IBM 外部ファイル・システム用の PTF IP22468 は、 それ以前のすべての FFS 用 PTF を置換します。
すでに外部ファイル・システム・ベースの製品をインストールして構成している場合は、 PTF IP22468 のみをインストールする必要があります。
外部ファイル・システムを初めて使用するユーザーは、 まず CD-ROM 内の INST390.HTM に書かれている説明に従って、 ベースとなる製品をインストールして構成してください。 その後、以下の説明に従って PTF IP22468 をインストールしてください。
PTF IP22468 はいくつかの機能強化と修正を提供します。 とくに、次のような点です。
この PTF をインストールして構成するため一般的なステップが、 以下のチェックリストに示されています。
ステップ | 詳細の参照先 | 完了のチェック欄 |
---|---|---|
ジョブ・モニター JES3 サポートについては、まだインストールしていない場合は、 OW36022 用 JES3 PTF および OW45210 用 ++APAR をインストールする。 | ||
PTF をインストールする。 | PTF IP22468 のインストール | |
IBM HTTP Server の構成を更新する。 | IBM HTTP Server 構成の更新 | |
外部ファイル・システム・サーバーの構成を更新する。 | 外部ファイル・システム・サーバー構成の更新 | |
ジョブ・モニター・サーバーの構成を更新する。 | ジョブ・モニター・サーバー構成の更新 |
関連参照
TCP/IP
V3R2 for MVS: Customization and Administration、SC31-7134
TCP/IP
V3R2 for MVS Bookshelf
IBM
HTTP Server: Planning, Installing, and Using、SC31-8690
以下の資料は、プログラムのインストールと保守を行うシステム・プログラマー向けです。 ここでは、 VisualAge COBOL または VisualAge PL/I をサポートする PTF IP22468 のインストールに必要なファイルについて、 およびインストール手順について説明しています。 PTF をインストールする前にこの資料全体をお読みください。 また、この資料を保管し、後で必要なときに参照してください。
この PTF はファイル HFBN100\IP22468\IBM.HFBN100.IP22468 として出荷されています。
PTF IP22468 をインストールするために必要なステップは次のとおりです。
ワークステーションからアップロードする PTF 用の順次データ・セットを OS/390 システム上に割り振る必要があります。 これを行うには、次のジョブをサブミットします。 サブミットの前に、ジョブ・カードを追加し、ユーザーのサイトの要件に合うようにパラメーターを変更します。
//ALLOC1 EXEC PGM=IEFBR14 //* //FTPALLO DD DSN=hlq.IBM.HFBN100.IP22468, // DISP=(NEW,CATLG,DELETE), // DSORG=PS, // RECFM=FB, // LRECL=80, // BLKSIZE=6160, // SPACE=(TRK,(4,2)), // UNIT=SYSALLDA //* VOL=SER=&TVOL1
ワークステーションから、 バイナリー・フォーマットのファイルを OS/390 データ・セットにアップロードします。 Windows システムでは、 コマンド・プロンプトから FTP を使用してファイルをアップロードできます。 次のサンプル・ダイアログの中で、 ユーザーが入力するコマンドその他の情報は太字で示されます。 また、次の値が想定されています。
ユーザーの入力 | 値 |
---|---|
mvsaddr | OS/390 システムの TCP/IP アドレス |
tsouid | ユーザーの TSO ユーザー ID |
tsopw | ユーザーの TSO パスワード |
d: | PTF ファイルが入っているドライブ |
hlq | 上記のジョブで割り振ったデータ・セットに使用した高水準修飾子 |
C:\>ftp mvsaddrConnected to mvsaddr.220-FTPD1 IBM FTP CS V2R8 at mvsaddr, 04:43:52 on 2002-03-15. 220 Connection will close if idle for more than 60 minutes. User (mvsaddr:(none)): tsouid 331 Send password please.Password: tsopw230 tsouid is logged on. Working directory is "tsouid.". ftp> cd ..250 "" is the working directory name prefix. ftp> cd hlq250 "hlq." is the working directory name prefix. ftp> binary200 Representation type is Image ftp> put d:\hfbn100\ip22468\ibm.hfbn100.ip22468 ibm.hfbn100.ip22468 200 Port request OK.125 Storing data set hlq.ibm.hfbn100.ip22468 250 Transfer completed successfully. 1000000 bytes sent in 1.92 seconds (529.71 Kbytes/sec) ftp> quit221 Quit command received. Goodbye.
PTF の RECEIVE および APPLY を通常の方法で実行します。以下は FTP を適用するための制御カードの一例です。
//SMPCNTL DD * SET BDY(TARGLIB). APPLY SELECT(HFBN100) CHECK GROUPEXTEND FORFMID(HFBN100) COMPRESS(ALL) REDO BYPASS(HOLDSYS,HOLDUSER, HOLDCLASS(UCLREL,ERREL)).
最初のインストールの際に行われたインストール後ステップのいくつかを、実行可能ファイル用にやり直す必要があります。 PTF を適用する際に、SMP/E ++HOLD はこれを指示します。本資料の残りの節の説明に従って、 これらのステップを必ず完了してください。 その後、インストールを完了するには CHECK なしで制御カードを再実行依頼する必要があります。
次のメッセージが表示されて APPLY が失敗した場合、
MVS PDS OR PDSE WITH DDNAME SYSUT1 WAS SPECIFIED FOR EITHER INPUT OR OUTPUT.A MEMBER NAME IS REQUIRED.
APPLY JCL および SMP/E DDEF を調べて、 SYSUT1 が PDS または PDSE として定義されていることを確認してください。 PTF に含まれるいくつかのファイルを適用する前に、 SMP/E はそれらのファイルを変換する必要があります。 この変換では SYSUT1 が出力ファイルとして使われます。 その後、SMP/E APPLY は SYSUT1 を入力ファイルとして使用します。 順次として定義するには、SMP/E では SYSUT1 - 4 が必要です。
IBM HTTP Server の構成を更新する主な目的は、外部ファイル・システム・サーバーがパフォーマンス改善のために使用する新しい Go Webserver API (GWAPI) サービスを使用可能にすることです。この更新は、OS/390 UNIX シェルから、 Web 管理ユーザー ID とグループを使用して次のいずれかの方式で行う必要があります。
それぞれの構成の方式によって、構成ファイル内のステートメント (呼び出されたディレクティブ) が変更されます。 変更後サーバーを再始動して、変更を有効にします。
IBM HTTP Server が外部ファイル・システムと連動できるようにするために、 次のディレクティブを構成する必要があります。 他のディレクティブについては、たいていデフォルトの設定値を使用できます。 しかし、サーバーの文書に示されたすべてのディレクティブに目を通して、 ユーザーの環境ではデフォルトでよいかどうか確認してください。
MaxPersistRequest ディレクティブは、 サーバーが永続接続で許可する要求の最大数を指定します。 外部ファイル・システムには 5 以上の値が必要です。 MaxPersistRequest ディレクティブを次のように指定してください。
MaxPersistRequest 5
外部ファイル・システムが使用する Go Webserver API (GWAPI) サービスを使用可能にし、 外部ファイル・システム・サーバー・ルーチンのパスを提供する必要があります。 以下に示すファイル /ffsserver/samples/fbnfconf には、 外部ファイル・システムのサンプル構成情報が含まれています。 新しいディレクティブは太字で表示されています。 デフォルト・パス (usr/lpp/ffsserver) にインストールしなかった場合は、 それに応じてパスを変更する必要があります。
Enable FFS_WOPEN /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_GET /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_GETFILE /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvrEnable FFS_GETFILEINFO /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_DIR /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvrEnable FFS_DELETE /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_RENAME /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_RMDIR /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_ALLOCATE /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_CONNECT /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_STCMDSRV /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr Enable FFS_CLEANTMP /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvrServerInit /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvrInit TRACE_ERRORSServerTerm /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvrTerm Service /FFSDS* /usr/lpp/ffsserver/lib/fbnfmain.dll:ffssrvr* Pass /FBN-PUB/* /usr/lpp/ffsserver/WebServ/*
これらのディレクティブを、 Web サーバー構成ファイル (デフォルトでは httpd.conf) の前に付加します。
関連タスク
IBM HTTP Server 構成の更新
IBM
HTTP Server: Planning, Installing, and Using、SC31-8690
Domino
Go Webmaster's Guide、SC31-8691
外部ファイル・システム・サーバーの構成を更新するには、 次のステップを行います。
追加先となる変数 (httpd.envvars ファイル内) | 次のファイルがインストールされている位置のパス | デフォルト値 |
---|---|---|
LIBPATH 変数 | fbnfmain.dll と fbnfdir.dll | /usr/lpp/ffsserver/lib |
PATH 変数 | fbnflock と fbnfscmd | /usr/lpp/ffsserver/bin |
FFSPATH 変数は、もはや設定する必要がなくなりました。 :
chmod +rx fbnfmain.dll chmod +rx fbnfdir.dll chmod +rx fbnflock chmod +rx fbnfscmd
extattr +p fbnfmain.dll extattr +p fbnfdir.dll extattr +p fbnflock
FILESYSTYPE TYPE(UDS) ENTRYPOINT(BPXTUINT) NETWORK DOMAINNAME(AF_UNIX) DOMAINNUMBER(1) MAXSOCKETS(1024) TYPE(UDS) FILESYSTYPE TYPE(INET) ENTRYPOINT(BPXTIINT) NETWORK DOMAINNAME(AF_INET) DOMAINNUMBER(2) MAXSOCKETS(1024) TYPE(INET)
上記の例では、AF_UNIX と AF_INET の両方のドメイン用に、 MAXSOCKETS 値がデフォルトの 64 から 1024 に増やされています。 これは推奨です。 とくに、外部ファイル・システム・サーバーはパフォーマンス向上のために AF_UNIX ドメイン・ソケットを頻繁に使用します。
これらのステートメントについて、 および BPXPRMxx parmlib メンバーに関する一般情報については、 UNIX システム・サービス 計画を参照してください。
VisualAge COBOL または PL/I を介してテストしなくても、 外部ファイル・システム・サーバーが正しくインストールされたかどうか検査できます。 ワークステーションのブラウザーから、次のアドレスを入力してください。
http://systemname:webserverport/FFSDS/
ここで systemname は TCP/IP ホスト名、または OS/390 システムのアドレスで、 webserverport は IBM HTTP Server のポート番号です (デフォルトは 80)。FFSDS は大文字にして、最後にスラッシュ (/) を入力する必要があります。 外部ファイル・システム・サーバーのホーム・ページを見てください。
関連参照
UNIX システム・サービス 計画 SC28-1890 (BPXPRMxx parmlib メンバーについて)
AUTHMETHOD=RACF CODEPAGE=UTF-8 HOST_CODEPAGE=IBM-1047 __JCL=YES JES=JES3JESNAME=JES3LISTEN_QUEUE_LENGTH=5 MAX_DAEMONS=10 MAX_DATASETS=32 MAX_LINECOUNT=15000 MAX_THREADS=200 SERV_PORT=6715 TIMEOUT_INTERVAL=1200 TIMEOUT=3600 TZ=PST5PDT
ジョブ・モニターを始動する JCL をサブミットします。 netstat コマンドを使用して、 ジョブ・モニターが構成済みポートを listen しているかどうか検査できます。