リリース情報


|17.2 第 1 章 効果的なトラブルシューティングの手段

|17.2.1 問題分析および環境データ収集用のツール

|問題に関連した情報をある程度識別するのに役立ち、さらにその他の関係のある情報を収集して |お客様サポートがお客様の環境と問題を理解するのを援助するユーティリティーがあります。 |このユーティリティーを使用して収集されるものの多くについては、この章の残りの部分で説明されて |います。 |そのユーティリティーは db2support です。

|構文およびコマンド行オプションの詳細は、「コマンド解説書」に記載されています。

|このユーティリティーの目的は、DB2 を実行しているクライアントまたはサーバー・マシンに関する |環境データを収集し、次に出力の大部分を収集してブラウズ可能な XML、HTML、または |圧縮ファイル・アーカイブとしてパッケージすることです。 |このユーティリティーには、対話式の質疑応答を行うプロセスを使用して問題の種類に関するデータを |ユーザーから収集できるようにするためのオプションも用意されています。 |このプロセスは、問題を明確にするのに役立つだけでなく、問題に関して最終的にお客様サポートに |連絡する際のお客様サポートへの情報提供も行います。

|注:
このユーティリティーは、シン・クライアントまたはランタイム・クライアントでは |使用できません。 |このユーティリティーの場合は、クライアントに DB2 エンジン・ライブラリーがインストールされている |必要があります。 |

|17.2.1.1 収集データ出力

|このユーティリティーは、圧縮した形での重要データベース・システム情報の集合 (単一ファイル・ |アーカイブ) を生成します。 |このアーカイブには、最も必要な情報が記述された HTML 報告書が組み込まれます。 |その情報はこの報告書を使用して表示できます。

|デフォルトでは、カスタマー・データのセキュリティーと機密性を保護するために、db2support は |表データ、スキーマ (DDL)、またはログを収集しません。 |一部のオプションを使用すると、スキーマおよびデータのいくつかの側面を組み込む (例えば、 |アーカイブ・ログを組み込む) ようにできます。 |データベース・スキーマまたはデータを露出するオプションは注意深く使用する必要があります。 |db2support を呼び出すと、機密データの扱われ方を示すメッセージが表示されます。

|収集されて単一アーカイブに圧縮されるファイルは次の通りです。

|どのような条件下でも収集されるもの |

  1. |db2diag.log
  2. |すべてのトラップ・ファイル
  3. |ロック・リスト・ファイル (-d の指定付き)
  4. |ダンプ・ファイル
  5. |ユーザー出口 (-d の指定付き)
  6. |バッファー・プールおよび表スペース (SPCS) 制御ファイル (-d の指定付き)
  7. |各種のシステム関連ファイル
  8. |各種のシステム・コマンドからの出力
  9. |db config (-d の指定付き)
  10. |dbm config ファイル
  11. |ログ・ファイル・ヘッダー・ファイル (-d の指定付き)
  12. |リカバリー・ヒストリー・ファイル
  13. |db2cli.ini |

|オプションで収集されるもの |

  1. |アクティブ・ログ・ファイル
  2. |db2dump ディレクトリーの内容 (つまり、上では収集されなかったもの)
  3. |コア・ファイル (-a を指定した場合はすべてのコア・ファイル、-r を指定した場合は |最新のコア・ファイルのみ)
  4. |拡張システム情報 (-s) |

|HTML 報告書の内容は次のファイルから構成されます。

|どのような条件下でも収集されるもの |

  1. |あれば、PMR 番号 (-n を指定した場合)
  2. |オペレーティング・システムとそのレベル (例: AIX 4.2.1)
  3. |DB2 リリース情報
  4. |エンジン・ライブラリー・ヘッダー情報
  5. |32 ビットか 64 ビットかの検出
  6. |DB2 インストール・パス情報
  7. |db2nodes.cfg の内容 (EEE 報告書の場合)
  8. |CPU とディスクの数、およびメモリー容量
  9. |このインスタンス上のデータベースのリスト
  10. |レジストリー情報、環境 (PATH および LIBPATH を含む)
  11. |現行ファイル・システムおよび inodes 用のディスク・フリー・スペース (UNIX の場合)
  12. |JDK レベル
  13. |dbm config
  14. |データベース・リカバリー・ヒストリー・ファイルのリスト
  15. |sqllib ディレクトリーに対する「ls -lR」(または Windows でそれと等価のもの)
  16. |LIST NODE DIRECTORY
  17. |LIST ADMIN NODE DIRECTORY
  18. |LIST DCS DIRECTORY
  19. |LIST DCS APPLICATIONS EXTENDED
  20. |すべてのインストール済みソフトウェアのリスト |

|「-s」を指定した場合に収集されるもの |

  1. |詳細なディスク情報 (区画レイアウト、タイプ、LVM 情報など)
  2. |詳細なネットワーク情報
  3. |カーネル統計
  4. |ファームウェアのバージョン
  5. |その他のプラットフォーム固有コマンド |

|DB2 が始動済みである場合に収集されるもの |

  1. |クライアントの接続状態
  2. |db/dbm config (db cfg には -d オプションが必須)
  3. |CLI config
  4. |メモリー・プール情報 (サイズおよび消費量) (-d オプションを使用した場合は完全なデータ)
  5. |LIST ACTIVE DATABASES
  6. |LIST DATALINKS MANAGERS
  7. |LIST DCS APPLICATIONS |

|-c が指定済みでデータベースへの接続が可能な場合に収集されるもの |

  1. |ユーザー表の数
  2. |DB データのおおよそのサイズ
  3. |データベースのスナップショット
  4. |アプリケーションのスナップショット
  5. |バッファー・プール情報
  6. |LIST APPLICATIONS
  7. |LIST COMMAND OPTIONS
  8. |LIST DATABASE DIRECTORY
  9. |LIST INDOUBT TRANSACTIONS
  10. |LIST NODEGROUPS
  11. |LIST NODES
  12. |LIST ODBC DATA SOURCES
  13. |LIST PACKAGES/TABLES
  14. |LIST TABLESPACE CONTAINERS
  15. |LIST TABLESPACES
  16. |LIST DRDA IN DOUBT TRANSACTIONS |

|「-q」を指定した場合に収集されるもの

|対話式質疑応答モードが開始されます。「どのような問題か説明してください」という |オプションの質問が 1 つあることと、数回だけカスタマー情報を求められることがあるだけで、 |それ以外のすべての質問には複数の選択肢の中から答えを選べばよいようになっています。 |すべての質問 (補足質問も含む) と答えが収集されます。 |場合によっては、あるタスクを実行してそのタスクの結果を追加のディレクトリーに入れるよう |ユーティリティーから求められることがあります。 |対話モードの間は、どの質問をするのかを決定するのに小さなデシジョン・ツリーが使用されます。 |これらの対話式の質問により、問題のカテゴリーの判別が援助されます。そのカテゴリーに基づいて、 |さらにいくつかの関連質問が行われて、追加データが収集される場合があります。 |質問が終わると、自動モードで収集されたデータもすべて収集されます。 |すべての質問に対する答えと自動モードで収集されたあらゆるデータが保管されて、 |サービスへの送信に向けて準備されます。

|17.2.1.2 detailed_system_info.html の表示

|db2support を非英語環境のシステムで実行していて、detailed_system_info.html を |正しく表示できないという問題が起こっている場合は、Internet Explorer バージョン 5 以降 |を DOS エンコード方式と組み合わせて使用しなければならない可能性があります。 |エンコード方式を変更するには、「表示」-->「エンコード」-->「中央 |ヨーロッパ言語 (DOS)」と選択してください。 |必要なエンコード・サポートをまだ取得していない場合 |は、Microsoft Updates Web サイトから必要なファイルをダウンロードするよう Internet Explorer から |求められます。 |この情報は 2 バイト言語 (中国語 (簡体字)、中国語 (繁体字)、日本語、および韓国語) には |適用されません。

|17.2.1.3 DB2 サポート・ツールの構文を一時に 1 ページに表示

|DB2 サポート・ツールの構文を一時に 1 ページに表示するには、次のコマンドを実行してください。

|db2support | more


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