チャネル状況プロパティー
チャネルの状況を示すプロパティーを表示します。現行状況と保存状況の 2 つのビューを使用できます。
チャネルの現行状況は、メッセージの送受信が行われるたびに継続的に更新されます。チャネルの保管状況は、以下の場合にのみリフレッシュされます。
- すべてのチャネルの場合:
- チャネルが「停止中」または「再試行中」状況になったか、またはこれらの状況ではなくなったとき。
- 送信側チャネルの場合:
- メッセージのバッチを受信したことの確認を要求する前。
- 確認を受信したとき。
- 受信側チャネルの場合:
- メッセージのバッチの受信を確認する直前。
- サーバー接続チャネルの場合:
- データは保管されない。
このため、現行にならなかったチャネルは、保管状況を持つことはできません。 チャネルの保存状況に対して表示されるプロパティーは、チャネルの状況に対して表示されるプロパティーのサブセットです。 これらの共通プロパティーは、下の表でアスタリスク (*) が付いています。
各プロパティーごとに、プロパティーが表示する情報の概要があります。 テーブルでは、DISPLAY CHSTATUS コマンドに相当する MQSC パラメーターも指定されます。 MQSC コマンドについて詳しくは、IBM® Knowledge Center 内の MQSC コマンドによる管理を参照してください。
プロパティー | 意味 | MQSC パラメーター |
---|---|---|
バッチ・サイズ | このセッションで使用しているバッチ・サイズ。以下のプラットフォームでのみ有効です。
|
BATCHSZ |
バッチ | チャネルの開始以後に完了したバッチ数。 | BATCHES |
受信バッファー | 受信した送信バッファー数。 これには、制御情報のみを受信するための伝送も含まれています。 | BUFSRCVD |
送信バッファー | 送信した伝送バッファー数。 これには、制御情報のみを送信するための伝送も含まれています。 | BUFSSENT |
受信バイト | チャネルの開始以後に受信したバイト数。 これには、メッセージ・チャネル・エージェントで受信した制御情報も含まれています。 | BYTSRCVD |
送信バイト | チャネルの開始以後に送信されたバイト数。 これには、メッセージ・チャネル・エージェントで送信した制御情報も含まれています。 | BYTSSENT |
*チャネル・モニター | チャネル用のモニター・データ収集の現行レベル。 | MONCHL |
*チャネル名 | チャネル定義の名前。 | CHANNEL |
*チャネル状況 | チャネルの状況。
これには、開始中 、バインド中 、初期化中 、実行中
、停止中 、再試行中 、休止 、停止 、または要求中 が含まれます。 |
STATUS |
チャネル副状態 | チャネルが現在実行中のアクション。 | SUBSTATE |
*チャネル・タイプ | チャネルのタイプ。これには、送信側 、サーバー 、受信側 、要求側
、クラスター送信側 、クラスター受信側 、サーバー接続 が含まれます。 |
CHLTYPE |
圧縮率 | 実行される圧縮率であり、最も近いパーセントで表示されます。 これは、短期間のインディケーターおよび長期間のインディケーターを表示します。 これらの値は、チャネルの開始時にリセットされ、チャネルが実行している場合にのみ表示されます。 | COMPRATE |
圧縮時間 | メッセージごとに圧縮または解凍時に要する時間 (マイクロ秒単位)。 このプロパティーは、短期間のインディケーターおよび長期間のインディケーターを表示します。 これらの値は、チャネルの開始時にリセットされ、チャネルが実行している場合にのみ表示されます。 | COMPTIME |
*接続名 | チャネルについて、状況情報を表示する接続名です。 | CONNAME |
現行会話 | 特定の TCP/IP クライアント・チャネル・インスタンス (ソケット) を通じて現在共有されている会話の数を指定します。 | これは一時情報で、関連する MQSC パラメーターはありません。 |
*現行 LUWID | 送信または受信側チャネルの場合は、現行バッチと関連した作業論理単位の ID です。 送信側チャネルでは、チャネルが未確定の時には、これは未確定バッチの LUWID です。 保管チャネル・インスタンスの場合、このパラメーターは、そのチャネル・インスタンスが未確定の場合にのみ意味を持ちます。 ただし、チャネル・インスタンスが未確定でなくても、要求があれば、パラメーター値は表示されます。 これが通用する場合は、次のバッチの LUWID によってリフレッシュされます。 | CURLUWID |
*現行メッセージ | 送信側チャネルの場合、これは現行バッチで送信されたメッセージの数です。 メッセージを送信するたびに、この値は増分され、チャネルが未確定の場合は、これは未確定のメッセージ数です。 保管済みチャネル・インスタンスでは、チャネル・インスタンスが未確定の場合にかぎり、このパラメーターが意味のある 情報となります。 ただし、チャネル・インスタンスが未確定でない場合でも、要求された時には、パラメーター値が戻されます。 受信側チャネルの場合、これは現行バッチで受信されたメッセージの数です。 この数は、メッセージが受信されるたびに増やされます。 バッチがコミットされた場合は、送信と受信の両方のチャネルで、この値がゼロにリセットされます。 | CURMSGS |
*現行シーケンス番号 | 送信側チャネルの場合、これは送信された最後のメッセージのメッセージ・シーケンス番号です。 メッセージを送信するたびに、これがリフレッシュされ、チャネルが未確定になった場合は、これは未確定バッチの最後の メッセージのメッセージ・シーケンス番号です。 保管済みチャネル・インスタンスでは、チャネル・インスタンスが未確定の場合にかぎり、このパラメーターが意味のある 情報となります。 ただし、チャネル・インスタンスが未確定でない場合でも、要求された時には、パラメーター値が戻されます。 受信側チャネルの場合、これは受信された最後のメッセージのメッセージ・シーケンス番号です。 これは、メッセージを受信するたびにリフレッシュされます。 | CURSEQNO |
出口時間 | 各メッセージによってユーザー出口が処理されるのにかかる時間 (マイクロ秒で表示される)。 セルには、2 つの値、つまり、短期間にわたる最近のアクティビティーに基づいた値、および長期間にわたるアクティビティーに 基づいた値が表示されます。 これらの値は、ご使用のシステムの構成および振る舞い、およびシステム内のアクティビティーのレベルによって異なり、 システムが正常に実行していることを示す指標の役割を担います。 これらの値が大きく変動した場合、システムに問題がある可能性があります。 これらの値は、チャネルの開始時にリセットされ、チャネルが実行している場合にのみ表示されます。 | EXITTIME |
ヘッダー圧縮 | チャネルによって送信されるヘッダー・データが圧縮されるかどうかを示しています。 2 つの値が表示されます。 つまり、チャネルに対してネゴシエーションされるデフォルトのヘッダー・データ圧縮値、および最後に送信されたメッセージで 使用されたヘッダー・データ圧縮値です。 チャネルを経由して送信されたメッセージがない場合、2 番目の値はブランクになります。 | COMPHDR |
ハートビート間隔 | このセッションで使用しているハートビート間隔です。 | HBINT |
*未確定状況 | チャネルが現在未確定であるかどうかです。 これは、メッセージ送付チャネル・エージェントが送信したバッチ・メッセージを正常に受信したことの肯定応答を待っている
間にかぎり、YES となります。 メッセージを送信している間も含めて (肯定応答を要求する前)、その他の時には NO です。 受信側チャネルでは、この値は常に NO です。 |
INDOUBT |
キープアライブ間隔 | 0 から 99999 の範囲でキープアライブ間隔の長さ。 チャネルが TCP または SPX 以外のトランスポート・タイプを使用する場合、このプロパティーは無視されます。 「TCP キープアライブ」 プロパティーは、「キュー・マネージャー」プロパティーの「チャネル」ページで「はい」 に設定する必要があります。
それ以外のプラットフォームのキュー・マネージャーの場合、 |
KAINT |
*最終 LUWID | チャネルによってコミットされた最終作業論理単位の番号。 | LSTLUWID |
最終メッセージ日付 | 最後のメッセージを送信したか、あるいは MQI 呼び出しを処理した日付です。 | LSTMSGDA |
最終メッセージ時刻 | 最後のメッセージを送信したか、あるいは MQI 呼び出しを処理した時刻です。 送信側またはサーバーでは、これは、最後のメッセージ (メッセージが分割された場合は、その最後の部分) を送信した時刻です。 要求側または受信側では、これは、最後のメッセージをその宛先キューに書き込んだ時刻です。 サーバー接続チャネルでは、これは、最後の MQI 呼び出しが完了した時刻です。 | LSTMSGTI |
*最終シーケンス番号 | チャネルによってコミットされた最終バッチ内の最終メッセージの番号。 | LSTSEQNO |
ローカル・アドレス | チャネル用のローカル通信アドレス。 値は、チャネルのトランスポート・タイプによって異なります。 現在サポートされているのは、TCP/IP のみです。 | LOCLADDR |
長期再試行残数 | 残っている長期再試行待ち開始の試行回数。 これは、送信側またはサーバー・チャネルにのみ適用されます。 | LONGRTS |
最大会話数 | サーバー接続チャネルおよびクライアント接続チャネルでのみ選択候補になります。
特定の TCP/IP クライアント・チャネル・インスタンス (ソケット) を通じて共有可能な会話の最大数を指定します。 有効な値は以下のとおりです。 0: TCP/IP ソケットを通じた会話の共有ができないことを指定します。 チャネル・インスタンスは、以下の点に関して、IBM WebSphere® MQ 7.0 より前のモードで実行されています。
1: TCP/IP ソケットを通じた会話の共有ができないことを指定します。 MQGET 呼び出しであるかどうかにかかわらず、クライアントのハートビートおよび先読みが可能であり、チャネル静止がさらに制御しやすくなります。 2 から 999999999: 共有される会話の数。 デフォルト値は 10 です。 クライアント接続の最大会話数の値がサーバー接続最大会話数の値と一致しない場合、低い方の値が使用されます。 |
SHARECNV (MQSC では、このパラメーターは「共有会話」と呼ばれます) |
MCA ジョブ名 | 現在チャネルにサービスを提供しているジョブの名前。 形式は、プラットフォームによって異なります。
|
JOBNAME |
MCA 状況 | メッセージ・チャネル・エージェントの状況。これは、実行中 または実行中ではない のいずれかです。 |
MCASTAT |
MCA ユーザー ID | MCA で使用されるユーザー ID。 このユーザー ID は、チャネル定義で設定されているユーザー ID、MCA チャネル用のデフォルト・ユーザー ID、セキュリティー出口で指定されているユーザー ID、またはチャネルがサーバー接続チャネルである場合はクライアントから転送されたユーザー ID になります。 | MCAUSER |
メッセージ圧縮 | チャネルによって送信されたメッセージ・データを圧縮する場合に使用する技法。 2 つの値が表示されます。 つまり、チャネルに対してネゴシエーションされるデフォルトのメッセージ・データ圧縮値、および最後に送信された メッセージで使用されたメッセージ・データ圧縮値です。 チャネルを経由して送信されたメッセージがない場合、2 番目の値はブランクになります。 | COMPMSG |
*メッセージ | チャネルの開始後に送受信されたメッセージの数 (または、サーバー接続チャネルの場合は処理された MQI 呼び出しの数)。 | MSGS |
使用可能なメッセージ | 伝送キューに入れられ、MQGET 用にチャネルで使用可能なメッセージの数。 | XQMSGSA |
ネットワーク時間 | チャネルのリモート・エンドにバッチ終了要求を送信してから応答を受け取るのにかかる時間 (マイクロ秒で表示される)。 これは、バッチでの最後のメッセージ送信からバッチ肯定応答終端の受信までの時間から、リモート・エンドでのバッチ終了要求の処理時間を引いた時間です。 ネットワーク時間は、以下の 2 つの要素で構成されます。
|
NETTIME |
NPM 速度 | このセッションで使用している非持続メッセージ処理技法です。 | NPMSPEED |
キュー・マネージャー名 | チャネルが定義されるキュー・マネージャーの名前。 クライアント接続チャネルの場合は、MQI クライアント環境で実行中のアプリケーションが接続を要求できる、 接続先キュー・マネージャーの名前です。 | QMNAME |
リモート製品 | リモート・パートナー製品 ID。 これは、チャネルのリモート・エンドで実行している IBM MQ コードの製品 ID です。 このフィールドは、 IBM MQ 9.0 以降で使用できます。 | RPRODUCT |
リモート・キュー・マネージャー | リモート・システムのキュー・マネージャー名またはキュー共用グループ名。 | RQMNAME |
リモート・バージョン | チャネルのリモート・エンドで実行中の IBM MQ コードのバージョン。リモート・バージョンがブランクの場合、リモート・パートナーはバージョン 6 以前です。 | RVERSION |
セキュリティー・プロトコル | チャネルで現在使用されているセキュリティー・プロトコル。 SSL CipherSpec プロパティーに設定された値に基づいて、自動的に設定されます。
値は、NONE、TLSV1、TLSV12![]() ![]()
|
SECPROT |
*短縮ピア名 | チャネルのもう一方の終端のピア・キュー・マネージャーまたはクライアントの識別名。 最大長は 256 文字です。その長さを超える識別名は切り捨てられます。 | SSLPEER |
短期再試行残数 | 残っている短期再試行待ち開始の試行回数。 これは、送信側またはサーバー・チャネルにのみ適用されます。 | SHORTRTS |
SSL 証明書発行者名 | リモート証明書発行者の完全識別名。 この発行者は、証明書を発行した認証局になります。 最大長は 256 文字です。その長さを超える識別名は切り捨てられます。 | SSLCERTI |
SSL 証明書ユーザー ID | リモート証明書に関連付けられているローカル・ユーザー ID。 | SSLCERTU |
SSL 暗号仕様 | TLS 接続の暗号仕様の名前。IBM MQ SSL チャネル定義の両端に対して、暗号仕様プロパティーに同じ値が指定されている必要があります。
詳細については、IBM Knowledge Center の DEFINE CHANNEL にある SSLCIPH プロパティーを参照してください。
またこのパラメーターの値は、セキュリティー・プロトコル・プロパティーの値を設定するときにも使用します。 |
SSLCIPH |
SSL 鍵リセット日付 | 直前の TLS 秘密鍵が正常にリセットされた日付。 TLS 秘密鍵リセットの数は、チャネル・インスタンスの終了時にリセットされます。 ![]() |
SSLKEYDA |
SSL 鍵リセット時刻 | 直前の TLS 秘密鍵が正常にリセットされた時刻。 TLS 秘密鍵リセットの数は、チャネル・インスタンスの終了時にリセットされます。 ![]() |
SSLKEYTI |
SSL 鍵リセット | 正常な TLS 鍵リセットの数。 TLS 秘密鍵リセットの数は、チャネル・インスタンスの終了時にリセットされます。 ![]() |
SSLRKEYS |
開始日 | このチャネルを開始した日付 (yyyy-mm-dd の形式)。 | CHSTADA |
開始時刻 | このチャネルを開始した時刻 (hh.mm.ss の形式)。 | CHSTATI |
停止要求 | ユーザーの停止要求が未解決かどうかを示しています。 値は、はい またはいいえ です。 |
STOPREQ |
*伝送キュー | 指定されたチャネルについて、状況情報を表示する伝送キューの名前です。 | XMITQ |
Xmit バッチ・サイズ | チャネルを通じて伝送されるバッチのサイズ。 2 つの値が表示されます。 つまり、短期間にわたる最近のアクティビティーに基づいた値、および長期間にわたるアクティビティーに基づいた値です。 これらの値は、ご使用のシステムの構成および振る舞い、およびシステム内のアクティビティーのレベルによって異なり、 システムが正常に実行していることを示す指標の役割を担います。 これらの値が大きく変動した場合、システムに問題がある可能性があります。 これらの値は、チャネルの再開時にリセットされ、チャネルが実行している場合にのみ表示されます。 | XBATCHSZ |
Xmit キュー時間 | メッセージを取得する前にこのメッセージが伝送キューに残っている時間 (マイクロ秒)。 時間は、メッセージが伝送キューに置かれてから、チャネルに送信するために取得されるまでの時間になります。 このため、書き込みアプリケーションにおける遅延によって生じた間隔も含まれています。 セルには、2 つの値、つまり、短期間にわたる最近のアクティビティーに基づいた値、および長期間にわたるアクティビティーに 基づいた値が表示されます。 これらの値は、ご使用のシステムの構成および振る舞い、およびシステム内のアクティビティーのレベルによって異なり、 システムが正常に実行していることを示す指標の役割を担います。 これらの値が大きく変動した場合、システムに問題がある可能性があります。 これらの値は、チャネルの開始時にリセットされ、チャネルが実行している場合にのみ表示されます。 | XQTIME |