アプリケーション接続のプロパティー

アプリケーション接続のプロパティーは、「アプリケーション接続プロパティー」ダイアログに表示されます。 これらのプロパティーのどの値も、編集することはできません。

下の表には、アプリケーション接続のすべてのプロパティーがリストされています。

それぞれのプロパティーについて、プロパティーの意味についての簡単な説明を記載しています。 また、表には、DISPLAY CONN コマンド用の同等の MQSC パラメーターも記載してあります。 MQSC コマンドについて詳しくは、「 IBM Documentation」の「 MQSC コマンドを使用した IBM® MQ の管理 」を参照してください。

「一般」ページ

下の表には、「アプリケーション接続のプロパティー」ダイアログの「一般」ページで設定するプロパティーがリストされています。

Property 意味 MQSC パラメーター
アプリケーション名 キュー・マネージャーに接続されたアプリケーションのタグを含むストリング。 これは以下のいずれかです。 z/OS® バッチ・ジョブ名、TSO USERID、 CICS® APPLID、 IMS 領域名、チャネル・イニシエーター・ジョブ名、 OS/400® ジョブ名、 Linux® または AIX® プロセス、 Windows プロセス。 アプリケーション名は、キュー・マネージャーに接続されたプロセスまたはジョブの名前を表します。 このプロセスまたはジョブがチャネルを使用して接続されている場合、 アプリケーション名は、ローカル・チャネル・プロセスまたはジョブ名ではなくリモート処理またはジョブを表します。 APPLTAG
アプリケーション・タイプ キュー・マネージャーに接続しているアプリケーションのタイプを示すストリング。 Batch は、バッチ接続を使用するアプリケーションを意味します。RRSBATCH は、バッチ接続を使用する RRS 調整アプリケーションを意味します。CICS は、CICS トランザクションを意味します。IMS は、IMS トランザクションを意味します。CHINIT は、チャネル・イニシエーターを意味します。System は、キュー・マネージャーを意味します。User は、ユーザー・アプリケーションを意味します。 APPLTYPE
プロセス ID キューを開いたプロセスの ID。 このプロパティーは、 z/OSでは無効です。 PID
スレッド ID キューを開いたアプリケーション・プロセス内のスレッドの ID。 アスタリスクは、このキューが共用接続で開かれたことを示しています。 このプロパティーは、 z/OSでは無効です。 TID
ユーザー ID ハンドルに関連したユーザー ID。 ユーザー ID
オプション アプリケーション接続にで現在使用されている接続オプション。 CONNOPTS
チャネル名 ハンドルを所有するチャネルの名前。 ハンドルに関連したチャネルがない場合、この値は空になります。 この値は、ハンドルがチャネル・イニシエーターに属する場合にのみ表示されます。 CHANNEL
接続名 ハンドルを所有するチャネルに関連した接続名。 ハンドルに関連したチャネルがない場合、この値は空になります。 この値は、ハンドルがチャネル・イニシエーターに属する場合にのみ表示されます。 CONNAME
PSB 名 これは、実行中の IMS トランザクションに関連するプログラム仕様ブロック (PSB) の 8 文字の名前です。 PSBNAME
接続 ID これは 24 バイトの固有接続 ID であり、 IBM MQ がアプリケーションを確実に識別できるようにします。 アプリケーションがキュー・マネージャーに初めて接続すると、キュー・マネージャーは接続 ID を設定します。 CONN および EXTCONN

「作業単位」ページ

下の表には、「アプリケーション接続のプロパティー」ダイアログの「作業単位」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「作業単位」ページには、選択した接続に関連付けられている作業単に関する使用可能な 情報が表示されます。

Property 意味 MQSC パラメーター
作業単位タイプ キュー・マネージャーから分かるリカバリー単位のタイプ。 これは、CICS (z/OS のみ)、XARRS (z/OS のみ)、IMS (z/OS のみ)、Queue manager のいずれかです。 URTYPE
作業単位開始日 接続に関連付けられているトランザクションが開始された日付。 UOWSTDA
作業単位開始時刻 接続に関連付けられているトランザクションが開始された時刻。 UOWSTTI
作業単位起点 ID リカバリー単位 ID。これは、発信元が割り当てた ID です。 これは 8 バイトの値です。 NID
起点名 スレッドの発信元を識別する名前。ただし、アプリケーション・タイプ・プロパティーを RRSBATCH に設定している場合は例外で、省略されます。 NID
ログ・エクステント名 接続に関連付けられているトランザクションが最初に書き込みを行ったログ・エクステントのファイル名。 UOWLOG
最初のログ・アクセス日 接続に関連付けられているトランザクションがログに最初の書き込みを行った日付。 UOWLOGDA
最初のログ・アクセス時刻 接続に関連付けられているトランザクションがログに最初の書き込みを行った時刻。 UOWLOGTI
作業単位状態 作業単位の状態。 None は、作業単位が存在しないことを意味します。Active は、作業単位がアクティブであることを意味します。Prepared は、作業単位がコミット処理中であることを意味します。Unresolved は、作業単位が 2 フェーズ・コミット操作の第 2 フェーズにあり、IBM MQ がリソースを保持していて、それを解決するために外部介入が必要であることを意味します。 このことは、リカバリー・コーディネーター (CICSIMS、RRS など) の開始と同様に簡単なこともありますが、 RESOLVE INDOUBT コマンドを使用するなど、より複雑な操作が行になる場合もあります。 Unresolved 値は、z/OS でのみ発生する可能性があります。 UOWSTATE
キュー・マネージャー作業単位 ID キュー・マネージャーにより割り当てられたリカバリー単位。 z/OS では、これは 8 バイトのログ RBA です。その他のプラットフォームでは、この ID は 8 バイトのトランザクション ID であり、16 文字の 16 進数として表示されます。 QMURID
外部作業単位 ID 接続に関連付けられた外部のリカバリー単位 ID。 これは、外部の同期点コーディネーターで認識されているリカバリー ID です。 その形式は、UOW type プロパティーの値によって決まります。 EXTURID
非同期状態 このオブジェクト・ハンドルでの非同期コンシューマーの状態。 以下の 5 つの値のいずれかです。

アクティブ: MQCB 呼び出しは、メッセージを非同期で処理するようにコールバック関数をセットアップしており、接続ハンドルは開始済みであるため、非同期メッセージ・コンシュームは処理を進めることができます。

非アクティブ: MQCB 呼び出しは、メッセージを非同期で処理するようにコールバック関数をセットアップしていますが、接続ハンドルはまだ開始されていないか、停止または中断されているため、非同期メッセージ・コンシュームは現行の処理を続行できません。

中断状態: 非同期コンシュームのコールバックが中断されているため、このオブジェクト・ハンドルの非同期メッセージ・コンシュームは現行の処理を続行できません。 これは、Operation に MQOP_SUSPEND を指定した MQCB 呼び出しが、アプリケーションによってこのオブジェクト・ハンドルに対して発行されているか、またはシステムによって中断されているためです。 システムによって中断された場合は、非同期メッセージ・コンシュームを中断するプロセスの一部として、コールバック機能が呼び出され、中断の原因となった問題を記述する理由コードが示されます。 これは、コールバック関数に渡される、MQCBC 構造体の「理由」フィールドで報告されます。 非同期メッセージ・コンシュームを続行するには、Operation パラメーターを MQOP_RESUME に設定した MQCB 呼び出しを、アプリケーションで発行する必要があります。

ASTATE
  一時中断: システムによって非同期コンシュームのコールバックが一時的に中断されているため、非同期メッセージ・コンシュームはこのオブジェクト・ハンドルの現行の処理を続行できません。 非同期メッセージ・コンシュームを中断するプロセスの一部として、コールバック機能が呼び出され、中断の原因となった問題を記述する理由コードが示されます。 これは、コールバック関数に渡される、MQCBC 構造体の「理由」フィールドで報告されます。 一時的な状態が解決され、非同期メッセージ・コンシュームがシステムによって再開されると、コールバック機能が再び呼び出されます。

なし: このハンドルに対して MQCB 呼び出しが発行されなかったため、非同期メッセージ・コンシュームはこのハンドルでは構成されていません。 これがデフォルト値です。

 
リカバリー処理単位 (z/OS のみ) このパラメーターは、戻された接続のリストをフィルターに掛ける場合に使用されます。 以下の 3 つのオプションから選択できます。
  • 「すべて」は、接続がすべて戻されることを意味します。 これがデフォルト値です。
  • 「グループ」は、戻された接続が、コマンドのターゲットとなったグループ内の接続のみで構成されることを意味します。
  • 「キュー・マネージャー」は、戻された接続が、コマンドのターゲットとなったキュー・マネージャーでの接続のみで構成されることを意味します。
URDISP

「ハンドル」ページ

下の表には、「アプリケーション接続のプロパティー」ダイアログの「ハンドル」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「ハンドル」ページには、選択したアプリケーションが開いているオブジェクトに関する 情報が表示されます。

Property 意味 MQSC パラメーター
接続 ID これは 24 バイトの固有接続 ID であり、 IBM MQ がアプリケーションを確実に識別できるようにします。 アプリケーションがキュー・マネージャーに初めて接続すると、キュー・マネージャーは接続 ID を設定します。 CONN および EXTCONN
オブジェクト名 接続がオープンしたオブジェクトの名前。 OBJNAME
オブジェクト・タイプ これは、接続がオープンしたオブジェクトのタイプです。例えば、QueueChannelStorage Class などです。 OBJTYPE
オープン・オプション

接続でオブジェクトをオープンするために使用されるオプション。

Bind as queue definition は、アプリケーションがキューをオープンし、キュー定義のデフォルトを使用してメッセージを取得したことを意味します。Input shared は、アプリケーションがキューをオープンし、共有アクセス権限があるメッセージを取得したことを意味します。Input exclusive は、アプリケーションがキューをオープンし、排他的アクセス権限があるメッセージを取得したことを意味します。Browse は、アプリケーションがキューをオープンし、キュー上のメッセージをブラウズしたことを意味します。 Output は、アプリケーションがキューをオープンし、メッセージをそのキューに書き込んだことを意味します。Inquire は、アプリケーションがオブジェクトをオープンし、そのオブジェクトのプロパティーのリストを取得したことを意味します。Set は、アプリケーションがキューをオープンし、そのキューのプロパティーを設定したことを意味します。

Bind on open は、キューがオープンされたときに、キュー・マネージャーがキュー・ハンドルを宛先キューの特定のインスタンスにバインドしたことを意味します。このことによって、このハンドルを使用して書き込まれたすべてのメッセージが、宛先キューの同じインスタンスに、同じ経路で送信されます。Bind not fixed は、ローカル・キュー・マネージャーが宛先キューの特定のインスタンスにキュー・ハンドルをバインドしなかったことを意味します。このため、このハンドルによる後続の MQPUT 呼び出しによって、メッセージが宛先キューの異なるインスタンスに送信されるか、または異なる経路で同じインスタンスに送信される可能性があります。Bind as queue default は、ローカル・キュー・マネージャーが、キューの「デフォルトのバインド・タイプ」プロパティーで定義されている方法でキュー・ハンドルをバインドしたことを意味します。

OPENOPTS
 

Save all context は、このハンドルを使用して取得されたメッセージからのコンテキスト情報が、そのハンドルに関連付けられていることを意味します。Pass identity context は、メッセージからの ID コンテキスト情報が、キュー上にある場合に、処理されるメッセージに受け渡し可能であることを意味します。Pass all context は、メッセージからの ID コンテキスト情報および発信元コンテキスト情報が、キュー上にある場合に、処理されるメッセージに受け渡し可能であることを意味します。Set identity context は、メッセージに関連付けられている ID コンテキスト情報を、キュー上にある場合に、アプリケーションが設定できることを意味します。Set all context は、メッセージに関連付けられている ID コンテキスト情報および発信元コンテキスト情報を、キュー上にある場合に、アプリケーションが設定できることを意味します。 メッセージ・コンテキストについて詳しくは、 IBM Documentationメッセージ・コンテキスト を参照してください。

Alternate user authority は、呼び出しで指定されたユーザー ID に対して MQOPEN 呼び出しが検証されたことを意味します。Fail if quiescing は、キュー・マネージャーが静止状態であった場合に MQOPEN 呼び出しが失敗したことを意味します。

 
QSG 処理 読み取り専用。 オブジェクトのキュー共用グループ処理。 Queue manager は、オブジェクト定義をホストするキュー・マネージャーにのみ、そのオブジェクト定義を使用できることを意味します。Group は、オブジェクト定義が共有リポジトリーに保管され、キュー共有グループ内の各キュー・マネージャーがその定義のコピーを持つことを意味します。Copy は、オブジェクト定義が共有リポジトリー内の定義のキュー・マネージャーのコピーであることを意味します。Shared は、オブジェクト定義がキュー共有グループのカップリング・ファシリティーに保管され、キュー共有グループ内のキュー・マネージャーすべてに使用できることを意味します。 QSGDISP
ハンドル状態 ハンドルの現在の状態。 「アクティブ」とは、この接続からの API 呼び出しがこのオブジェクトに対して現在進行中であるという意味です。 オブジェクトがキューである場合は、MQGET WAIT 呼び出しが進行中であるときにこの状態になる場合があります。 未解決の MQGET シグナルが存在する場合は、これ単独ではハンドルがアクティブであるという意味になりません。 「非アクティブ」とは、この接続からの API 呼び出しのうち、このオブジェクトに対して現在進行中である呼び出しは存在しないという意味です。 オブジェクトがキューである場合は、進行中の MQGET WAIT 呼び出しがないときにこの状態になる場合があります。 HSTATE
トピック・ストリング 解決済みのトピック・ストリング。 このパラメーターは OBJTYPE(TOPIC) のハンドルに関連しています。 他のオブジェクト・タイプの場合、このパラメーターはブランクです。 TOPICSTR
サブスクリプション名 ハンドルに関連付けられているアプリケーションの固有サブスクリプション名。 このパラメーターは、トピックに対するサブスクリプションのハンドルにのみ関連しています。 サブスクリプションには、名前が付かないものもあります。 SUBNAME
サブスクリプション ID サブスクリプションの内部の常時固有 ID。 このパラメーターは、トピックに対するサブスクリプションのハンドルにのみ関連しています。 すべてのサブスクリプションが DISPLAY CONN で表示されるわけではありません。表示されるのは、サブスクリプションに対してオープンな現行ハンドルがあるもののみです。 DISPLAY SUB コマンドを使用すると、サブスクリプションをすべて表示することができます。 SUBID
宛先キュー・マネージャー このサブスクリプションに対してパブリッシュされるメッセージの宛先キュー・マネージャー。 このパラメーターは、トピックに対するサブスクリプションのハンドルにのみ関連しています。 DEST がローカル・キュー・マネージャーでホストされているキューである場合、このパラメーターにはローカル・キュー・マネージャー名が入ります。 DEST がリモート・キュー・マネージャーでホストされているキューである場合、このパラメーターにはリモート・キュー・マネージャー名が入ります。 DESTQMGR
宛先名 このサブスクリプションに対してパブリッシュされているメッセージの宛先キュー。 このパラメーターは、トピックに対するサブスクリプションのハンドルに対してのみ有効です。 DEST
非同期状態 このオブジェクト・ハンドルでの非同期コンシューマーの状態。 以下の 5 つの値のいずれかです。

アクティブ: MQCB 呼び出しは、メッセージを非同期で処理するようにコールバック関数をセットアップしており、接続ハンドルは開始済みであるため、非同期メッセージ・コンシュームは処理を進めることができます。

非アクティブ: MQCB 呼び出しは、メッセージを非同期で処理するようにコールバック関数をセットアップしていますが、接続ハンドルはまだ開始されていないか、停止または中断されているため、非同期メッセージ・コンシュームは現行の処理を続行できません。

中断状態: 非同期コンシュームのコールバックが中断されているため、このオブジェクト・ハンドルの非同期メッセージ・コンシュームは現行の処理を続行できません。 これは、Operation に MQOP_SUSPEND を指定した MQCB 呼び出しが、アプリケーションによってこのオブジェクト・ハンドルに対して発行されているか、またはシステムによって中断されているためです。 システムによって中断された場合は、非同期メッセージ・コンシュームを中断するプロセスの一部として、コールバック機能が呼び出され、中断の原因となった問題を記述する理由コードが示されます。 これは、コールバック関数に渡される、MQCBC 構造体の「理由」フィールドで報告されます。 非同期メッセージ・コンシュームを続行するには、Operation パラメーターを MQOP_RESUME に設定した MQCB 呼び出しを、アプリケーションで発行する必要があります。

ASTATE
  一時中断: システムによって非同期コンシュームのコールバックが一時的に中断されているため、非同期メッセージ・コンシュームはこのオブジェクト・ハンドルの現行の処理を続行できません。 非同期メッセージ・コンシュームを中断するプロセスの一部として、コールバック機能が呼び出され、中断の原因となった問題を記述する理由コードが示されます。 これは、コールバック関数に渡される、MQCBC 構造体の「理由」フィールドで報告されます。 一時的な状態が解決され、非同期メッセージ・コンシュームがシステムによって再開されると、コールバック機能が再び呼び出されます。

なし: このハンドルに対して MQCB 呼び出しが発行されなかったため、非同期メッセージ・コンシュームはこのハンドルでは構成されていません。 これがデフォルト値です。

 
先読み 先読み接続状況。 指定可能な値は以下の 4 つです。

いいえ: このオブジェクトでは、非持続メッセージの先読みは無効です。 これがデフォルト値です。

はい: このオブジェクトでは、非持続メッセージの先読みが有効で、かつ、効率的に使用されています。

バックログ: このオブジェクトでは、非持続メッセージの先読みは有効です。 クライアントが大量のメッセージを送信し、それらがコンシュームされていないため、先読みが効率的に使用されていません。

禁止: アプリケーションによって先読みが要求されましたが、互換性のないオプションが最初の MQGET 呼び出しで指定されたため、先読みは禁止されました。
READA