IBM MQ プロパティー
IBM® MQ プロパティーは、IBM MQ インストール済み環境全体に適用されます。
次の表は、IBM MQ に設定できるプロパティーをリストしたものです。
それぞれのプロパティーについて、その構成時に必要となる簡単な説明を記載しています。「IBM MQ のプロパティー」ダイアログのプロパティーは、 構成ファイルのスタンザに関連付けられています。
「一般」ページ
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「一般」ページで設定するプロパティーがリストされています。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
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デフォルト接頭部 | すべてのキュー・マネージャー・データを保管しているディレクトリーの場所を変更するために、新規ディレクトリーへの絶対パスを入力します。 | DefaultPrefix |
デフォルトのキュー・マネージャー名 | 新規キュー・マネージャーのデフォルト名を指定するには、このフィールドに名前を入力します。 | Name |
「拡張」ページ
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「拡張」ページで設定するプロパティーがリストされています。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
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![]() |
すべての一時キュー・マネージャー・データを保管しているディレクトリーの場所を変更するために、新規ディレクトリーへの絶対パスを入力します。 | DefaultEphemeralPrefix |
EBCDIC 改行の変換 | EBCDIC コード・ページには、ASCII コード・ページでサポートされていない改行 (NL) 文字が含まれて います (ただし一部の ISO 変種の ASCII には同等のものが含まれています)。 メッセージが EBCDIC コード・ページを使用するシステム (例えば z/OS® システム) から、ASCII を使用するシステムに送信される場合に、EBCDIC 改行文字を ASCII フォーマットに変換する方法を制御できます。デフォルト値は NL_TO_LF で、これはすべての EBCDIC から ASCII への変換に おいて、EBCDIC NL 文字 (X'15') が ASCII 改行文字 LF (X'0A') に変換されることを意味します。 ご使用のオペレーティング・システムの変換テーブルに応じて EBCDIC NL 文字を変換する には、「TABLE」をクリックします。 TABLE 変換の結果は、プラットフォームおよび言語ごとに異なる場合があります。同じプラットフォーム上であっても、異なる コード化文字セット ID (CCSID) を使用すれば、結果は異なる可能性があります。 ISO CCSID を TABLE メソッドを使用して変換し、NL_TO_LF メソッドを他のすべての CCSID に使用する には、「ISO」をクリックします。 | ConvEBCDICNewline |
クラスター・ワークロード・モード | クラスター・ワークロード出口 (CLWL) を使用すると、MQI 呼び出し (MQOPEN または MQPUT など) に応答して、クラスター内のどのクラスター・キューを開くかを指定できます。 デフォルト値は SAFE です。この場合、キュー・マネージャーとは別のプロセスで CLWL 出口が実行されるので、問題がある場合でも、キュー・マネージャーの整合性は保持されます。 ただし、CLWL 出口を別のプロセスとして実行すると、パフォーマンスに対する悪影響が生じる可能性があります。 CLWL 出口をキュー・マネージャーと同じプロセスで実行することによりパフォーマンスを向上させる には、「FAST」をクリックします。 FAST モードは、CLWL 出口に問題がないことが確かな場合にのみ使用してください。 FAST モードに問題がある場合、キュー・マネージャーに障害が発生し、キュー・マネージャーの整合性にリスクが生じるから です。この値は、クラスター・ワークロード・モード・プロパティーを使用して、個々のキュー・マネージャーに関してオーバーライドすることができます。 詳しくは、キュー・マネージャー・プロパティーを参照してください。 | CLWLMode |
「出口」ページ
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「出口」ページで設定するプロパティーがリストされています。特定のコンピューター上のすべてのキュー・マネージャーに共通の出口を構成する には、「出口」ページでプロパティーを編集します。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
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出口デフォルト・パス | クライアントのチャネル出口の場所、およびサーバーのチャネル出口とデータ変換を変更するには、 新規ディレクトリーへのパスを入力します。 | ExitsDefaultPath |
共通 API 出口 | IBM MQ の新規の共通 API 出口を構成するには、「追加」をクリックし、次いで「プロパティー」ダイアログで出口の詳細を入力します。テーブルに事前に表示されている共通 API 出口を編集するには、「編集」を クリックします。 テーブルから API 出口を除去するには、「除去」をクリックします。 | ApiExitCommon |
テンプレート API 出口 | IBM MQ の新規のテンプレート API 出口を構成するには、「追加」を クリックし、次いで「プロパティー」ダイアログで出口の詳細を入力します。 テーブルに事前に表示されているテンプレート API 出口を編集するには、「編集」を クリックします。テーブルから API 出口を除去するには、「除去」をクリックします。 | ApiExitTemplate |
名前 | MQAXP 構造の ExitInfoName フィールドの API 出口に渡される API 出口の記述名を指定します。 この名前は固有でなければならず、48 文字の長さに制限されています。また IBM MQ オブジェクトの 名前 (キュー名など) に有効な文字だけを使用する必要があります。 | Name |
タイプ | 出口のタイプとして、「共通」 または「テンプレート」 を指定します。 |
(個別のスタンザ鍵以外。) |
順序 | このプロパティーは符号なしの数値で、この API 出口が他の API 出口との比較で呼び出されるシーケンスを定義します。 シーケンス番号の小さい API 出口は、シーケンス番号の大きい他の API 出口よりも先に呼び出されます。 同じシーケンス番号を持つ異なる複数の API 出口が呼び出される順序は定義されていません。 つまり、キュー・マネージャーに定義された API 出口のシーケンス番号において確実にギャップが存在します。 | Sequence |
モジュール | API 出口のコードを含むモジュールを指定します。
このフィールドにモジュールの絶対パス名が入っている場合、それがそのまま使用されます。
このフィールドにモジュール名のみが入っている場合は、モジュールはチャネル出口と同じ方法を使用して配置されます。つまり、「キュー・マネージャー・プロパティー」ダイアログの「出口」ページの「出口デフォルト・パス」 フィールドの値を使用して配置されます。 |
Module |
関数 | API 出口のコードを含むモジュールへの関数エントリー・ポイントの名前を指定します。 このエントリー・ポイントは MQ_INIT_EXIT 関数です。 このフィールドの長さは MQ_EXIT_NAME_LENGTH に制限されています。 | Function |
データ | このプロパティーが指定されている場合、先行ブランクと末尾ブランクは削除されて、残りのストリングは 32 文字に切り捨てられ、その結果が MQAXP 構造の ExitData フィールドの出口に渡されます。 このプロパティーが指定されていない場合は、デフォルト値の 32 ブランクが MQAXP 構造の ExitData フィールドの出口に渡されます。 | Data |
デフォルト・ログ設定
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「デフォルト・ログ設定」ページで設定するプロパティーがリストされています。デフォルト・ログ設定を変更するには、「デフォルト・ログ設定」ページでプロパティーを編集します。 これらの設定は、デフォルトですべての新規キュー・マネージャーに適用されます。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
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ログ・タイプ | キュー・マネージャーが再始動時に回復できるようにする には、「循環」をクリックします。 キュー・マネージャーが循環ログを使用する場合、ログ・ファイルがいっぱいになると、そのファイルは先頭から上書きされます。 キュー・マネージャーが再始動時に回復できるようにし、メディアまたは順方向リカバリーを可能にする には、「リニア」をクリックします。 キュー・マネージャーがリニア・ログを使用する場合、ログ・ファイルがいっぱいになると、新規ログ・ファイルが開始されます。 | LogType |
ログ・パス | ログのデフォルトの場所を変更するには、ここに絶対パスを入力します。
ここにパスを指定しない場合、デフォルトは DefaultPrefix 内の Log というサブディレクトリーになります。
ここで DefaultPrefix は、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログ
の「一般」ページの「デフォルト接頭部」 プロパティーで指定される
ディレクトリーです。 |
LogPath |
ログ・ファイル・ページ | 32 から 4095 の範囲で、ログ・ファイル内の 4KB ページの数を入力します。 例えば 256 と入力すると、ファイル・サイズは 1MB になります。 | LogFilePages |
ログ 1 次ファイル |
Windows では、2 から 254 の範囲で、1 次ログ・ファイルの数を入力します。デフォルト値は 3 です。1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は、3 以上 255 以下にする必要があります。 UNIX および Linux® では、2 から 510 の範囲で、1 次ログ・ファイルの数を入力します。デフォルト値は 3 です。1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は、3 以上 511 以下にする必要があります。 |
LogPrimaryFiles |
ログ 2 次ファイル |
Windows では、1 から 253 の範囲で、2 次ログ・ファイルの数を入力します。デフォルト値は 3 です。1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は、3 以上 255 以下にする必要があります。 UNIX および Linux では、1 から 509 の範囲で、2 次ログ・ファイルの数を入力します。デフォルト値は 3 です。1 次ログ・ファイルと 2 次ログ・ファイルの合計数は、3 以上 511 以下にする必要があります。 |
LogSecondaryFiles |
ログ・バッファー・ページ | 0 から 512 の範囲で、4KB 書き込みバッファー・ページの数を入力します。
0 を指定した場合、キュー・マネージャーは数そのものを選択します。
1 から 17 を指定すると、18 が最小として使用されます。 18 から 512 を指定すると、その数のページが使用されます。 このプロパティーの値を変更する場合は、キュー・マネージャーが変更を検出するように再始動します。 |
LogBufferPages |
ログ書き込み整合性 | ロガーがログ・レコードを確実に書き込むために使用する方法。
デフォルト値は「TripleWrite」です。 「DoubleWrite」を選択することはできますが、その場合、システムによって「TripleWrite」と解釈されます。 「SingleWrite」は、IBM MQ リカバリー・ログをホストするファイル・システムまたはデバイスで、4KB の書き込みのアトミシティが明示的に保証されている場合にのみ使用してください。 つまり、何らかの理由で 4KB のページの書き込みが失敗した場合に考えられる状態は、イメージの前またはイメージの後の 2 つだけになります。 中間の状態は考えられません。 |
LogWriteIntegrity |
ログ管理 | ログを管理する方法。LogManagement が適用されるのは、LogType が LINEAR の場合に限られます。 LogManagement の値を変更しても、キュー・マネージャーを再始動するまでその変更は有効になりません。 3 つのオプションがあります。 「手動」は、ログ・エクステントを手動で管理します。このオプションを指定すると、リカバリー用のログ・エクステントが不要になった場合でも、キュー・マネージャーは、ログ・エクステントを再使用したり削除したりしません。 「自動」は、キュー・マネージャーによってログ・エクステントが自動的に管理されます。このオプションを指定すると、リカバリー用のログ・エクステントが不要になった時点で、キュー・マネージャーがログ・エクステントを再使用したり削除したりできるようになります。アーカイブ保存はできません。 「アーカイブ」は、キュー・マネージャーによってログ・エクステントが管理されますが、それぞれのログ・エクステントのアーカイブ保存が完了したことをキュー・マネージャーに通知する必要があります。 このオプションを指定すると、不要になったリカバリー用のログ・エクステントのアーカイブ保存が完了したことをキュー・マネージャーに通知した時点で、キュー・マネージャーがログ・エクステントを自由に再使用したり削除したりできるようになります。 デフォルト値は「手動」です。 |
LogManagement |
「ACPI」ページ
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「ACPI」ページで設定するプロパティーがリストされています。ACPI (Advanced Configuration and Power® Interface) はオペレーティング・システムの機能で、特定の アクティビティーを検出して、その結果ハイバネートします。これは、プログラムが実行していない時は、自動的に低電力に切り替え、 即時ウェイクアップを許可します。
ACPI がコンピューターをハイバネーションにする場合は、最初に中断要求をすべてのアプリケーションに送信します。 この要求に IBM MQ が応答する方法を制御するには、「ACPI」ページ の「ダイアログの実行」プロパティーを設定します。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
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ダイアログの実行 | デフォルト値は「はい」です。これは、IBM MQ が、実行中の キュー・マネージャーを中断するかどうかをユーザーに尋ねるメッセージを表示することを意味します。 このメッセージを表示せずに IBM MQ を中断するには、「いいえ」をクリックします。 | DoDialog |
中断拒否 | 「ダイアログの実行」プロパティーが未設定である場合、または設定されていてもダイアログを表示できない場合 (例えば、ラップトップ・コンピューターのふたが閉じられている場合)、「中断拒否」 が応答を制御します。 デフォルト値は「いいえ」で、これはダイアログが表示できない場合でも IBM MQ が 中断することを意味します。ダイアログが表示できない場合に IBM MQ が中断しないようにするには、「はい」を クリックします。このプロパティーは、「チャネル実行検査」プロパティーによって無効にされることがあります。 | DenySuspend |
チャネル実行検査 | デフォルト値は「いいえ」です。これは、IBM MQ が、実行中の チャネルがあるかどうかを検査せず、「ダイアログ実行」および「中断拒否」プロパティーによって指示されたとおりに応答することを意味します。 実行中のチャネルがあるかどうかを検査するには、「はい」をクリックします。 実行中のチャネルがない場合、IBM MQ は、「ダイアログ実行」および「中断拒否」プロパティーを無視します。 実行中のチャネルがある場合、IBM MQ は、「ダイアログ実行」および「中断拒否」プロパティーによって指示されたとおりに応答します。 | CheckChannelsRunning |
![[Windows]](./ngwin.gif)
「アラート・モニター」ページ
「アラート・モニター」は Windows 上でのみ使用できます。
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「アラート・モニター」ページで設定するプロパティーがリストされています。アラート・モニターは問題判別に役立ちます。 アラートは、何かが正常でない場合にサービスによって起こります。例えば、必要なキューが削除されているために、 チャネル・イニシエーター・サービスが開始できない場合などです。 アラート・モニターを構成するには、「アラート・モニター」ページでプロパティーを編集します。
プロパティー | 説明 | スタンザ鍵 |
---|---|---|
アラート・モニター通知ユーザー | デフォルト値は「いいえ」で、これは問題がある場合に IBM MQ がアラートをユーザーに送信しないことを意味します。 問題がある場合にアラートを送信するように IBM MQ を構成するには、「はい」を クリックします。 | Enable |
アラート・モニター・ユーザー | IBM MQ がアラートを送信するコンピューター名またはユーザー名を入力します。 | Recipient |
アラート・モニター・アイコンをタスクバーに追加 | デフォルト値は「いいえ」で、これはアラート・モニター・アイコンが Windows システムのトレイ上に表示されないことを意味します。アラート・モニター・アイコンを Windows システムのトレイ上に表示するには、「はい」をクリックします。 | TaskBar |
「構成情報」ページ
下の表には、「IBM MQ のプロパティー」ダイアログの「構成情報」ページに表示されるプロパティーがリストされています。「構成情報」ページのプロパティーは、読み取り専用です。
プロパティー | 説明 |
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インストール・タイプ | 読み取り専用。このプロパティーは、コンピューターにサーバーまたはクライアント・バージョンの IBM MQ がインストールされているかどうかを 示します。 |
ロードされた mqjbnd05 | 読み取り専用。これは、ローカル・キュー・マネージャーに接続する必要があるライブラリーです。 |
MQ バージョン | 読み取り専用。このコンピューターにインストールされている IBM MQ のバージョンです。 |
ビルド・レベル | 読み取り専用。このコンピューターにインストールされている IBM MQ 製品のビルド番号です。 |
ビルド・タイプ | 読み取り専用。このコンピューターにインストールされている IBM MQ 製品のビルドのタイプです。 |