き を参照) または FLGSearch API を使用するか、あるいは FLG.NAMEINST 表を表示すると、すべてのオブジェクトを検出することができます。情報カタログ・マネージャー API の詳細については、情報カタログ・マネージャー プログラミングの手引きおよび解説書 を参照してください。 FLG.NAMEINST 表については、FLG.NAMEINST 表を参照してください。

関係インスタンス

2 つのオブジェクトの間に関係がある場合、このオブジェクト間の関係が関係インスタンス表に追加されます。

表の形式は、次のとおりです。

*--------------*---------------*-------*
| ソースの     | ターゲットの  |RELTYPE|
| FLGID        | FLGID         |C/T/L/A|
| (16 桁)      | (16 桁)       |       |
*--------------*---------------*-------*

表のプロパティーの詳細については、FLG.RELINST 表を参照してください。


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