WebSphere® Real Time パースペクティブ (WRTP) は、特定の WebSphere Real Time (WRT) イベントを時系列でトレースするために役立ちます。
このパースペクティブでは、WRT アプリケーションの実行時に発生する異常または例外的なイベントを識別できます。
トレース情報は、均等目盛りや対数目盛り、ヒストグラムなど、さまざまな方法で表示できます。
WRTP には、特に有用な事前定義のトレース・ポイント・ビューがいくつか用意されています。
トレースの例には、以下のようなものがあります。
- クラス・ロードに関するデータ。アプリケーション・パフォーマンスに大きな影響を与える
要因を識別できます。
- Java™ メソッドの実行。
WRTP の各ビューは、特定の JVM またはアプリケーション操作を表しています。
ビューには、次の情報が含まれます。
- 特定のターゲット操作が属するコンポーネント。
- 入り口トレース・ポイント。特定のターゲット操作の開始とその操作に含まれるパラメーターを表します。
- 1 つ以上の出口トレース・ポイント。特定のターゲット操作の終了とその操作に含まれるパラメーターを表します。
- 1 つ以上の情報トレース・ポイント。これにより、トレース時に収集したデータの中から特定の詳細をフィルタリングできます。
事前定義のトレース・ポイント・ビューは、リソース・バンドルとして提供され、
Health Center GUI 内に自動的に含まれます。
より多くのビューを作成およびカスタマイズして、カスタム・ビュー・ストアに追加することで、それらのビューを Health
Center で使用できるようにすることができます。
トレース・ポイントに関するデータは、分析で利用するために記録されます。
例えば、アプリケーションが入り口トレース・ポイントに到達すると、常に、
操作開始時刻が記録されます。同様に、対応する出口トレース・ポイントに到達すると、
その時刻が記録され、操作の実行に要した合計時間が計算されます。このデータは、
情報のグラフィカル表示、さらに統計分析にも使用されます。
WRTP では、事前定義ビューまたはカスタマイズされたビューからビューを選択できます。
事前定義ビューには、以下のようなものがあります。
- クラス・ロード。クラス・ロードで要した時間を示します。
- インクリメンタル・ガーベッジ・コレクション。ガーベッジ・コレクションのサイクル全体で要した時間を示します。
- JIT コンパイル。さまざまなコンパイル・フェーズで要した時間を示します。
- 同期ガーベッジ・コレクション。同期ガーベッジ・コレクションで要した時間を示します。
- ユーザー主導型ガーベッジ・コレクション。アプリケーションが呼び出したガーベッジ・コレクションのサイクルで要した時間を示します。
カスタマイズされてビューについては、
WebSphere Real Time パースペクティブのカスタマイズで説明しています。