TERMTHDACT (CICS)

TERMTHDACT は、回復不能なエラーが発生したときに作成される情報のレベルを設定します。該当するチェック・ボックスを使用可能にして、それぞれの環境で受け取る情報を選択してください。

言語環境プログラム・サービス CEE3DMP は、 TERMTHDACT の TRACE および DUMP サブオプションで呼び出されます。

次の CEE3DMP オプションが TRACE および UATRACE 用に渡されます。

NOENTRY CONDITION TRACEBACK THREAD(ALL) NOBLOCK NOSTORAGE NOVARIABLES NOFILES STACKFRAME(ALL) PAGESIZE(60) FNAME(CEEDUMP)GENOPTS

次のオプションが DUMP および UADUMP 用に渡されます。

THREAD(ALL) NOENTRY TRACEBACK FILES VARIABLES BLOCK STORAGE STACKFRAME(ALL) PAGESIZE(60) FNAME(CEEDUMP) CONDITION GENOPTS

メッセージが表示される場合、TERMTHDACT(MSG) ランタイム・オプションに基づいて、メッセージは終了間際のステップの直前のアクティブ条件についてのものになります。さらに、そのアクティブ条件がプロモート条件である場合 (オリジナル条件ではなかった場合)、オリジナル条件のメッセージが表示されます。

TRACE ランタイム・オプションを DUMP サブオプションと一緒に指定すると、トレース・テーブルを含む最小限のダンプが作成されます。ダンプの内容は、TERMTHDACT ランタイム・オプションに設定された値によって異なります。

TRACE (トレースバックのみ有効)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したときに、終了の原因を示すメッセージと、活動化スタックでのアクティブ・ルーチンのトレースを言語環境プログラムが生成することを指定します。

MSG (有効な選択なし)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したときに、終了の原因を示すメッセージを言語環境プログラムが生成することを指定します。

DUMP (LE 形式ダンプ、または LE 形式ダンプとトレースバックのみ有効)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したときに、終了の原因を示すメッセージ、活動化スタックでのアクティブ・ルーチンのトレース、および言語環境プログラム・ダンプを言語環境プログラムが生成することを指定します。

UADUMP (システム・ダンプと LE 形式ダンプ、またはすべてのオプションが有効)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したときに、終了の原因を示すメッセージ、言語環境プログラム・ダンプ、およびユーザー・アドレス・スペースのシステム・ダンプを生成させる U4039 異常終了を言語環境プログラムが生成することを指定します。非 CICS では、該当する DD ステートメントが使用された場合、ユーザー・アドレス・スペースのシステム・ダンプが取得されます。 CICS では、CICS トランザクション・ダンプが取得されます。

UATRACE (トレースバックとシステム・ダンプが有効)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したとき、終了の原因を示すメッセージ、活動化スタックでのアクティブ・ルーチンのトレース、およびユーザー・アドレス・スペースのシステム・ダンプを生成させる U4039 異常終了を言語環境プログラムが生成することを指定します。

UAONLY (システム・ダンプのみ有効)
重大度 2 以上の処理されない条件によってスレッドが終了したとき、ユーザー・アドレス・スペースのシステム・ダンプを生成させる U4039 異常終了を言語環境プログラムが生成することを指定します。非 CICS では、該当する DD ステートメントが使用された場合、ユーザー・アドレス・スペースのシステム・ダンプが取得されます。 CICS では、CICS トランザクション・ダンプが取得されます。

CESE
言語環境プログラム・ダンプ出力を CESE キューに書き込むことを指定します。

CICSDDS
言語環境プログラム・ダンプ出力を、CICS データと CEEDUMP データの両方を含む CICS トランザクション・ダンプ・データ・セットに書き込むことを指定します。

reg_stor_amount
レジスター周辺のダンプに使用するストレージの大きさを制御します。 0 から 256 バイトまでの範囲でこの大きさを指定できます。指定された大きさは、最も近い 32 の倍数に切り上げられます。デフォルト値は 96 バイトです。

注:

使用可能な各種オプションの結果については、以下の表を参照してください。

CICS 環境でのプログラム・チェックまたは ABEND については、以下の通りです。

表 20. 0Cx ABEND の条件処理
オプション TERMTHDACT(オプション,CESE,) TERMTHDACT(オプション,CICSDDS,)
QUIET
  • 出力はありません。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • 出力はありません。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

MSG
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

TRACE
  • メッセージが CESE キューに書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • メッセージが CESE または MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックがこの ABEND の CICS トランザクション・ダンプに組み込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

DUMP
  • メッセージが CESE キューに書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CEEDUMP が CESE キューに書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

UATRACE
  • メッセージが CESE キューに書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • メッセージが CESE キューに書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

UADUMP
  • メッセージが CESE キューに書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CEEDUMP が CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • ASRA またはユーザー ABEND が発行されます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

UAONLY
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

注:
プログラム・チェックは、 ASRx (一般的に ASRA) CICS 異常終了により、ダンプ・データ・セットに CICS ダンプを書き込んで終了します。異常終了は EXEC CICS ABEND コマンドに指定された異常終了コードで発生し、 NODUMP オプションが指定されていない場合はダンプ・データ・セットに CICS ダンプが書き込まれます。

CICS 環境で重大度 2 以上のエラーを発生させるソフトウェアについては、以下の通りです。

表 21. ソフトウェアが発生させる条件の処理
オプション TERMTHDACT(オプション,CESE,) TERMTHDACT(オプション,CICSDDS,)
QUIET
  • 出力はありません。
  • U4038 異常終了が CANCEL および NODUMP オプションで発行されます。

  • 出力はありません。
  • U4038 異常終了が CANCEL および NODUMP オプションで発行されます。

MSG
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

TRACE
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

DUMP
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CEEDUMP が CESE キューに書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

UATRACE
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

UADUMP
  • メッセージが CESE キューまたは MSGFILE に書き込まれます。
  • トレースバックが CESE キューに書き込まれます。
  • CEEDUMP が CESE キューに書き込まれます。
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

UAONLY
  • CICS ダンプ・データ・セットに U4039 トランザクション・ダンプが書き込まれます。
  • U4038 異常終了が発行されます。

  • サブオプションの組み合わせが無効です。サポートされません。

  • CEECOPT、CEEROPT、または CEEUOPT をアセンブルしているときは、 CICSDDS オプションを DUMP、UADUMP、UAONLY、または UAIMM で発行することはできません。これを行うと、RC=8 が返され、CEEXOPT から以下のメッセージが発行されて、設定が強制的に TRACE になります。
    8,The TERMTHDACT level setting of DUMP
    8,conflicts with the CICSDDS suboption.
    8,A level of TRACE or less must be used with CICSDDS.
    8,The TERMTHDACT level suboption
    8,was set to TRACE.
    

  • CEECOPT または CEEROPT で TERMTHDACT(TRACE,CICSDDS) などを実行して、第 2 オペランド (たとえば TERMTHDACT(DUMP)) を指定せずに CEEUOPT を作成すると、ダンプは CICS ダンプ・データ・セットに出力され、以下のメッセージが CESE キューに示されます。
    CEE3627I The following messages pertain to the programmer default run-time options.
    CEE3775W A conflict was detected between the TERMTHDACT suboptions CICSDDS and DUMP.
    The TERMTHDACT level setting has been set to TRACE.
    
    また、CICS トランザクション・ダンプ・データ・セットにトレースバックが書き込まれます。