メッセージ・プロパティー
メッセージ・プロパティーは「メッセージ・プロパティー」ダイアログに表示されます。 メッセージ・プロパティーのうちのいずれも編集することはできません。
以下の表に、キューに書き込んだりキューから取得したりできる IBM® MQ メッセージのプロパティーをリストします。
それぞれのプロパティーについて、プロパティーの意味の簡単な説明を記載しています。 さらに、表には API で使用される、MQMD 形式の名前も示されます。 これについては、 MQMD-メッセージ記述子で説明されています。
「一般」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「一般」ページで設定するプロパティーがリストされています。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
位置 | 読み取り専用。 メッセージのキューでの現在位置。 | (適用外。) |
メッセージ・タイプ | 読み取り専用。 これはメッセージのタイプです。Datagram は、メッセージが応答を必要としないことを意味します。 Request は、メッセージが応答を必要とすることを意味します。Reply は、メッセージが以前の要求メッセージに対する応答であることを意味します。Report は、メッセージが何らかの予期されるオカレンスまたは予期しないオカレンスについて報告していることを意味します。 例えば、無効データが入っている要求メッセージなどです。 |
MsgType |
Priority | 読み取り専用。 メッセージの優先順位。 最低優先順位は 0 です。 | Priority |
Persistence | 読み取り専用。 これは、メッセージが持続的であるか、それとも非持続的であるかを示します。 メッセージが持続的である場合、システム障害やキュー・マネージャー再始動後もメッセージは存続します。 メッセージが非持続メッセージである場合は、NPMCLASS (HIGH) プロパティーを持つキューにメッセージが存在する場合にのみ、再始動後も存続します。 ただし NPMCLASS(HIGH) プロパティーを使用した場合でも、QMGR クラスの場合にメッセージは存続しなくなります。 NPMCLASS(NORMAL) プロパティーを持つキュー上にある持続しないメッセージは、(再始動手順中に、そのメッセージが補助ストレージ内にある場合でも) キュー・マネージャーの再始動時に破棄されます。 | Persistence |
書き込み日時 | 読み取り専用。 メッセージが書き込まれた日付。 | PutDate; PutTime |
Expiry | 読み取り専用。 この期間 (0.1 秒単位) が経過すると、メッセージが宛先キューからまだ除去されていない場合に、 メッセージは廃棄の対象になります。 期限間隔は、メッセージを出すアプリケーションによって設定されます。 | Expiry |
応答先キュー | 読み取り専用。 メッセージの GET 要求を発行したアプリケーションが応答およびレポート・メッセージを送るメッセージ・キューの名前。 | ReplyToQ |
応答先キュー・マネージャー | 読み取り専用。 応答先キューが定義されるキュー・マネージャーの名前。 | ReplyToQmgr |
バックアウト・カウント | 読み取り専用。 メッセージが MQGET 呼び出しによって前に作業単位の一部として戻され、その後でバックアウトされた回数。 | BackoutCount |
「レポート」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「レポート」ページで設定するプロパティーがリストされています。 レポートとは、別のメッセージに関する 1 つのメッセージのことで、 オリジナル・メッセージに関連している予期したイベントまたは予期しないイベントに関してアプリケーションに通知するために使用されます。 「レポート」ページは、レポート・メッセージに関連したプロパティーを表示します。 詳しくは、 レポート・オプションおよびメッセージ・フラグを参照してください。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
レポート | 読み取り専用。 このフィールドでは、レポート・メッセージが必要かどうか、アプリケーション・データをレポート・メッセージに含めるかどうか、およびレポート・メッセージまたは応答メッセージ中にメッセージ ID と相関 ID をどのように設定するかを、送信側アプリケーションが指定します。 | レポート |
Feedback | 読み取り専用。 これは、レポートの性質を示すレポート・メッセージとともにのみ、使用されます。 | Feedback |
元の長さ | 読み取り専用。 これは、レポートが関連するオリジナル・メッセージの長さを示すレポート・メッセージとともにのみ、使用されます。 | OriginalLength |
「コンテキスト」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「コンテキスト」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「コンテキスト」ページは、メッセージに関する送信側アプリケーションの情報を表示します。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
ユーザー ID | 読み取り専用。 メッセージを発信したアプリケーションのユーザー ID。 | UserIdentifier |
アプリケーション・タイプ | 読み取り専用。 メッセージを書き込んだアプリケーションのタイプ。例えば、CICS® や AIX®。 | PutApplType |
アプリケーション名を入れる | 読み取り専用。 メッセージを書き込んだアプリケーションの名前。 この名前は切り捨てられて表示される場合があります。 | PutApplName |
アプリケーション識別データ | 読み取り専用。 アプリケーション・スイートによって定義される情報。この情報は、メッセージまたはその発信元についての情報を提供するために使用できます。 | ApplIdentityData |
発生元アプリケーション・データ | 読み取り専用。 アプリケーション・スイートによって定義される情報。 この情報は、メッセージの発信元についての追加情報を提供するために使用できます。 | ApplOriginData |
アカウンティング・トークン | 読み取り専用。 メッセージの結果として行われる作業を、アプリケーションが適切に課すことを可能にする情報。 | AccountingToken |
「ID」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「ID」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「ID」ページは、メッセージに関連する ID 情報を示します。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
メッセージ ID | 読み取り専用。 メッセージを別のメッセージと区別するために使用されるメッセージ ID。 | MsgId |
メッセージ ID バイト | 読み取り専用。 バイト形式のメッセージ ID。 | MsgId |
相関 ID | 読み取り専用。 1 つのメッセージを別のメッセージに関連付けるため、 またはメッセージをアプリケーションによって実行されている他の作業に関連づけるためにアプリケーションが使用できる相関 ID。 | CorrelId |
相関 ID バイト | 読み取り専用。 バイト形式の相関 ID。 | CorrelId |
グループ ID | 読み取り専用。 特定のメッセージ・グループを識別するため、または物理メッセージが属する論理メッセージを識別するために使用されるグループ ID。 | GroupId |
グループ ID バイト | 読み取り専用。 バイト形式のグループ ID。 | GroupId |
「セグメント化」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「セグメント化」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「セグメント化」ページは、大規模なメッセージのセグメント化に関連したプロパティーを表示します。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
論理シーケンス番号 | 読み取り専用。 グループ内の論理メッセージのシーケンス番号。 シーケンス番号は 1 から始まり、グループ内に新しい論理メッセージが加わるたびに 1 ずつ増え、最大は 999,999,999 です。 グループ内にない物理メッセージは、シーケンス番号 1 を持ちます。 | MsgSeqNumber |
オフセット | 読み取り専用。 論理メッセージの先頭からの、物理メッセージ内のデータのオフセット。 | オフセット |
フラグ | 読み取り専用。 メッセージのプロパティーを指定するか、またはメッセージの処理を制御するメッセージ・フラグ。 | MsgFlags |
「指定されたプロパティー」ページ
下の表には、 「メッセージ・プロパティー」 ダイアログの 「名前付きプロパティー」 ページで設定するプロパティーがリストされています。 「名前付きプロパティー」 ページは、 「設定」 ダイアログの 「メッセージ・プロパティー」 ページで 「名前付きプロパティー」 を選択し、選択したメッセージにプロパティーがある場合にのみ表示されます。 メッセージ記述子またはメッセージ拡張に含まれているプロパティー以外のメッセージ・プロパティーを、名前と値のペアとして、「指定されたプロパティー」パネルで表す必要があります。これらのプロパティーはメッセージ・データから除去されます。
MQGMO オプションは MQGMO_PROPERTIES_IN_HANDLEです。関連するメッセージ取得オプションについて詳しくは、MQ メッセージ取得オプションを参照してください。「設定」 ダイアログについて詳しくは、 MQ エクスプローラーの構成を参照してください。
プロパティー | 意味 |
---|---|
名前 | 読み取り専用。 メッセージ・プロパティーの名前。 |
値 | 読み取り専用。 指定されたプロパティーの実際の値です。 |
「MQRFH2 プロパティー」ページ
- 「設定」 ダイアログの 「メッセージ」 ページで、 をメッセージ本体 の MQRFH2 構造として選択します。
メッセージ記述子またはメッセージ拡張に含まれているプロパティー以外のメッセージ・プロパティーは、「MQRFH2 プロパティー」 で表す必要があります。これらのプロパティーはメッセージ・データに残ります。 MQGMO オプションは MQGMO_PROPERTIES_FORCE_MQRFH2です。関連するメッセージ取得オプションについて詳しくは、 MQ メッセージ取得オプションを参照してください。
- 設定 ダイアログの メッセージ ページで WebSphere MQ V6 と互換性のあるメッセージ本体の MQRFH2 構造として を選択します。 MQRFH2 「プロパティー」 ページは、接頭部が mcd、 jms、 usr、または mqext のプロパティーがメッセージに含まれている場合にのみ表示されます。
接頭部として、mcd、jms、usr または mqext のいずれかが付いているプロパティーがメッセージに含まれている場合は、メッセージ記述子または拡張に含まれているプロパティー以外のすべてのメッセージ・プロパティーを「MQRFH2 プロパティー」パネルで表す必要があります。これらのプロパティーはメッセージ・データに残されます。 それ以外の場合は、メッセージ記述子または拡張に含まれているプロパティー以外のすべてのメッセージ・プロパティーは破棄され、表示されません。 MQGMO オプションは MQGMO_PROPERTIES_IN_COMPATIBILITYです。関連するメッセージ取得オプションについて詳しくは、MQ メッセージ取得オプションを参照してください。
MQRFH2 構造はネスト構造の xml なので、「MQRFH2 プロパティー」ページには、MQRFH2 プロパティーがツリー表示されます。 シノニムが同じプロパティーはすべてシノニム・ツリーの下にグループ化されます。ツリーを展開すると、すべてのプロパティーが表示され、ツリーを縮小すると、すべてのプロパティーが非表示になります。
プロパティー | 意味 |
---|---|
名前 | 読み取り専用。 メッセージ・プロパティーの名前。 |
値 | 読み取り専用。 指定されたプロパティーの実際の値です。 |
「データ」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「データ」ページで設定するプロパティーがリストされています。 「データ」ページは、メッセージ・データ自体と、データ・フォーマットについての情報を 表示します。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
データの長さ | 読み取り専用。 オリジナル・メッセージの長さ。 | OriginalLength |
Format | 読み取り専用。 メッセージの送信側が、メッセージ内のデータの種類を受信側に示すために使用した名前。 | Format |
コード化文字セット ID | 読み取り専用。 アプリケーション・メッセージ・データ内の文字データのコード化文字セット ID。 | CodedCharSetId |
Encoding | 読み取り専用。 メッセージ内の数値データの数値エンコード方式。 この値は、MQMD 構造体自体の数値データには適用されません。 | Encoding |
メッセージ・データ | 読み取り専用。 可読 ASCII テキストのメッセージ・データ。 | (適用外。) |
メッセージ・データ・バイト | 読み取り専用。 16 進形式のメッセージ・データ。 | (適用外。) |
「送達不能ヘッダー」ページ
下の表には、「メッセージ・プロパティー」ダイアログの「送達不能ヘッダー」ページで 設定するプロパティーがリストされています。 「送達不能ヘッダー」ページは、メッセージに送達不能ヘッダーがある場合にのみ表示されます。
プロパティー | 意味 | MQMD 形式 |
---|---|---|
理由 | メッセージが元の宛先キューではなく送達不能 (未配布メッセージ) キューに入れられた理由を示します。 | 理由 |
宛先キュー | メッセージの元の宛先であったメッセージ・キューの名前。 | DestQName |
宛先キュー・マネージャー | メッセージの元の宛先であったキュー・マネージャーの名前。 | DestQMgrName |
オリジナル・エンコード | MQDLH 構造に従うデータの数値エンコード方式を指定します (通常はオリジナル・メッセージのデータ)。これは、MQDLH 構造自体の数値データには適用されません。 | Encoding |
オリジナル CCSID | MQDLH 構造に従うデータの文字セット ID を指定します (通常はオリジナル・メッセージのデータ)。これは、MQDLH 構造自体の文字データには適用されません。 | CodedCharSetId |
オリジナル形式 | MQDLH 構造に従うデータの形式名を指定します (通常はオリジナル・メッセージのデータ)。 | Format |
アプリケーション・タイプの書き込み | メッセージを書き込むアプリケーションのタイプ。 これは、メッセージの元のコンテキストの一部です。 メッセージ・コンテキストについて詳しくは、 メッセージ・コンテキストを参照してください。 | PutApplType |
アプリケーション名を入れる | メッセージを送達不能キューに書き込んだアプリケーションの名前。 名前の形式は、Put Application
Type プロパティーによって異なります。 この名前は切り捨てられて表示される場合があります。 |
PutApplName |
書き込み日付 | メッセージが送達不能キューに書き込まれた日付。 | PutDate |
書き込み時刻 | メッセージが送達不能キューに書き込まれた時刻。 | PutTime |