ストアード・プロシージャー・ビルダーはストアード・プロシージャーを作成、インストール、およびテストするための使いやすい開発環境を提供します。これにより、DB2 サーバーでのストアード・プロシージャーの登録、構築、およびインストールに関する詳細な点よりも、ストアード・プロシージャーのロジックに注意を向けることができます。ストアード・プロシージャー・ビルダーは、ストアード・プロシージャーを開発したプラットフォームとは異なるプラットフォームで構築することを可能にすることにより、プラットフォーム間アプリケーションの開発をサポートします。
ストアード・プロシージャー・ビルダーを使用すると、 DB2 データベース・サーバーでのストアード・プロシージャーの作成およびインストールのプロセスを、大幅に単純化することができます。ストアード・プロシージャー・ウィザードおよび SQL Assistant を使用すると、ストアード・プロシージャーの開発が簡単になります。
ストアード・プロシージャー・ビルダーでは、 Java または SQL で作成された可搬性の高いストアード・プロシージャーを作成できます。ストアード・プロシージャー・ウィザードを使用して基本的な SQL 構造を作成します。次に、高度で複雑なストアード・プロシージャー・ロジックが含まれるように、ソース・コード・エディターを使用してストアード・プロシージャーを修正します。
ストアード・プロシージャーを作成する際には、 1 つの結果セット、複数の結果セット、または出力パラメーターだけのいずれかを戻すように選択できます。ストアード・プロシージャーがデータベース表を作成または更新する際には、結果セットを戻されないように選択できます。ストアード・プロシージャー・ウィザードを使用して、ストアード・プロシージャーがクライアント・アプリケーションからホスト変数の値を受け取るように、ストアード・プロシージャーの入出力パラメーターを定義することができます。さらに、ストアード・プロシージャーでは複数の SQL ステートメントを作成できます。ストアード・プロシージャーは case 値を受け取ってから、複数の照会の 1 つを選択します。
ターゲット・データベースでストアード・プロシージャーを構築するには、ストアード・プロシージャー・ウィザードで「終了 (Finish)」をクリックするだけです。 CREATE PROCEDURE ステートメントを使用して、 DB2 にストアード・プロシージャーを手動で登録する必要はありません。
データベース・サーバーにストアード・プロシージャーを正常に構築した後は、プロシージャーを変更、再構築、実行、およびテストできます。ストアード・プロシージャーを変更することによって、複雑なストアード・プロシージャー・ロジックが含まれるように、いくつかのメソッドをコードに追加できます。ストアード・プロシージャー・ビルダーでストアード・プロシージャーをオープンすると、エディターにソース・コードが表示されます。エディターは、 Java または SQL で作成されたストアード・プロシージャーに依存する言語です。
ストアード・プロシージャー・ビルダー内からストアード・プロシージャーを実行すると、プロシージャーが正常にインストールされているかを確認するためのテストを行うことができます。ストアード・プロシージャーを実行すると、ストアード・プロシージャーの設定方法に合わせて、入力したテスト入力パラメーターの値に基づいた結果セットを戻すことができます。ストアード・プロシージャーをテストすると、ストアード・プロシージャーが DB2 データベース・サーバーに正常にインストールされていることがわかるので、クライアント・アプリケーションのプログラミングが容易になります。それにより、クライアント・アプリケーションの作成およびデバッグだけに注意を向けることができます。
ストアード・プロシージャー・ビルダーの「プロジェクト (Project)」ウィンドウを使用すると、ストアード・プロシージャーを除去したり、別のデータベース接続に複写したりできます。
新規および既存のストアード・プロシージャー・ビルダー・プロジェクトをオープンすると、「プロジェクト (Project)」ウィンドウは DB2 データベースに常駐しているすべてのストアード・プロシージャーの中で、現在接続されているものを表示します。ストアード・プロシージャーをフィルターして、名前またはスキーマに基づいてプロシージャーを表示することができます。ストアード・プロシージャー・ビルダー・プロジェクトは、データベースに正常に構築されなかった接続情報およびストアード・プロシージャー・オブジェクトだけを保管します。
ストアード・プロシージャー・ビルダーおよび IBM 分散デバッガー (別売品) を使用すると、 DB2 サーバーにインストールされたストアード・プロシージャーを遠隔操作でデバッグすることができます。ストアード・プロシージャーをデバッグするには、ストアード・プロシージャーをデバッグ・モードで構築してからクライアント IP アドレスのデバッグ項目を追加します。それから、ストアード・プロシージャーを実行する必要があります。アプリケーション・プログラム内からストアード・プロシージャーをデバッグする必要はありません。ストアード・プロシージャーのテストは、呼び出しアプリケーション・プログラムのテストとは別個に行えます。
ストアード・プロシージャー・ビルダーを使用すると、ストアード・プロシージャーのデバッグ表のデバッグ項目を変更、追加、および除去する権限が与えられているすべてのストアード・プロシージャーを表示できます。データベース管理者または選択したストアード・プロシージャーを作成したユーザーであるならば、ストアード・プロシージャーをデバッグする権限を他のユーザーに授与できます。