Managed System Infrastructure (msys for Setup) の「z/OS Communications Server IP Services カスタマイズ」パネルへようこそ。 IBM は、TCP/IP のカスタマイズを準備するために、 入力ワークシートへの記入を行うことをお勧めします。
初めに
「TCP/IP カスタマイズ」パネルは以下の 4 つのカテゴリーに分かれています。
基本設定 - ここでは以下を構成します。
構成データ・セットが置かれる位置
ドメイン起点およびホスト名
データ・セット接頭部
ドメイン・ネーム・サーバー
ネットワーク接続 - ここでは以下を構成します。
IP ルーティング方式
すべてのデバイスおよびリンク情報
FTP サーバー - ここでは FTP サーバーを使用するかどうかを指定します。
Telnet 3270 サーバー - ここでは Telnet 3270 サーバーを構成します。
上記の各メイン・カテゴリーのパネルをナビゲートして構成データを入力します。 カスタマイズ・タスクが完了したら、メインの「TCP/IP カスタマイズ」パネルで「了解」を選択してデータを LDAP サーバーに保管してください。 「取り消し」ボタンを選択することもできます。これを選択すると、入力したデータが廃棄されます。
まず、カテゴリーを選択して「カスタマイズ」ボタンをクリックします (またはカテゴリーをダブルクリックします)。 msys for Setup はそのカテゴリー固有のパネルを表示します。 カスタマイズ・フェースでは、パネルでの構成データの入力が完了したことを「了解」または「終了」ボタンを使用して指示するか、または「取り消し」ボタンを使用してデータを廃棄します。
TCP/IP 構成の有効範囲
OMPROUTE、FTP、Telnet 3270、および静的 VIPA を含むすべてのデバイス・タイプの単純インスタンスに関して単純構成を作成できるように、情報が収集されます。 より複雑な構成を定義するには、「z/OS IBM Communications Server: IP Configuration Guide」を参照してください。 パネルでは、msys for Setup が TCP/IP 構成ファイル、構成ステートメント、およびパラメーターに変換する情報を要求されます。 TCP/IP 構成に慣れている場合、あなたの予想に反して msys for Setup が特定の TCP/IP パラメーターの値を求めないことに気がつくでしょう。 パネルのデータ・フィールドで 1 つの照会を行った結果、複数の TCP/IP 構成ステートメントが作成される場合があります。 たとえば、チャネル間 (CTC) デバイスを追加するとします。 カスタマイズ・パネルで、デバイス名、デバイス番号、リンク名、およびリンクの IP アドレスなどの情報が収集されます。 この情報を使用して DEVICE、LINK、HOME、および静的または経路構成ステートメントが作成されます。 可能な場合には、構成パラメーターの既存のデフォルトが使用されます。 収集された情報によって以下のファイルと構成ステートメントが作成されます。
tcp.data
DATASETPREFIX
DOMAINORIGIN
HOSTNAME
NSINTERADDR (複数のネーム・サーバーを定義できます)
TCPIPJOBNAME
その他の構成ステートメントにはすべてデフォルトが使用されます。
profile.tcp
ATMARPSV
ATMLIS (ATMLIS オプションにはデフォルトが使用されます)
ATMPVC
AUTOLOG/ENDAUTOLOG
BEGINROUTES/ENDROUTES ROUTE (静的経路の場合、すべてのオプションにデフォルトが使用されます)
DEVICE および LINK ステートメント - すべてのデバイス・タイプがサポートされ、使用可能であればデフォルトが使用されます
HOME
PORT
PORTRANGE
START (すべての構成済みデバイス用)
TCPCONFIG RESTRICTLOWPORTS
TRANSLATE
UDPCONFIG RESTRICTLOWPORTS
その他の構成ステートメントにはすべてデフォルトが使用されます。
OMPROUTE
OSPF_INTERFACE (OSPF ルーティングが選択されている場合は、すべてのデフォルトが使用されます)
RIP_INTERFACE (RIP ルーティングが選択されている場合は、すべてのデフォルトが使用されます)
INTERFACE (RIP ルーティングが選択されており、デバイス・タイプが静的 VIPA の場合)
その他の構成ステートメントにはすべてデフォルトが使用されます。
TN3270
ALLOWAPPL
BEGINVTAM/ENDVTAM
CLIENTAUTH
CONNTYPE
DEFAULTAPPL
DEFAULTLUS
DEFAULTLUSSPEC
DEFAULTPRT
DEFAULTPRTSPEC
DESTIPGROUP
DROPASSOCPRINTER
ENCRYPTION
EXPRESSLOGON
HNGROUP
INACTIVE
IPGROUP
KEYRING
LINEMODEAPPL
LINKGROUP
LUGROUP
LUMAP
LUSESSIONPEND
MSG07
PORT / SECUREPORT
PRTDEFAULTAPPL
PRTGROUP
PRTMAP
SCANINTERVAL / TIMEMARK
SMFINIT / SMFTERM
SNAEXT
TELNETDEVICE
TELNETGLOBALS/ENDTELNETGLOBALS
TELNETPARMS/ENDTELNETPARMS
TKOSPECLU
USERGROUP
USSTCP
その他の TN3270 構成ステートメントにはすべてデフォルトが使用されます
TCP/IP が正しく機能するためには、対応する VTAM 定義が必要な場合があります。この定義は msys for Setup TCP/IP 構成の範囲外の問題です。
出力
msys for Setup は、それぞれの TCP/IP 構成に「未カスタマイズ」、「カスタマイズ済み」、または「不完全」のマークを付けます。 メインの「TCP/IP カスタマイズ」パネルの「了解」ボタンを選択するまで、構成は「未カスタマイズ」になっています。 「了解」ボタンが選択された時点で、msys for Setup はデータが完全であるかどうかを分析します。 データが完全であれば、このデータは LDAP サーバー・データベースに保管されます。 データが不完全であれば、特定のメッセージがデータが不完全である理由とデータを完全にする方法を説明します。 不完全な構成は、保管することができます。この場合、構成には「不完全」のマークが付けられます。
完全な構成を保管すると、構成に「カスタマイズ済み」のマークが付けられます。 構成が「カスタマイズ済み」のとき、構成を更新処理に組み込むことができます。 更新とは、カスタマイズ済みデータが LDAP データベースから検索され、 TCP/IP 構成ファイルが作成される msys for Setup フェーズです。 構成ファイルは、選択された MVS DASD 上の特定の位置に置かれます。 「基本設定」カスタマイズ・パネルで、データ・セット名と DASD のボリューム通し番号を指定します。 このデータ・セットは、アドミニストレーター・ユーザー ID が RACF 書き込み権限を持っているデータ・セットでなければなりません。 このユーザー ID は、具体的には msys for Setup 「セットアップへのログオン」パネルで使用されるユーザー ID です。
5 つの構成ファイルが、指定されたデータ・セットのメンバーとして保管されます。 構成ファイルのメンバー名は、TCPDATA、PROFILE、PORTS、TN3270、および OMPROUTE です。これは、一般に TCP.DATA、PROFILE.TCP、および OMPROUTE として知られる TCP/IP 構成ファイルを表します。 PORTS および TN3270 ファイルは PROFILE ファイルから組み込まれます。
既存のデータ・セットの名前およびボリューム通し番号を指定した場合、 msys for Setup はこれが msys for Setup によって作成されたかどうかを判別します。 msys for Setup によって作成されたと判別された場合、そのデータ・セットは新しい構成ファイルに置き換えられます。 msys for Setup によって作成されていないと判別された場合、更新は失敗し、そのデータ・セットはそのまま残されます。
msys for Setup には更新の取り消し機能が備わっています。 この機能を使用すると、msys for Setup が作成したすべての TCP/IP データ・セットが削除されます。
インストール
構成ファイルが保管されたら、各種オプションを処理する方法について「インストールの説明」を参照してください。