BirtMath クラスには、数値の加算、減算、乗算、除算、および丸めなど、数値データを操作するための関数があります。数値は、「データ・バインディングの編集」ダイアログの「データ型」フィールドで、別のタイプとしてキャストできる汎用オブジェクトです。このクラスは静的です。アプリケーションでは、このクラスのインスタンスは作成できません。
この関数は、2 つの数値の合計を戻します。
構文
パラメーター
n1
Number オブジェクト。計算で使用する最初の数値。
n2
計算で使用する 2 番目の数値。
戻り値
Number オブジェクト。n1 と n2 を加算した結果の数値。
例
以下の例は、SalesTotal フィールドの値と Shipping フィールドの値の合計を戻します。
この関数は、数値を指定した倍数に最も近い 0 以上の数値に切り上げます。
構文
パラメーター
n
Number オブジェクト。切り上げる数値。
significance
Number オブジェクト。n の切り上げ対象の倍数。
戻り値
Number オブジェクト。丸めた数値。n が significance の倍数と一致している場合、丸めは行われません。
例
BirtMath.ceiling( ) は、一般に、価格を切り上げるために使用されます。例えば、1 セントを扱わないようにする場合は、以下の式を使用して、Price フィールドの価格を最も近い 5 セントの価格に切り上げることができます。
Price の値が 20.52 の場合、式は 20.55 を戻します。
以下の式は、価格を最も近い 10 セント単位の価格に切り上げます。
Price の値が 20.52 の場合、式は 20.60 を戻します。Price の値が 20.40 の場合は、式は 20.40 を戻します。20.40 は 0.1 の倍数であるため丸めは行われません。
以下の式は、価格を最も近いドル単位の価格に切り上げます。
Price の値が 20.30 の場合、式は 21 を戻します。
この関数は、ある数値を他の数値で除算した結果を戻します。
構文
パラメーター
被除数
Number オブジェクト。除算される数値。
除数
Number オブジェクト。被除数を除算する数値。
戻り値
Number オブジェクト。被除数を除数で除算した結果の数値。
例
以下の例は、特定の数値の除算結果を示しています。
以下の例は、Total フィールドの値を Quantity フィールドの値で除算した結果を戻します。
この関数は、ある数値を除数で除算した結果の余りを戻します。
構文
パラメーター
数値
Number オブジェクト。除算される数値。
除数
Number オブジェクト。最初の数値を除算する数値。ゼロ以外の数値を指定する必要があります。
戻り値
数値を除数で除算した結果の余り。
例
以下の例は、特定の数値に戻される結果を示しています。
以下の例は、Grade フィールドの数値が奇数か偶数かをチェックします。除数が 2 の場合、偶数には 0、奇数には 1 が戻されます。
この関数は、2 つの数値の乗算結果を戻します。
構文
パラメーター
n1
Number オブジェクト。計算で使用する最初の数値。
n2
Number オブジェクト。計算で使用する 2 番目の数値。
戻り値
Number オブジェクト。n1 と n2 を乗算した結果の数値。
例
以下の例は、QuantityOrdered フィールドの値と PriceEach フィールドの値を乗算した結果を戻します。
この関数は、数値を指定した桁数に丸めます。
構文
パラメーター
数値
Number オブジェクト。丸める数値。
dec
Number オブジェクト。数値を丸める桁数。この引数を省略した場合、0 と見なされます。
戻り値
Number オブジェクト。指定した桁数に丸められた数値。
例
以下の例は、特定の数値に戻される結果を示しています。
以下の例は、PriceEstimate フィールドの値を丸めて整数を戻します。
この関数は、数値を指定した桁数まで切り捨てます。
構文
パラメーター
数値
Number オブジェクト。丸める数値。
dec
Number オブジェクト。数値を切り捨てる桁数。この引数を省略した場合、0 と見なされます。
戻り値
Number オブジェクト。指定した桁数に切り捨てられた数値。
例
以下の例は、特定の数値に戻される結果を示しています。
以下の例は、PriceEstimate フィールドの値を切り捨てて整数を戻します。
この関数は、数値を指定した桁数まで切り上げます。
構文
パラメーター
数値
Number オブジェクト。切り上げる数値。
dec
Number オブジェクト。数値を切り上げる桁数。この引数を省略した場合、0 と見なされます。
戻り値
Number オブジェクト。指定した桁数に切り上げられた数値。
例
以下の例は、特定の数値に戻される結果を示しています。
以下の例は、PriceEstimate フィールドの値を切り上げて整数を戻します。
この関数は、ある数値を他の数値で除算した結果を戻します。ゼロ条件での除算は抑制されます。
構文
パラメーター
被除数
Number オブジェクト。除算される数値。
除数
Number オブジェクト。被除数を除算する数値。
ifZero
Object 型。除数がゼロのときに戻す値。
戻り値
Number オブジェクト。Number オブジェクト。被除数を除数で除算した結果の数値。
例
以下の例は、特定の数値に戻される結果を示しています。
以下の例は、Revenue フィールドの値を Volume フィールドの値で除算した結果を戻します。Volume の値が 0 の場合、0 を戻します。
この関数は、ある数値から他の数値を減算した結果を戻します。
構文
パラメーター
n1
Number オブジェクト。減算される数値。
n2
Number オブジェクト。n1 から減算する数値。
戻り値
Number オブジェクト。n1 から n2 を減算した結果の数値。
例
以下の例は、特定の数値の減算結果を示しています。
以下の例は、Total フィールドの値から Discount フィールドの値を減算した結果を戻します。